自動点訳・点訳支援プログラム EXTRA for Windows Version 5.1 ユーザーズマニュアル 有限会社エクストラ 目次 第1章 インストール 10 1.1 EXTRA for Windows Version 5.1動作環境 10 1.1.1 ハードウェア 10 1.1.2 対象OS 10 1.1.3 スクリーンリーダ対応 11 1.2 EXTRA for Windows Version 5.1のインストール 12 1.2.1 インストーラの起動 12 1.2.1.1 ユーザアカウント制御(Windows 7 / Windows Vistaのみ) 12 1.2.1.2 Windows インストーラ3.1のインストール(Windows 2000, XP) 13 1.2.1.3 インストーラが起動しない場合 14 Windows 7/ Windows Vistaの場合 14 Windows XPの場合 14 Windows 2000の場合 14 1.2.1.4 セットアップウィザード 15 1.2.2 [インストール フォルダの選択] 16 1.2.3 [インストールの確認] 17 1.2.4 ファイルのコピー 18 1.2.5 インストールが完了しました 19 1.2.6 USB認証キー 20 1.2.7 startup.exe - DLLが見つかりません 21 1.2.8 スクリーンリーダ設定 22 1.2.9 自動更新機能 22 1.3 OpenXMLConverterのインストール 23 1.3.1 インストール要件 23 1.3.2 インストーラの起動 24 1.3.3 .NET Framework 3.5 25 1.3.4 OpenXMLConverterの確認 26 1.4 点字プリンタドライバのインストール 27 1.4.1 接続ポート 27 1.4.1.1 パラレルポート 28 1.4.1.2 シリアルポート 29 シリアル通信パラメータ 30 1.4.1.3 USBポート 31 1.4.1.4 LANポート 33 1.4.2 各社主要プリンタのプリンタ接続ポート 34 1.4.2.1 パラレルポートを持つプリンタ 34 1.4.2.2 シリアルポートを持つプリンタ 34 1.4.2.3 USBポートを持つプリンタ 34 1.4.2.4 LANポートを持つプリンタ 35 1.4.3 Windows 7 / Windows Vista 36 1.4.3.1 点字プリンタのパラレルポートを使って接続 36 USB-パラレル変換ケーブルを使用した接続 39 1.4.3.2 点字プリンタのシリアルポートを使って接続 41 USB-シリアル変換ケーブルを使う場合 44 シリアル通信パラメータ設定 45 1.4.3.3 点字プリンタのUSBポートを使って接続 48 1.4.3.4 点字プリンタのLANポートを使って接続 49 1.4.4 Windows 2000/XP 50 1.4.4.1 点字プリンタのパラレルポートを使って接続 50 USB-パラレル変換ケーブルを使用した接続 55 1.4.4.2 点字プリンタのシリアルポートを使って接続 57 USB-シリアル変換ケーブルを使う場合 62 シリアル通信パラメータ設定 64 1.4.4.3 点字プリンタのUSBポートを使って接続 68 1.4.4.4 点字プリンタのLANポートを使って接続 69 1.5 点字プリンタをネットワークプリンタとして使用するには 70 第2章 操作マニュアル 71 2.1 目的と特徴 71 2.2 起動方法 72 2.2.1 [スタート]メニューからの起動 72 2.2.2 エクスプローラからの起動 72 2.3 文書ウィンドウ 73 2.3.1 タイトルバー 73 2.3.2 メニュー 73 2.3.3 ツールバー 74 2.3.4 テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤ 75 2.3.5 ステータスバー 76 2.3.6 ポップアップメニュー 76 2.4 基本編集機能 77 2.4.1 キーボード操作の表記 77 2.4.2 カーソル 77 2.4.3 領域選択操作 77 2.4.4 行と段落 78 2.4.5 レイヤの移動 78 2.4.6 テキストレイヤの文字入力 79 2.4.6.1 点字特有の記号 79 2.4.7 仮名レイヤの文字入力 80 2.4.8 点字レイヤの文字入力 80 2.4.8.1 6点入力 81 2.4.8.2 仮名入力 82 2.4.9 自動変換と変換元属性 82 2.4.10 点訳仮名訳規則 84 2.4.11 行ガイド 85 2.4.12 クリップボード 86 2.4.13 削除 86 2.4.14 検索、置換 87 2.4.15 元に戻す 89 2.4.16 頁レイアウト 90 2.4.16.1 新規編集時に頁レイアウトを指定するには 90 2.4.17 タブ送り 92 2.4.18 段落新頁属性 93 2.4.19 インデント 94 2.4.20 段落スタイル 95 2.4.20.1 右寄せ 95 2.4.20.2 中央揃え 95 2.4.20.3 タイトル 96 2.4.20.4 見出し 97 2.4.20.5 リスト(箇条書き) 98 2.4.20.6 水平線 99 2.4.20.7 スタイルの解除 99 2.4.21 属性とレイヤ 100 2.4.22 ヘッダ 101 2.4.22.1 全頁ヘッダ 101 2.4.22.2 偶数頁ヘッダ 103 2.4.22.3 頁固有ヘッダ 104 表示頁番号指定 105 2.4.23 栞 106 2.5 ファイルの保存と読み込み 108 2.5.1 exf2ファイル形式 108 2.5.2 ファイルを開く 109 2.5.2.1 テキストファイル 110 HTML 110 構造化点訳入力ファイル(sbtif) 110 2.5.2.2 テキストと点字を行同期する 111 2.5.2.3 テキスト情報の抽出 111 OpenXMLConverter 111 2.5.2.4 その他の点字ファイル 112 2.5.3 エクスプローラから開く 112 2.5.3.1 ドラッグアンドドロップ 112 2.5.3.2 エクスプローラのポップアップメニューから開く 112 2.5.4 ファイルの保存 113 2.5.4.1 テキスト形式の保存 114 2.5.5 文書ひな型 115 2.6 印刷 116 2.6.1 点字印刷 116 2.6.1.1 点字プリンタの設定 117 2.6.1.2 点字印刷 118 2.6.1.3 テスト印刷 118 2.6.1.4 詳細設定 119 2.6.2 墨字印刷 120 2.6.2.1 用紙設定 120 2.6.2.2 印刷 121 2.6.2.3 プレビュー 122 2.7 高度な編集機能 123 2.7.1 情報処理言語属性の自動付与 123 2.7.2 文書情報 124 2.7.3 表紙 127 2.7.4 目次 128 2.7.5 奥付 129 2.7.6 空白改行削除 130 2.7.7 折り線 131 2.8 その他の機能 132 2.8.1 スクリーンリーダによる利用 132 2.8.2 ユーザ点訳辞書 133 2.8.2.1 ユーザ点訳辞書の取り出し 133 2.8.2.2 ユーザ点訳辞書の取り込み 133 2.8.3 ヘルプの表示 134 2.8.4 アップデートの確認 134 第3章 機能リファレンス 135 3.1 [ファイル]メニュー 135 3.1.1 [ファイル]-[新規編集] 135 3.1.2 [ファイル]-[新規ウィザード] 135 3.1.2.1 既存のひな型から選択 136 3.1.2.2 新規に点訳仮名訳規則と頁レイアウトを指定 137 3.1.3 [ファイル]-[ファイルを開く] 138 3.1.3.1 テキストイメージを読み込む場合 140 ひな型を指定 141 点訳仮名訳規則と頁レイアウトを指定 143 3.1.3.2 標準点字(BRL)形式の点字ファイルを選択した場合 145 3.1.3.2 標準点字(BRL)形式の点字ファイルを選択した場合 145 3.1.3.3 他ソフトウェアの点字ファイルを選択した場合 146 3.1.3.4 編集用・印刷用の指定 147 3.1.4 [ファイル]-[上書き保存] 148 3.1.5 [ファイル]-[名前を付けて保存] 149 3.1.6 [ファイル]-[閉じる] 151 3.1.7 [ファイル]-[テキスト挿入] 152 3.1.8 [ファイル]-[文書情報] 154 3.1.8.1 [表紙用]タブ 154 3.1.8.2 [奥付用]タブ 155 3.1.8.3 [その他1]タブ 156 3.1.8.4 [その他2]タブ 157 3.1.9 [ファイル]-[点字印刷設定] 158 3.1.9.1 [テスト印刷] 160 3.1.9.2 [詳細設定] 160 DOG-Multi墨字付き・DOG-Multi仮名付き 161 Emprint・Tiger Max/Cub/Cub Jr. 161 Emprint墨字付き・Emprint仮名付き 162 3.1.10 [ファイル]-[点字印刷] 164 3.1.11 [ファイル]-[墨字用紙設定] 165 3.1.12 [ファイル]-[墨字印刷]-[○○レイヤ印刷] 166 3.1.13 [ファイル]-[墨字印刷プレビュー]-[○○レイヤをプレビュー] 167 3.1.14 [ファイル]-[終了] 168 3.2 [編集]メニュー 169 3.2.1 [編集]-[元に戻す] 169 3.2.2 [編集]-[やり直し] 169 3.2.3 [編集]-[切り取り] 169 3.2.4 [編集]-[コピー] 170 3.2.5 [編集]-[貼り付け] 170 3.2.6 [編集]-[削除] 170 3.2.7 [編集]-[検索] 170 3.2.8 [編集]-[置換] 171 3.2.9 [編集]-[全文選択] 171 3.2.10 [編集]-[段落全選択] 171 3.2.11 [編集]-[選択解除] 172 3.2.12 [編集]-[表紙] 172 3.2.12.1 表紙の削除 172 3.2.12.2 表紙の更新 173 3.2.13 [編集]-[目次] 174 3.2.13.1 目次の削除 175 3.2.13.2 目次の更新 175 3.2.13.3 目次の位置変更 175 3.2.14 [編集]-[奥付] 176 3.2.14.1 奥付の削除 176 3.2.14.2 奥付の更新 176 3.2.15 [編集]-[空白改行削除] 177 3.2.16 [編集]-[強制改行挿入] 179 3.2.17 [編集]-[前の行に戻す] 179 3.3 [設定]メニュー 180 3.3.1 [設定]-[頁レイアウト] 180 3.3.2 [設定]-[文書タブ送り] 180 3.3.3 [設定]-[文書開始頁] 181 3.3.4 [設定]-[段落インデント] 182 3.3.5 [設定]-[段落タブ送り] 182 3.3.6 [設定]-[段落新頁属性] 183 3.3.6.1 段落新頁属性の解除 183 3.3.7 [設定]-[段落スタイル] 183 3.3.8 [設定]-[段落スタイル]-[右寄せ] 183 3.3.9 [設定]-[段落スタイル]-[中央揃え] 183 3.3.10 [設定]-[段落スタイル]-[タイトル] 184 3.3.10.1 [既定値として設定] 184 3.3.10.2 [既定値に戻す] 184 3.3.11 [設定]-[段落スタイル]-[見出し1〜4] 185 3.3.11.1 通し番号開始 186 3.3.12 [設定]-[段落スタイル]-[リスト1〜3] 187 3.3.13 [設定]-[段落スタイル]-[水平線] 188 3.3.14 [設定]-[段落書式の解除] 188 3.3.15 [設定]-[折り線] 189 3.3.16 [設定]-[文書ひな型登録] 190 3.3.17 [設定]-[文書ひな型登録解除] 191 3.3.18 [設定]-[短文] 192 3.3.19 [設定]-[環境設定] 193 3.3.19.1 [環境設定]ダイアログ [ファイル]タブ 193 一定時間ごとに拡張子 .$$$の文書ファイルで保存 193 自動保存間隔 194 bakの拡張子で旧ファイルを残す 194 元に戻すための情報をexf2ファイルに保存する 194 元に戻すための情報をexf2ファイルから読み込む 194 行同期オプション選択時に注意を表示する 194 3.3.19.2 [環境設定]ダイアログ [詳細]タブ 195 点字入力方式 196 自動変換を行う 196 エラー時にビープ音を鳴らす 197 新段落作成時に段落属性をコピーする 197 情報処理点訳仮名訳規則の自動付与 197 仮名入力にIME読み情報を利用 197 文書変換の完了をダイアログを表示して知らせる 197 点字レイヤはIMEをOFFにする 197 上矢印キーによるヘッダ・フッタ・折り線行への移動 197 下矢印キーによるヘッダ・フッタ・折り線行への移動 197 3.3.19.3 [環境設定]ダイアログ [表示]タブ 198 ツールバー 198 行ガイド表示 198 栞表示 199 頁番号表示 199 行番号表示 199 段落番号表示 199 点訳仮名訳規則表示 199 変換先表示 199 種別表示 200 ルーラ表示 200 ステータスバー表示 200 テキストレイヤ表示 200 仮名レイヤ表示 200 点字レイヤ表示 200 上下分割 200 ちらつき防止 200 タブの表示 200 ブロックカーソル 201 点字凹面編集 201 3.3.19.4 [環境設定]ダイアログ [フォント]タブ 202 画面テキストフォント 203 点字サイズ 203 点字表示にTrueTypeフォントを使用する 203 色設定 204 3.3.19.5 [環境設定]ダイアログ [元に戻す]タブ 205 元に戻す機能の使用 205 元に戻す回数無制限 205 カーソル移動、選択操作を元に戻すために記録する 206 3.3.19.6 [環境設定]ダイアログ [MSAA]タブ 206 MSAAを使う 206 区切り文字 207 変換元提示文字列 207 NABCC情報提示 207 行ガイド情報を情報提示する 207 3.3.20 [設定]-[スクリーンリーダ] 207 3.3.21 [設定]-[エクスプローラからの操作] 208 3.4 [点訳]メニュー 209 3.4.1 [点訳]-[文書点訳仮名訳規則] 209 3.4.2 [点訳]-[文書点訳] 210 3.4.3 [点訳]-[文書仮名訳] 211 3.4.4 [点訳]-[段落点訳仮名訳規則] 212 3.4.5 [点訳]-[段落変換元属性] 213 3.4.6 [点訳]-[段落点訳仮名訳] 213 3.4.7 [点訳]-[自動変換ON/OFF] 213 3.4.8 [点訳]-[ユーザ点訳辞書管理] 214 3.4.9 [点訳]-[ユーザ点訳辞書の取り出し] 215 3.4.10 [点訳]-[ユーザ点訳辞書の取り込み] 216 3.5 [ヘッダ]メニュー 217 3.5.1 [ヘッダ]-[全頁ヘッダ] 217 3.5.2 [ヘッダ]-[偶数頁ヘッダ] 218 3.5.3 [ヘッダ]-[頁固有ヘッダ] 219 3.5.3.1 表示頁番号指定 220 3.5.4 [ヘッダ]-[全頁フッタ] 221 3.5.5 [ヘッダ]-[偶数頁フッタ] 222 3.5.6 [ヘッダ]-[頁固有フッタ] 223 3.6 [移動]メニュー 224 3.6.1 [移動]-[文頭に移動] 224 3.6.2 [移動]-[文末に移動] 224 3.6.3 [移動]-[指定段落に移動] 224 3.6.4 [移動]-[指定頁に移動] 225 3.6.5 [移動]-[栞] 225 3.6.6 [移動]-[栞一覧] 226 3.6.7 [移動]-[栞登録] 227 3.6.8 [移動]-[行頭に移動] 227 3.6.9 [移動]-[行末に移動] 227 3.6.10 [移動]-[段落頭に移動] 227 3.6.11 [移動]-[段落末に移動] 227 3.6.12 [移動]-[前頁に移動] 227 3.6.13 [移動]-[次頁に移動] 228 3.6.14 [移動]-[ヘッダに移動] 228 3.6.15 [移動]-[フッタに移動] 228 3.6.16 [移動]-[次単語の頭に移動] 228 3.6.17 [移動]-[前単語の頭に移動] 228 3.7 [ウィンドウ]メニュー 229 3.7.1 [ウィンドウ]-[分割方向変更] 229 3.7.2 [ウィンドウ]-[別文書に移動] 229 3.7.3 [ウィンドウ]-[テキストレイヤに移動] 229 3.7.4 [ウィンドウ]-[仮名レイヤに移動] 229 3.7.5 [ウィンドウ]-[点字レイヤに移動] 229 3.7.6 [ウィンドウ]-[文書幅に合わせる] 229 3.7.7 [ウィンドウ]-[文書一覧] 230 3.8 [ヘルプ]メニュー 231 3.8.1 [ヘルプ]-[ヘルプ] 231 3.8.2 [ヘルプ]-[アップデートの確認] 232 3.8.3 [ヘルプ]-[設定初期化] 234 3.8.4 [ヘルプ]-[バージョン情報] 235 3.9 ショートカットキー一覧 236 第4章 技術情報 238 4.1 コマンドライン版オプション 238 4.1.1 ひな型の指定 238 4.1.2 ファイルを開く 240 4.1.3 閉じる 240 4.1.4 点字印刷 241 4.1.5 墨字印刷 242 4.1.6 ファイル型式の変換(自動点訳) 243 4.1.7 内容の追記 243 4.2 NABCCコード 244 4.3 MSAAサポート技術詳細 246 4.3.1 文書編集ウィンドウクライアント領域 247 4.3.2 ルーラ: テキストレイヤルーラ,仮名レイヤルーラ,点字レイヤルーラ 247 4.3.3 レイヤ: テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤ 247 4.3.4 ステータスバー 248 4.3.5 行 249 4.3.6 1行点字編集コントロール 249 4.3.7 NotifyWinEventによるイベント通知 250 第1章 インストール 1章では、EXTRA for Windows Version 5.1のインストール方法について解説します。点字プリンタを使 用する場合には、EXTRA for Windows Version 5.1のインストール後、点字プリンタドライバのインストー ルも行う必要があります。それぞれ後述の解説を参考にしてインストールを行ってください。 1.1 EXTRA for Windows Version 5.1動作環境 EXTRA for Windows Version 5.1の動作環境は次の通りです。 1.1.1 ハードウェア CPUはクロック周波数1GHz以上、メモリは256MB以上、ハードディスクの空き容量は約40MBが必 要です。なお、Windows Vistaの場合には動作条件としてメモリ512MB以上、Windows 7の場合 には メモリ1GB以上が必須です。 自動変換機能を快適に使用するには、高速CPUと十分なメモリを搭載したパソコン(クロック周波数 2GHz以上、メモリ1GB以上)をお勧めします。 1.1.2 対象OS EXTRA for Windows Version 5.1はWindows 7, Windows Vista, Windows XP, Windows 2000の各ディションのOSで動作します。 EXTRA for Windows Version 5.1はWindows 7, Windows Vistaの64ビット版でも動作します。 Windows 2000はサービスパック3(SP3)以上が適用されている必要があります。 Windows 95, Windows 98, Windows Meについてはサポート対象外です。 1.1.3 スクリーンリーダ対応 EXTRA for Windows Version 5.1はMSAA 2.0(注)に対応したソフトウェアです。MSAA(Microsoft Active Accessibility)は、Windows上で動作する一般のソフトウェアから、スクリーンリーダなどの支援技 術ソフトウェアに情報を伝達するしくみです。MSAAに対応したスクリーンリーダから、EXTRA for Windows Version 5.1の編集ウィンドウ内の情報にアクセスして、音声読み上げや点字ディスプレイへの 編集内容表示ができます。 本製品発売時点では次のスクリーンリーダがEXTRA for Windows Version 5.1に対応しています。 * JAWS for Windows Version 8.0, 9.0 * PC-Talker XP Version 3.0 * PC-Talker Vista Version 1.0 ※注: Windows XPとVistaには標準でMSAA 2.0が組み込まれています。Windows 2000でスクリー ンリーダーをお使いの場合は、RDK 2.0と呼ばれるMSAA 2.0の配布パッケージをインストール する必要があります。ただし、RDK 2.0はスクリーンリーダとともにインストールされるのが普通で す。詳しくはお使いのスクリーンリーダーの製造元にお問い合わせください。 1.2 EXTRA for Windows Version 5.1のインストール ここではEXTRA for Windows Version 5.1のインストール方法について解説します。 ※注: 特に断りの無い場合を除き、本節の画面イメージはWindows Vistaの画面です。 EXTRA for Windows Version 5.1をインストールするには以下の手順で作業を行って下さい。なお、イン ストール作業を行うには管理者権限を持つユーザとしてログインする必要があります。個人所有のパソコ ンでは、通常管理者権限のあるユーザとしてログインするので問題はありませんが、職場や学校等では 管理者権限のないユーザでログインする設定になっている可能性があります。その場合はシステム管理 者にインストール作業を依頼してください。 1.2.1 インストーラの起動 EXTRA for Windows Version 5.1のCD-ROMを挿入すると、[Windowsインストーラ]というダイアログに 「インストールの準備中」というメッセージが表示されます。 1.2.1.1 ユーザアカウント制御(Windows 7 / Windows Vistaのみ) パソコンのOSがWindows 7 およびWindows Vistaの場合には、インストーラが起動する直前に[ユーザ アカウント制御]という画面が表示されることがあります。[続行]を選択してインストーラの実行を続行してく ださい。なお、OSがWindows XP, 2000の場合にはこの画面は表示されません。 1.2.1.2 Windows インストーラ3.1のインストール(Windows 2000, XP) Windows 2000, XPに「Windows インストーラ3.1」がインストールされていない場合には、EXTRA for Windows Version 5.1本体のインストールに先立ってWindows インストーラ3.1のインストールが行われ ます。この場合には、次の画面が表示されるので、[同意する]のボタンを押して、Windows インストーラ 3.1のインストールを開始してください。 Windows インストーラ3.1のインストールが終わると「続行する前に再起動してください。今すぐ再起動す るには[はい]を選択してください。後から手動で再起動するには[いいえ]を選択してください。」というメッ セージが表示されます。[はい]のボタンを押してOSを再起動してください。 OSを再起動すると、EXTRA for Windows Version 5 セットアップ ウィザードが起動するので、残りのイン ストール作業を継続してください。 1.2.1.3 インストーラが起動しない場合 CD-ROMのプログラムを自動起動しないようにセキュリティ設定されている場合には、インストーラが起動 しないことがあります。このような場合には、次の手順に従ってインストーラを手動で起動してください。 Windows 7/ Windows Vistaの場合 [スタート]メニューから[コンピュータ]を選択してエクスプローラを起動します。[スタート]メニューをクラシッ クのスタイルに指定している場合には、デスクトップの[コンピュータ]のアイコンをダブルクリックして開きま す。エクスプローラの中からCD-ROMあるいはDVD-ROMドライブを選択します。ファイル一覧から setupというアプリケーションを開くとインストーラが起動します。 Windows XPの場合 [スタート]メニューから[マイ コンピュータ]を選択してエクスプローラを起動します。[スタート]メニューをクラ シックのスタイルに指定している場合には、デスクトップの[マイ コンピュータ]のアイコンをダブルクリックし て開きます。エクスプローラの中からCD-ROMあるいはDVD-ROMドライブを選択します。ファイル一覧 からsetupというアプリケーションを開くとインストーラが起動します。 Windows 2000の場合 デスクトップの[マイ コンピュータ]をダブルクリックして開きます。エクスプローラの中からCD-ROMあるい はDVD-ROMドライブを選択します。ファイル一覧からsetupというアプリケーションを開くとインストーラ が起動します。 1.2.1.4 セットアップウィザード [EXTRA for Windows Version 5 セットアップ ウィザード]が表示されたら、[次へ]ボタンを押します。 1.2.2 [インストール フォルダの選択] 表示されているインストール先でよければそのまま[次へ]ボタンを押してください。表示されている場所以 外にインストールしたい場合には、[参照]ボタンを押して希望のフォルダを指定した後、[次へ]ボタンを押 してください。 EXTRA for Windows Version 5.1をインストールするパソコンのすべてのユーザー用にインストールする 場合には[すべてのユーザー]を選択し、現在、インストールするのに使用しているユーザアカウントに限 定してインストールするには、[このユーザーのみ]を選んでください。 1.2.3 [インストールの確認] 次に「インストールの確認」のダイアログが表示されます。[次へ]ボタンを押してインストールを開始します。 1.2.4 ファイルのコピー インストール中を示すダイアログが表示されファイルのコピーやレジストリの設定などのインストール作業 が始まります。バーが最後まで進めばインストールは完了です。 1.2.5 インストールが完了しました ファイルのコピーが終了すると[インストールが完了しました。]というメッセージが表示されます。これで、 EXTRA for Windows Version 5.1のインストールは完了ですので、[閉じる]ボタンを押してインストーラを 終了してください。スタートメニューにEXTRA for Windows Version 5.1のアイコンが追加されています。 点字プリンタを使用するには、続いて点字プリンタのドライバをインストールします。点字プリンタを使用し ない場合には、点字プリンタドライバのインストール作業は不要です。 点字プリンタのインストール方法はOSの種類や点字プリンタとの接続方法によって異なります。後述の、 該当するWindowsの点字プリンタドライバのインストール方法を参照してインストールを行ってください。 1.2.6 USB認証キー EXTRA for Windows Version 5.1を実行するにはUSB認証キー(ドングル)がパソコンに接続されている 必要があります。USB認証キーは、EXTRA for Windows Version 5.1を正規に購入した利用者であるこ とを証明するためのものです。EXTRA for Windows Version 5.1を実行する前に製品に同梱されている USB認証キーをパソコンのUSBコネクタに挿してください。 USB認証キーを挿さずにEXTRA for Windows Version 5.1を実行すると、ソフトウェアが起動できず、 次の画面が表示されます。この画面が表示された場合には、USB認証キーを挿してからEXTRA for Windows Version 5.1を起動し直してください。 1.2.7 startup.exe - DLLが見つかりません Windows 2000の場合、EXTRA for Windows Version 5.1を起動する際に、次のような「startup.exe - DLLが見つかりません」というタイトルのエラーメッセージが表示されることがあります。このメッセージは Windows 2000にEXTRA for Windows Version 5.1の実行に必要なMSVCP60.DLLというファイルがイ ンストールされていない時に表示されます。 このエラーメッセージが表示されてEXTRA for Windows Version 5.1が起動できない場合には、次の方 法で不足しているMSVCP60.DLLのインストールを行います。 デスクトップの[マイ コンピュータ]のアイコンをダブルクリックします。エクスプローラの中からCD-ROMあ るいはDVD-ROMドライブを選択します。次に、[Windows2000]フォルダをダブルクリックします。[install] という名称のMS-DOSバッチ ファイルが表示されるので、これをダブルクリックします。画面が一瞬黒く なればMSVCP60.DLLのインストールは完了です。 1.2.8 スクリーンリーダ設定 スクリーンリーダからEXTRA for Windows Version 5.1を使用するにはスクリーンリーダ用の設定を行う 必要があります。この設定を行わないと、スクリーンリーダから編集中の文書情報を取得できません。 スクリーンリーダ設定を行うにはEXTRA for Windows Version 5.1を起動した後、[設定]-[スクリーンリー ダ]メニューを選択し、[スクリーンリーダ設定]ダイアログを表示します。 使用するスクリーンリーダの種別に応じて、[JAWS]、[その他]のどちらかを選択し[OK]ボタンを押します。 いったんEXTRA for Windows Version 5.1を終了して、再起動すればスクリーンリーダの設定は完了で す。 1.2.9 自動更新機能 EXTRA for Windows Version 5.1には出荷後に見つかった不具合の修正、機能改善、点訳エンジンや 点訳辞書の更新などのためにソフトウェアの自動更新機能が用意されています。[ヘルプ]メニューの [アップデートの確認]を実行すると、インターネットにアクセスし最新のソフトウェアの有無をチェックし、 新しいソフトウェアが存在する場合には、お使いのExtraを自動的に最新版に更新します。詳しくはマ ニュアルの[アップデートの確認]の項目を参照してください。 なお、インターネットにアクセスできない環境でExtra for Windowsをお使いのお客様には、別途更新ソ フトウェアをご用意いたします。更新ソフトウェアのインストール方法については、弊社ホームページをご 覧ください。または弊社ユーザサポートまで直接お問い合わせください。 1.3 OpenXMLConverterのインストール OpenXMLConverterはMicrosoft Office Word 2007の標準保存型式であるOpenXML(拡張子 .docx もしくは .docm)のファイルを、見出し1、見出し2などの段落スタイル情報付きでEXTRA for Windowsに 読み込むためのモジュールです。 OpenXML(拡張子 .docx もしくは .docm)のファイルを段落スタイル情報と一緒に読み込むには、EXTRA for Windowsに追加でOpenXMLConverterのモジュールをインストールしなければなりません。 OpenXMLConverterのインストールイメージはEXTRA for Windowsの本体とは別のCD-ROMで提供 されます。 1.3.1 インストール要件 OpenXMLConverterの実行には.NET Framework 3.5が必要です。Windows 2000は.NET Framework 3.5の動作対象のOSではないので、OSがWindows 2000のパソコンにはOpenXMLConverterはイン ストールできません。また、.NET Framework 3.5のインストールには起動ディスクに約510Mバイトの空 き容量が必要です。 1.3.2 インストーラの起動 OpenXMLConverterのインストールは、必ずEXTRA for Windowsのインストールが完了した後に行っ てください。 OpenXMLConverterのインストール CD-ROMを挿入すると、[OpenXMLConverterのインストール]とい うダイアログが表示されます。 [OK]ボタンを押して、インストールを続行してください。 パソコンのOSがWindows 7 およびWindows Vistaの場合には、インストーラが起動する直前に[ユーザ アカウント制御]という画面が表示されることがあります。[続行]を選択してインストーラの実行を続行してく ださい。なお、OSがWindows XP, 2000の場合にはこの画面は表示されません。 1.3.3 .NET Framework 3.5 OpenXMLConverterの実行には.NET Framework 3.5が必要です。お使いのパソコンにまだ.NET Framework 3.5がインストールされていない場合には、自動的に、.NET Framework 3.5がインストール されます。現状のOSの構成にもよりますが、インストールには約10分から30分程度の時間がかかりま す。画面の指示に従って.NET Framework 3.5のインストールを行ってください。 場合によっては.NET Framework 3.5のインストール後にOSの再起動が必要である旨のメッセージが表 示されます。このような時には、OSを再起動をしてインストールを続行してください。OSの再起動後に自 動的に残りのOpenXMLConverterのインストール作業が再開します。Windows 7 およびWindows Vista の場合には、再起動後にoxcdata.msiというファイルに対する実行の許可が求められることがあります。こ のような場合には[続行]ボタンを押してインストールを継続してください。 1.3.4 OpenXMLConverterの確認 OpenXMLConverterが正しくインストールできたかどうかは、EXTRA for Windowsの[ヘルプ]メニューの [バージョン情報]を選択すると表示される、[バージョン情報]ダイアログで確認できます。次のように、OEM ライブラリの2番目の項目として、OpenXMLConverterの項目が表示されていれば、 OpenXMLConverterが正常にインストールされています。 1.4 点字プリンタドライバのインストール EXTRA for Windows Version 5.1から点字プリンタに印刷を行うには、点字プリンタドライバのインストー ルが必要です。点字プリンタドライバのインストール方法は使用するパソコンと点字プリンタとの接続方法 によって異なりますので、本節の該当する接続方法の記載を参考に点字プリンタドライバをインストールし てください。 1.4.1 接続ポート プリンタ接続ポートとは、パソコンからプリンタに印刷データを送るためにパソコンに装備された接続ポー トのことをいいます。またパソコン接続ポートとは、パソコンからの印刷データを受け取るためにプリンタ側 に装備された接続ポートのことをいいます。 まず、お使いのパソコンに装備されているプリンタ接続ポートの種類を確認してください。 次に、お使いの点字プリンタに装備されているパソコン接続ポートの種類を確認してください。 パソコンと点字プリンタの接続ポートのうち、両者に共通している接続ポートを使用して接続するのが確 実です。両者に共通している接続ポートが無い場合には、USB-パラレル変換ケーブル、USB-シリアル 変換ケーブルの使用を検討してください。 パソコンと点字プリンタを繋ぐための接続ポートとしては、パラレルポート、シリアルポート、USBポート、 LANポートが使われます。ここでは各接続ポートについて解説します。 1.4.1.1 パラレルポート パラレルポートは主としてパソコンとプリンタを接続するために使われる接続ポートです。 パソコン側のパラレルポート端子は25本のピンが刺さる形状をしています。この形状の端子を「D-Sub 25ピン」と呼びます。一般的にパソコン側のパラレルポート端子は紫色をしており、通常、端子の近くに プリンタを模した絵が描かれています。使用する際には、両脇をパラレルケーブルに付属するネジで固 定します。 点字プリンタ側のパラレルポート端子には36の接点があり、コネクタの両脇に針金状の留め金がありま す。パラレルケーブルを差し込んだ後に、この留め金を手前に引き起こしてケーブルを固定します。この 形状の端子を「セントロニクス36ピン」もしくは、「アンフェノール36ピン」と呼びます。 パラレルポートを使って点字プリンタを接続するには、次のようなパラレルケーブルを使用します。 ※注: 古い点字プリンタにはパラレルポートを装備していても、パラレルポートがWindowsに対応してい ないために、パラレルポートが使用できない機種があるので注意してください。(BT5000, BT3000, BT2000, ESA721などの点字プリンタが該当します。) 1.4.1.2 シリアルポート シリアルポートは主としてモデムや特殊な機器を接続するための接続ポートです。 パソコン側のシリアルポート端子は、内部に9本のピンが突き出た形状をしています。多くのパソコンで はシリアルポート端子の近くに「|○|○|」というマークが印刷されています。この形状の端子を「D- Sub 9ピン」と呼びます。ケーブルを接続する際には、ケーブルに付属するネジで固定します。 点字プリンタ側のシリアルポート端子には、主として2つの種類の端子が使われます。 1つめは次のような、25本のピンが刺さる形状の「D-Sub 25ピン」の端子です。使用する際には、両脇 をシリアルケーブルに付属するネジで固定します。パソコン本体側のパラレルポート端子と同一の形状で す。 2つめは次のような、9本のピンが刺さる形状の「D-Sub 9ピン」の端子です。使用する際には、同様に 両脇をシリアルケーブルに付属するネジで固定します。 シリアルポートを使って点字プリンタを接続するには、シリアルポート端子の形状に合った次のようなシリ アルケーブルを使用します。シリアルケーブルはRS-232Cケーブルと呼ばれることもあります。 点字プリンタとの接続に使うシリアルケーブルは一般的にはクロスケーブルと呼ばれる結線のものを使い ます。しかし、点字プリンタの機種によっては特殊な結線のケーブルを必要とするものがあります。シリア ルポートを使って点字プリンタを接続する際のトラブルの原因として多いのが、間違った結線のシリアル ケーブルを使用することです。基本的にシリアルポートを使って点字プリンタとパソコンを接続する際には、 点字プリンタを購入された際に付属されていた動作の保証されたシリアルケーブルをお使いください。 シリアル通信パラメータ シリアルポートを使ってパソコンと点字プリンタを接続する場合には、パソコン側のシリアル通信パラメー タを、点字プリンタの要求する通信パラメータ設定に合わせる必要があります。詳しくは各点字プリンタの マニュアルや、点字プリンタの現在の通信パラメータ設定を確認してください。以下は一般的な設定内 容です。 通信速度 9600 パリティチェック なし ビット長 8 ストップビット 1 フロー制御 Xon/Xoff(ソフトウェア) もしくは ハードウェア 1.4.1.3 USBポート USBポートは、近年パソコンと周辺機器を接続する最も標準的な接続ポートです。パソコン側のUSB ポート端子は、長方形の窪みの形状になっており、内部に金属接点のついた細長い板状の突起が入っ ています。 点字プリンタ側のUSBポート端子は、肩が斜めに削れた四角い窪みの形状をしています。内部に金属 接点の付いた長方形の突起が入っています。 USBケーブルは、USB 1.0とUSB 2.0の2つの種類があります。物理的な形状はまったく一緒ですが、 電気的な特性が異なります。点字プリンタがUSB 2.0に対応している場合、USB 1.0のケーブルを使用 すると通信が不安定になり安定した点字印刷が行えません。基本的にUSB接続をする場合には点字プ リンタに付属のUSBケーブルをご使用ください。 点字プリンタ側がパラレルポートしかサポートしておらず、パソコン側にはパラレルポートが備わっていな い場合には、次のようなUSB-パラレル変換ケーブルを用いてパソコンのUSB接続ポートを利用して 点字プリンタのパラレルポートに接続できます。 点字プリンタ側がシリアルポートしかサポートしておらず、パソコン側にはシリアルポートが備わっていな い場合には、次のようなUSB-シリアル変換ケーブルを用いてパソコンのUSB接続ポートを利用して 点字プリンタのシリアルポートに接続できます。 1.4.1.4 LANポート LANポートはネットワーク通信用のポートです。パソコンと点字プリンタをネットワークを介して接続するの に利用します。LANポートは次のような形状をしています。 LANケーブルは電話線と良く似ていますが、電話線と比べるとケーブルは太く、コネクタは少し幅広です。 一般に使用されているLANケーブルには、通信スピードや通信方式によってCat3, Cat5, Cat5e, Cat6 などの種類があります。 ケーブル種別 通信方式(通信スピード) Cat3 (カテゴリー3) 10BASE-T(10Mbps) Cat5 (カテゴリー5) 100BASE-T(100Mbps) Cat5e (カテゴリー5e) 100BASE-T(100Mbps), 1000BASE-T(1Gbps) Cat6 (カテゴリー6) 1000BASE-T(1Gbps) 使用しているネットワークの通信スピードや通信方式と異なるLANケーブルを使用すると、まったく通信 できなかったり、通常のスピードより極めて遅いスピードしか通信できないので注意が必要です。 パソコンと点字プリンタはLANケーブルで直接接続するのではなく、ハブと呼ばれているネットワーク機 器にそれぞれ、LANケーブルを使って接続(ハブとパソコン間、ハブと点字プリンタ間をそれぞれLAN ケーブルで接続)して使用します。 1.4.2 各社主要プリンタのプリンタ接続ポート Extra for Windows Version 5がサポートしている点字プリンタの現行モデルのプリンタポートは次の通り です。 * 以下は2009年1月現在で新規に購入可能な主要対応点字プリンタのリストです。旧機種について はそれぞれの取り扱い説明書でご確認ください。 * これらの点字プリンタ以外にもExtra for Windows Version 5で点字印刷できる点字プリンタが発売さ れています。詳しくは製造メーカーにお問い合わせください。 * 各点字プリンタの接続ポートはモデルチェンジにより変更されることがあります。 1.4.2.1 パラレルポートを持つプリンタ 社名 機種名 ビュープラス マックス, カブ, カブジュニア インデックス BASIC-D, エベレスト イネーブリングテクノロジー ジュリエットプロ, ロメオプロ, ロメオアタッシュ 日本テレソフト DOG-Multi 1.4.2.2 シリアルポートを持つプリンタ 社名 機種名 ビュープラス マックス、カブ、カブジュニア JTR ESA721, ESA919 インデックス BASIC-D、エベレスト イネーブリングテクノロジー ロメオプロ、ロメオアタッシュ 日本テレソフト DOG-Multi オンキヨーエンターテイメントテクノロジー BT-3000, BT-201 1.4.2.3 USBポートを持つプリンタ 社名 機種名 ビュープラス emprint, プレミア インデックス BASIC-D, エベレスト イネーブリングテクノロジー ジュリエットプロ, ロメオプロ 日本テレソフト DOG-Multi オンキヨーエンターテイメントテクノロジー BT-201 1.4.2.4 LANポートを持つプリンタ 社名 機種名 ビュープラス プレミア インデックス BASIC-D, エベレスト イネーブリングテクノロジー ジュリエットプロ 1.4.3 Windows 7 / Windows Vista Windows 7 およびWindows VistaのOSをお使いの場合には、本節の解説を参照して点字プリンタドラ イバをインストールしてください。 1.4.3.1 点字プリンタのパラレルポートを使って接続 パソコン本体のパラレルポートと点字プリンタのパラレルポートをパラレルケーブルで接続します。 次に[スタート]メニューから[コントロール パネル]を開きます。[ハードウェアとサウンド]の項目を選択し、表 示されたハードウェアとサウンドの一覧の中から[プリンタ]項目の[プリンタの追加]を選択します。 [コントロールパネルが]クラッシック表示の場合には、[プリンタ]を選択した後に、ツールバーから[プリンタ のインストール]を選択します。 ツールバーの[プリンタのインストール]をクリックすると、[プリンタの追加]ダイアログが表示されます。 [ローカルプリンタを追加します]を選択します。次に、[プリンタ ポートの選択]画面になります。 パラレルポートはLPTの後ろに1から始まる数字を付けた名称で参照します。数字は何個目のパラレル ポートかを識別するためのものです。 プルダウン一覧から点字プリンタの接続に使用するLPT1, LPT2などのパラレルポートを選択し、[次へ] ボタンを押すと、[プリンタ ドライバのインストール]画面が表示されます。 プリンタの製造元リストから [Generic] を選択し、プリンタ一覧から [Generic/ Text Only] を選択し、[次 へ]ボタンを押します。 [プリンタ名を入力してください]という画面が表示されます。 [プリンタ名]には識別しやすい名称を付け、[通常使うプリンタに設定する]のチェックボックスをオフに設 定して、[次へ]ボタンを押します。「プリンタをインストールしています」というメッセージが表示された後に、 プリンタが正しく追加された旨のメッセージが表示されます。 [完了] ボタンを押せば点字プリンタドライバのインストールが完了します。[テストページの印刷]ボタンは 押さないようにしてください。 USB-パラレル変換ケーブルを使用した接続 パソコン側にパラレルポートが無い場合には、USB-パラレル変換ケーブルを使用して、パソコンと点 字プリンタを接続できます。 多くのUSB-パラレル変換ケーブルはWindows 7 およびWindows Vistaに標準添付のドライバを使用 するので、変換ケーブルをパソコンのUSBポートに挿すだけで自動認識され、すぐに利用できるようにな ります。ただし、USB-パラレル変換ケーブルによっては、特別なドライバをインストールする必要があるか もしれません。この場合には、変換ケーブルの取り扱い説明書の指示に従ってドライバをインストールし てください。 USB-パラレル変換ケーブル使用時の点字プリンタドライバのインストールは、前述のパソコンのパラレル ポートを使って接続する方法とほとんど同じです。ただし、[プリンタ ポートの選択]画面で選択するポート には、LPT1などのプリンタポートの代わりに、USB001, USB002などの[USBの仮想プリンタ ポート]と表 示されているポートを選択します。 ※注: 複数のUSB-パラレル変換ケーブルを同一のパソコンに接続した場合には、USB001, USB002, USB003とポートが増えていきます。これらのポートはそれぞれのケーブルに対応付けられます。 また、他のUSB接続点字プリンタのドライバをインストールすることによっても、ポートが増えるの で対応付けには注意が必要です。 1.4.3.2 点字プリンタのシリアルポートを使って接続 パソコン本体のシリアルポートと点字プリンタのシリアルポートをシリアルケーブルで接続します。 次に[スタート]メニューから[コントロール パネル]を開きます。[ハードウェアとサウンド]の項目を選択し、表 示されたハードウェアとサウンドの一覧の中から[プリンタ]項目の[プリンタの追加]を選択します。 [コントロールパネルが]クラッシック表示の場合には、[プリンタ]を選択した後に、ツールバーから[プリンタ のインストール]を選択します。 ツールバーの[プリンタのインストール]をクリックすると、[プリンタの追加]ダイアログが表示されます。 [ローカルプリンタを追加します]を選択します。次に、[プリンタ ポートの選択]画面になります。 シリアルポートはCOMの後ろに1から始まる数字を付けた名称で参照します。数字は何個目のシリア ルポートかを識別するためのものです。 プルダウン一覧から点字プリンタの接続に使用するCOM1, COM2などのシリアルポートを選択し、[次 へ]ボタンを押すと、[プリンタ ドライバのインストール]画面が表示されます。 プリンタの製造元リストから [Generic] を選択し、プリンタ一覧から [Generic/ Text Only] を選択し、[次 へ]ボタンを押します。 [プリンタ名を入力してください]という画面が表示されます。 [プリンタ名]には識別しやすい名称を付け、[通常使うプリンタに設定する]のチェックボックスをオフに設 定して、[次へ]ボタンを押します。「プリンタをインストールしています」というメッセージが表示された後に、 プリンタが正しく追加された旨のメッセージが表示されます。 [完了] ボタンを押せば点字プリンタドライバのインストールが完了します。[テストページの印刷]ボタンは 押さないようにしてください。 USB-シリアル変換ケーブルを使う場合 パソコン側にシリアルポートが無い場合には、USB-シリアル変換ケーブルを使用して、パソコンと点字 プリンタを接続できます。 一般に、USB-シリアル変換ケーブルを使用するには、ケーブルに付属のドライバソフトウェアをインス トールする必要があります。変換ケーブルの取り扱い説明書の指示に従ってドライバをインストールしてく ださい。 USB-シリアル変換ケーブルのドライバをインストールすると、新たなCOM3, COM4などのシリアルポート が追加されます。どの番号のシリアルポートが追加されたかを確認するには、[スタート]メニューから[コン ピュータ]を選択し、ツールバーの[システムのプロパティ]を選択します。次に、左側のタスク一覧から、 [デバイス マネージャ]を選択します。[デバイス マネージャ]の画面が表示されます。デバイス一覧の [ポート(COMとLPT)]の左側の[+]アイコンをクリックすると、次の画面のように、シリアルポートとプリンタ ポートが表示されます。 この一覧の中で、[USB Serial Port]のように表示されているのが、USB-シリアル変換ケーブルに対応す るポートです。この画面では、COM3が該当します。 前述の点字プリンタのシリアルポートを使って接続する手順で、プリンタ ポートの選択する際に、USB-シ リアル変換ケーブルに対応するCOMポートを指定します。 シリアル通信パラメータ設定 一般に、パソコンと機器との間でシリアル接続を行う場合には、通信パラメータを設定する必要があります。 特に、Windows 7 およびWindows Vistaでは、通信パラメータの既定値は点字プリンタが想定している ものと異なっているため設定が必須です。設定するシリアル通信のパラメータは点字プリンタによって異 なります。具体的な設定値については、お使いの点字プリンタの取り扱い説明書を参照してください。 シリアル通信パラメータ設定を設定するには、[スタート]メニューから[コンピュータ]を選択し、ツールバー の[システムのプロパティ]を選択します。次に、左側のタスク一覧から、[デバイス マネージャ]を選択する と、[デバイス マネージャ]が表示されます。 デバイス一覧の[ポート(COMとLPT)]の左側の[+]アイコンをクリックし、シリアルポートとプリンタポートの 一覧を表示します。ポートのツリーから、プリンタの接続されているシリアルポートをクリックします。 [通信ポート(COM1)のプロパティ]ダイアログが開きます。(COM1の部分は実際に点字プリンタが接続さ れているシリアルポートのデバイス名となります) [ポートの設定]タブを選択すると、次のような設定項目が表示されます。 各設定項目のシリアル通信パラメータを指定した後、[OK]ボタンを押してください。 ※ 注: Windows 7 およびWindows Vistaの[フロー制御]の既定値は[なし]です。フロー制御を「なし」の ままにしておくと、最初の数ページは印刷できても、印刷する枚数が増えると、データの取りこぼし が起きます。必ずフロー制御は点字プリンタのフロー制御に合わせ「Xon/Xoff」もしくは「ハード ウェア」に変更してください。 1.4.3.3 点字プリンタのUSBポートを使って接続 点字プリンタのUSBポートを使って接続するには、USBケーブルをパソコンのUSBコネクタと点字プリン タのUSBコネクタに接続します。 USBを使って点字プリンタに接続するには点字プリンタに付属する専用ドライバをインストールする必要 があります。専用ドライバのインストール方法は点字プリンタによってまちまちですので、お使いの点字プ リンタのマニュアルを参照してインストールを行ってください。 専用ドライバをインストールした後、[スタート]メニューから[コントロールパネル]を開きます。[ハードウェア とサウンド]の項目を選択し、表示されたハードウェアとサウンドの一覧の中から[プリンタ]項目を選択しま す。このパソコンにインストールされているプリンタの一覧が表示されます。この中に、先ほどインストール した点字プリンタ名が表示されます。EXTRA for Windows Version 5.1で点字印刷する際には、このプリ ンタを選択してください。 この画面はビュープラス社のプレミア点字プリンタのドライバをインストールした後の状態です。 1.4.3.4 点字プリンタのLANポートを使って接続 点字プリンタのLANポートを使って接続するには、パソコンおよび点字プリンタがそれぞれLANケーブ ルを使ってネットワークHUBに接続されていなければなりません。また、パソコンはネットワークの設定が 完了している必要があります。 LANを使って点字プリンタに接続するには点字プリンタに付属する専用ドライバをインストールする必要 があります。専用ドライバのインストール方法やLANプリンタへの接続方法は、点字プリンタによってまち まちですので、お使いの点字プリンタのマニュアルを参照してください。 専用ドライバをインストールした後、[スタート]メニューから[コントロールパネル]を開きます。[ハードウェア とサウンド]の項目を選択し、表示されたハードウェアとサウンドの一覧の中から[プリンタ]項目を選択しま す。このパソコンにインストールされているプリンタの一覧が表示されます。この中に、先ほどインストール した点字プリンタ名が表示されます。EXTRA for Windows Version 5.1で点字印刷する際には、このプリ ンタを選択してください。 この画面はビュープラス社のプレミア点字プリンタのドライバをインストールした後の状態です。 1.4.4 Windows 2000/XP Windows 2000もしくはWindows XPをお使いの場合には、本節の解説を参照して点字プリンタドライバ をインストールしてください。 1.4.4.1 点字プリンタのパラレルポートを使って接続 パソコン本体のパラレルポートと点字プリンタのパラレルポートをパラレルケーブルで接続します。 次に、Windows XPでは[スタート]メニューの[プリンタと FAX]を選択します。[プリンタのタスク]から[プリン タのインストール]を選択します。 ※注: クラシック[スタート]メニューに設定されている場合には、[設定]-[プリンタと FAX]を選択します。 [プリンタと FAX]ウィンドウが開いたら、[プリンタの追加]アイコンをダブルクリックするか、マウスの 右ボタンを押して表示されるメニューから[プリンタの追加]を選択して、[プリンタの追加ウィザード] を起動します。 Windows 2000ではスタートメニューの[設定]-[プリンタ]を選択します。[プリンタ]ウィンドウを開いたら[プリ ンタの追加]アイコンをダブルクリックするか、マウスの右ボタンを押して表示されるメニューから[開く]を選 択して、[プリンタの追加ウィザード]を起動します。 [プリンタの追加ウィザード]が開いたら、[次へ]ボタンを押します。 ※注: Windows 2000では[プリンタ追加ウィザード]のダイアログタイトルとなります。 [設定するプリンタの種類を指定してください。]の問いに対して、[このコンピュータに接続されているロー カルプリンタ]を選択し、[プラグ アンド プレイ プリンタ対応プリンタを自動的に検出してインストールする] のチェックを外して、[次へ]ボタンを押します。 ※注: Windows 2000 では[プリンタはどのようにコンピュータに接続していますか?]の問いに、[ローカル プリンタ]を選択し、[プラグ アンド プレイ プリンタを自動的に検出してインストールする]のチェック を外して、[次へ]ボタンを押します。 プルダウン一覧から点字プリンタ接続に使用するLPT1, LPT2などのパラレルポートを選び、[次へ]ボタ ンを押します。 プリンタの製造元リストから [Generic] を選択し、プリンタ一覧から [Generic/Text Only] を選択し、[次 へ]ボタンを押します。 [プリンタ名]には識別しやすい名称を付け、[このプリンタを通常使うプリンタとして使いますか?]の問いに 対して、[いいえ]を選択し、[次へ]ボタンを押します。 ネットワーク経由でプリンタを共有しない場合には、[このプリンタを共有しない]を選択し[次へ]ボタンを押 します。プリンタを共有する場合には[プリンタ共有]で、[共有する]を選択し、プリンタ名を指定した上で [次へ]ボタンを押します。共有するを選択すると、次のステップでプリンタの場所とコメントを指定します。 [テスト ページの印刷]で、[テストページを印刷しますか?]の問いに対して、[いいえ]を選択し、[次へ]ボタ ンを押します。 最後に [プリンタの追加ウィザードの完了] の画面が表示されたら、[完了] ボタンを押せば点字プリンタド ライバのインストールが完了します。 USB-パラレル変換ケーブルを使用した接続 パソコン側にパラレルポートが無い場合には、USB-パラレル変換ケーブルを使用して、パソコンと点 字プリンタを接続できます。 多くのUSB-パラレル変換ケーブルはWindows 2000/XPに標準添付のドライバを使用するので、変換 ケーブルをパソコンのUSBポートに挿すだけで自動認識され、すぐに利用できるようになります。ただし、 USB-パラレル変換ケーブルによっては、特別なドライバをインストールする必要があるかもしれません。こ の場合には、変換ケーブルの取り扱い説明書の指示に従ってドライバをインストールしてください。 USB-パラレル変換ケーブル使用時の点字プリンタドライバのインストールは、前述のパソコンのパラレル ポートを使って接続する方法とほとんど同じです。ただし、[プリンタ ポートの選択]画面で選択するポート には、LPT1などのプリンタポートの代わりに、「USB001 (Virtual printer port for USB)」等と表示されて いるポートを選択します。 ※注: 複数のUSB-パラレル変換ケーブルを同一のパソコンに接続した場合には、USB001, USB002, USB003とポートが増えていきます。これらのポートはそれぞれのケーブルに対応付けられます。 また、他のUSB接続点字プリンタのドライバをインストールすることによっても、ポートが増えるの で対応付けには注意が必要です。 1.4.4.2 点字プリンタのシリアルポートを使って接続 パソコン本体のシリアルポートと点字プリンタのシリアルポートをシリアルケーブルで接続します。 次に、Windows XPでは[スタート]メニューの[プリンタと FAX]を選択します。[プリンタのタスク]から[プリン タのインストール]を選択します。 ※注: クラシック[スタート]メニューに設定されている場合には、[設定]-[プリンタと FAX]を選択します。 [プリンタと FAX]ウィンドウが開いたら、[プリンタの追加]アイコンをダブルクリックするか、マウスの 右ボタンを押して表示されるメニューから[プリンタの追加]を選択して、[プリンタの追加ウィザード] を起動します。 Windows 2000ではスタートメニューの[設定]-[プリンタ]を選択します。[プリンタ]ウィンドウを開い たら[プリンタの追加]アイコンをダブルクリックするか、マウスの右ボタンを押して表示されるメ ニューから[開く]を選択して、[プリンタの追加ウィザード]を起動します。 [プリンタの追加ウィザード]が開いたら、[次へ]ボタンを押します。 ※注: Windows 2000では[プリンタ追加ウィザード]のダイアログタイトルとなります。 [設定するプリンタの種類を指定してください。]の問いに対して、[このコンピュータに接続されているロー カルプリンタ]を選択し、[プラグ アンド プレイ プリンタ対応プリンタを自動的に検出してインストールする] のチェックを外して、[次へ]ボタンを押します。 ※注: Windows 2000 では[プリンタはどのようにコンピュータに接続していますか?]の問いに、[ローカル プリンタ]を選択し、[プラグ アンド プレイ プリンタを自動的に検出してインストールする]のチェック を外して、[次へ]ボタンを押します。 プルダウン一覧から点字プリンタ接続に使用するCOM1, COM2などのシリアルポートを選び、[次へ]ボ タンを押します。 プリンタの製造元リストから [Generic] を選択し、プリンタ一覧から [Generic/Text Only] を選択し、[次 へ]ボタンを押します。 [プリンタ名]には識別しやすい名称を付け、[このプリンタを通常使うプリンタとして使いますか?]の問いに 対して、[いいえ]を選択し、[次へ]ボタンを押します。 ネットワーク経由でプリンタを共有しない場合には、[このプリンタを共有しない]を選択し[次へ]ボタンを押 します。プリンタを共有する場合には[プリンタ共有]で、[共有する]を選択し、プリンタ名を指定した上で [次へ]ボタンを押します。共有するを選択すると、次のステップでプリンタの場所とコメントを指定します。 [テスト ページの印刷]で、[テストページを印刷しますか?]の問いに対して、[いいえ]を選択し、[次へ]ボタ ンを押します。 最後に [プリンタの追加ウィザードの完了] の画面が表示されたら、[完了] ボタンを押せば点字プリンタド ライバのインストールが完了します。 USB-シリアル変換ケーブルを使う場合 パソコン側にシリアルポートが無い場合には、USB-シリアル変換ケーブルを使用して、パソコンと点字 プリンタを接続できます。 一般に、USB-シリアル変換ケーブルを使用するには、ケーブルに付属のドライバソフトウェアをインス トールする必要があります。変換ケーブルの取り扱い説明書の指示に従ってドライバをインストールしてく ださい。 USB-シリアル変換ケーブルのドライバをインストールすると、新たなCOM3, COM4などのシリアルポート が追加されます。どの番号のシリアルポートが追加されたかを確認するには、[スタート]メニューから[マイ コンピュータ]を選択し、システムのタスクから[システム情報を表示する]を選択します。[システムのプロパ ティ]ダイアログが表示されるので、[ハードゥエア]タブを選択し、[デバイス マネージャ]ボタンを押します。 [デバイス マネージャ]の画面が表示されます。デバイス一覧の[ポート(COMとLPT)]の左側の[+]アイコ ンをクリックすると、次の画面のように、シリアルポートとプリンタポートが表示されます。 この一覧の中で、[USB Serial Port]のように表示されているのが、USB-シリアル変換ケーブルに対応す るポートです。この画面では、COM4が該当します。 前述の点字プリンタのシリアルポートを使って接続する手順で、プリンタ ポートの選択する際に、USB-シ リアル変換ケーブルに対応するCOMポートを指定します。 シリアル通信パラメータ設定 [スタート]メニューから[プリンタと FAX]を選択します。 前述の手順で作成したプリンタを選択し、[プリンタのタスク]から[プリンタのプロパティの設定]を選択しま す。 ※注: クラシック[スタート]メニューに設定されている場合には、スタートメニューの[設定]-[プリンタと FAX]を選択して、上図の[プリンタと FAX]ウィンドウを開きます。前述の手順で作成したプリンタの アイコンを選択し、マウスの右ボタンを押すと表示されるメニューから[プロパティ]を選択すると、プ リンタのプロパティ設定ダイアログが開きます。 [ポート]タブを選択し、ポートの一覧を表示します。 [ポートの構成]ボタンを押します。 [COM1のプロパティ]ダイアログが表示されます。各設定項目のシリアル通信パラメータを指定した後、 [OK]ボタンを押してください。 ※注: フロー制御を「なし」にすると、最初の数ページは印刷できても印刷する枚数が増えると、データ の取りこぼしが起きます。必ずフロー制御は点字プリンタのフロー制御に合わせ「Xon/Xoff」もしく は「ハードウェア」に変更してください。 1.4.4.3 点字プリンタのUSBポートを使って接続 点字プリンタのUSBポートを使って接続するには、USBケーブルをパソコンのUSBコネクタと点字プリン タのUSBコネクタに接続します。 USBを使って点字プリンタに接続するには点字プリンタに付属する専用ドライバをインストールする必要 があります。専用ドライバのインストール方法は点字プリンタによってまちまちですので、お使いの点字プ リンタのマニュアルを参照してインストールを行ってください。 専用ドライバをインストールした後、[スタート]メニューから[プリンタとFAX]を選択すると、このパソコンにイ ンストールされているプリンタの一覧が表示されます。この中に、先ほどインストールした点字プリンタ名 が表示されます。EXTRA for Windows Version 5.1で点字印刷する際には、このプリンタを選択してくだ さい。 この画面はビュープラス社のプレミア点字プリンタのドライバをインストールした後の状態です。 1.4.4.4 点字プリンタのLANポートを使って接続 点字プリンタのLANポートを使って接続するには、パソコンおよび点字プリンタがそれぞれLANケーブ ルを使ってネットワークHUBに接続されていなければなりません。また、パソコンはネットワークの設定が 完了している必要があります。 LANを使って点字プリンタに接続するには点字プリンタに付属する専用ドライバをインストールする必要 があります。専用ドライバのインストール方法やLANプリンタへの接続方法は、点字プリンタによってまち まちですので、お使いの点字プリンタのマニュアルを参照してください。 専用ドライバをインストールした後、[スタート]メニューから[プリンタとFAX]を選択すると、このパソコンにイ ンストールされているプリンタの一覧が表示されます。この中に、先ほどインストールした点字プリンタ名 が表示されます。EXTRA for Windows Version 5.1で点字印刷する際には、このプリンタを選択してくだ さい。 この画面はビュープラス社のプレミア点字プリンタのドライバをインストールした後の状態です。 1.5 点字プリンタをネットワークプリンタとして使用するには 点字プリンタをネットワークで共有し、直接点字プリンタが接続されていないパソコンにプリンタドライバを インストールするとネットワーク経由で点字印刷を行えます。ネットワークプリンタの設定方法はWindows の種類やネットワークの構成等によって異なります。 点字プリンタのネットワーク共有方法は一般のプリンタと同一ですので、Windowsの管理者向けのマニュ アル等を参考に設定を行ってください。 第2章 操作マニュアル 2.1 目的と特徴 EXTRA for Windows Version 5.1は高精度、高機能自動点訳ソフトウェアです。日本点字委員会によっ て定められた現行の日本点字および日本情報処理点字の点字表記規則に極力準拠するように努めて います。また英語2級点字にも対応しています。 EXTRA for Windows Version 5.1は原文テキストを仮名と点字に変換します。ユーザは点字を直接校正 することによっても、仮名を校正することによっても、正しい点字文書を効率的に作成できます。たとえ点 字の規則を知らなくても、自動変換機能と仮名での読みの誤りの修正を行うことで、十分実用的な点字 文書を簡単に作成できます。テキストファイルの他、Microsoft Word、一太郎、HTML、PDF、Microsoft Excel、Microsoft PowerPoint等、種々の形式のファイルからテキストデータを読み込み点字に変換す ることもできます。 EXTRA for Windows Version 5.1は日本国内で使われているほとんどの点字プリンタに対応しています。 点字プリンタの機能に応じて、片面印刷、手動両面印刷、両面印刷、点字墨字併記印刷ができます。ま た原文データ、仮名データ、点字データを一つのファイルとして保存できるEXTRA for Windows Version 5.1形式の他、BES形式、ブレイルスター形式等、国内で従来から使われている主要な点字 データ形式で保存できます。もちろんそれらのファイルを読み込んで印刷したり、編集することも可能で す。 EXTRA for WindowsはVersion 5よりヘッダ行(ページ行)の編集ができるようになりました。その他、段 落スタイルの設定、目次自動作成、折り線機能等、点字文書作成に便利な機能を満載しています。イン ターネットに接続された環境では、ソフトウェアの自動更新もできるようになりました。 視覚障害者のユーザも、JAWSやPC-Talker等の対応スクリーンリーダを併用していただければ、 EXTRA for Windows Version 5.1を使って効率的に点字の文書の作成、編集、印刷等を行うことができ ます。また、ロービジョンのユーザには文字サイズの変更や、文字や背景色の変更機能を提供していま す。 2.2 起動方法 EXTRA for Windows Version 5.1 を起動するには、主として次の2通りの方法があります。 2.2.1 [スタート]メニューからの起動 EXTRA for Windows Version 5.1 をインストールすると、[スタート]-[プログラム]メニューの下に、[EXTRA for Windows Version 5.1]の項目が登録されます。この項目を選択すると、EXTRA for Windows Version 5.1 が起動します。 この方法で、EXTRA for Windows Version 5.1 を起動すると、起動と同時に新規の文書ウィンドウが開き ます。 2.2.2 エクスプローラからの起動 EXTRA for Windows Version 5.1 の文書ファイルは exf2 という拡張子のファイルです。インストーラに よって、exf2 の拡張子のファイルは、EXTRA for Windows Version 5.1 に関連付けされています。 エクスプローラで exf2 ファイルをダブルクリックするか、exf2 ファイルのアイコンを選択した後にマウスの 右ボタンを押すと表示されるメニューより[開く]もしくは[EXTRA for Windowsで開く]を選択すると、EXTRA for Windows Version 5.1 が起動します。この方法で、EXTRA for Windows Version 5.1 を起動すると、 起動と同時にクリックした exf2 ファイルが開きます。 exf2 ファイルのアイコンを選択した後にマウスの右ボタンを押すと表示されるメニューより、[EXTRA for Windowsで印刷]を選択すると、EXTRA for Windows Version 5.1 が起動され、すぐさま点字印刷が開 始します。印刷が終了すると、EXTRA for Windows Version 5.1 は終了します。 2.3 文書ウィンドウ EXTRA for Windows Version 5.1 を起動すると、次のような文書ウィンドウが表示されます。 文書ウィンドウを複数個開いて、同時に複数の文書を編集することもできます。同時に編集できる文書の 数については制限は設けられていません。 文書ウィンドウは、上からタイトルバー、メニュー、ツールバー、テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤ、 ステータスバーに分かれています。 2.3.1 タイトルバー タイトルバーには、編集中の点字文書ファイル名と「EXTRA for Windows Version 5.1」というアプリケー ション名がハイフン(-)で区切られ表示されます。ファイル名が未設定の場合には、[無題N]の形式で(N は数字)タイトルバーに表示されます。 2.3.2 メニュー 各機能が種類毎に分類されてプルダウンメニューとして提供されています。それぞれのメニュー項目に ついての詳細は、後述の解説や3章の「機能解説」を参照してください。 2.3.3 ツールバー ツールバーには10個のツールボタンが用意されています。それぞれ次のような使用頻度の高い機能が 割り当てられています。 * 新規編集 * ファイルを開く * 上書き保存 * 名前を付けて保存 * 点字印刷 * 元に戻す * 切り取り * コピー * 貼り付け * 削除 2.3.4 テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤ テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤの3つの領域はそれぞれ、テキストの編集、仮名によるわかち 書き編集、点字編集を行う専用の編集領域です。各レイヤには、同一の文書が、それぞれ固有の表現 で表示されます。表現方法によって表示の長さが異なるため、3つのレイヤはそれぞれ段落単位で同期 されます。 テキストレイヤに文書を入力すると、即座に点訳が行われ点字レイヤに点字に変換された内容が表示さ れます。また、仮名レイヤには仮名訳された内容が表示されます。点訳された内容に問題がある場合に は、仮名レイヤの内容を修正して点字に変換することもできますし、直接点字レイヤの内容を修正するこ ともできます。 EXTRA for Windows Version 5.1では、点字レイヤに直接点字を入力して点字の文書を作成することも できます。この場合には、即座に点字の内容が仮名訳されテキストレイヤと仮名レイヤに内容が反映さ れます。入力した点字の内容が正しいかどうかを仮名訳された内容を見てチェックしながら点字文書を 作成できます。 各レイヤの上にはルーラがあり、現在のカーソル位置が何カラム目であるか、インデントが何カラム目にあ るかなどが表示されます。各レイヤの左側には、各行の行ガイドが表示されています。行ガイドには栞(し おり)、段落番号、変換先、段落の種別などが表示されています。行ガイドに表示する情報は環境設定 で指定できます。行ガイドについては後述の解説を参照してください。 各レイヤの文書内容がレイヤの領域よりも大きくなると縦横のスクロールバーが表示されます。スクロール バーをマウスの左ボタンを押しながらドラッグすると表示内容がスクロールします。ホイールマウスのホ イールを回転させて表示内容を上下にスクロールすることもできます。 テキストレイヤと仮名レイヤの境界、仮名レイヤと点字レイヤの境界には、分割バーが表示されています。 この分割バーをマウスの左ボタンを押しながらドラッグすると、レイヤの分割位置を変更できます。分割 バーは特定のレイヤの編集領域を大きく広げる、あるいは小さくする時に使用します。 レイヤは初期状態では上下に分割されていますが、[ウィンドウ]-[分割方向変更]のメニューを選択すると、 分割方向を上下分割から左右分割に変更できます。同様の設定は[設定]-[環境設定]メニューを選択す ると表示される、[環境設定]ダイアログの[表示]タブの[上下分割]のチェックボックスでも行えます。[環境 設定]ダイアログの[テキストレイヤ表示]、[仮名レイヤ表示]、[点字レイヤ表示]のチェックボックスの チェックを外すと、特定のレイヤを非表示にできます。 2.3.5 ステータスバー 文書の編集ウィンドウの最下行に表示されるステータスバーには、次のような内容が表示されます。 左から現在カーソルの置かれているレイヤ名、通し頁番号、頁番号、行番号、桁、段落番号、点訳仮名 訳規則、変換元属性、新頁属性、インデント(行頭、段落頭、行末)、段落スタイル、1文字情報が表示さ れます。それぞれの概念については後述の説明を参照してください。 ステータスバーの一番右側の三角斜線の領域をマウスの左ボタンでクリックしてドラッグすると文書ウィン ドウのサイズを変更できます。 2.3.6 ポップアップメニュー テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤの編集領域で、マウスの右ボタンをクリックすると、ポップアップ メニューが表示されます。ポップアップメニューには、通常のメニュー項目のうち、主として文書内容の編 集に用いられる項目が列挙されています。 2.4 基本編集機能 ここでは基本的な編集機能について解説します。 2.4.1 キーボード操作の表記 キーボード操作として「Ctrl + Z」のような表記は、Ctrl キーを押しながら Z のキーをタイプするという意味 です。同様に「Ctrl + Shift + Z」のような記載は Ctrl キーと Shift キーを押しながら Z のキーをタイプす るという意味です。いずれの場合も、「+」のキーはタイプしませんので、ご注意ください。 2.4.2 カーソル キーボードの入力位置を示すカーソルは、点滅する縦線(Iビーム)で表現されています。環境設定により 文字の反転表示によって表示するブロックカーソルに変更できます。 現在カーソルの置かれている行の行ガイドは、白黒あるいは白青反転した色で表示されており、カーソ ル行であることが強調されています。また、他レイヤの対応する段落の最初の行の行ガイドも同様に反転 表示されており、現在編集中のレイヤの段落が他レイヤのどの段落に相当するのかが容易に把握できる ようになっています。 カーソルは上下左右の矢印キーで文書内を移動できます。他にもHomeキーを押すと行頭、Endキーを 押すと行末など、カーソルの移動用に特殊なキー入力が割り当てられています。移動に関するキー操 作についての詳細は、3章の「特殊キー一覧」の解説を参照してください。 [移動]メニューには、カーソル移動関連のコマンドが用意されています。こちらのメニューを利用してカー ソル移動を行うこともできます。 2.4.3 領域選択操作 領域は選択操作によって指定します。領域の頭の位置でマウスの左ボタンを押しながらマウスをドラッグ し、領域の終りの位置でマウスの左ボタンを離すと、領域が選択されます。選択をキーボードを使って行う には、Shiftキーを押しながら、上下左右の矢印キーを入力すると選択範囲が延び縮みします。また、 Shiftキーを押しながらマウスの左ボタンを押すと、直前のカーソル位置から、マウスでクリックした位置ま でが選択領域として指定されます。領域は、通常のカーソルの移動操作によって解除されます。なお、 編集画面でグレーの下地になっている箇所では領域選択の操作は行えませんので注意してください。 領域を選択した状態で、Deleteキーを押すと選択領域の内容が削除されます。また、領域を選択した状 態で文字入力を行うと、元々選択されていた内容が入力した文字で置き換わります。 2.4.4 行と段落 EXTRA for Windows Version 5.1 では、Enter キーが入力されるまでを段落として扱います。段落の末 尾は、下方向に折り返した矢印マーク で表現されます。 段落に多くの文字が入力され、1行の幅として指定されている桁数(カラム数、マス数)を越えると、自動 的に残りは次の行に折り返されます。EXTRA for Windows Version 5.1 では、この折り返された結果を 行と呼び、段落と明確に区別しています。 行の折り返しにテキストレイヤと仮名レイヤでは一般的な日本語の禁則処理が適用されます。禁則処理 を無効にする機能は用意されていません。 点字レイヤでは、点字の語が行の残りに収まらない場合にその語を次の行に送る規則によって行の折り 返し処理が行われます。この際、行末の空白文字は原則として次の行には送られません。自動処理によ る行の折り返し結果が望ましくない時には、[強制改行挿入]と[前の行に戻す]のコマンドを使って、点字 行の折り返し位置を手動でコントロールできます。手動で設定された行の折り返し位置には、左向き三角 印の強制改行マーク が表示されます。 2.4.5 レイヤの移動 EXTRA for Windows Version 5.1 では、テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤのいずれのレイヤでも 文書の編集が行えます。特定のレイヤで編集を行うには、まず、そのレイヤにカーソルを移動します。 別レイヤにカーソルを移動するには、マウスの左ボタンで、移動したいレイヤのカーソルを置きたい位置 をクリックするのが簡単です。また、[ウィンドウ]メニューの、[テキストレイヤに移動]、[仮名レイヤに移動]、 [点字レイヤに移動]のメニュー項目を選択して移動することもできます。Ctrl+Shift+Xキーを入力してテ キストレイヤに移動、Ctrl+Shift+Yキーを押して仮名レイヤに移動、Ctrl+Shift+Zキーを押して点字レイ ヤに移動できます。Ctrl+フルキーの1キーを入力してテキストレイヤに移動、Ctrl+フルキーの2キーを 押して仮名レイヤに移動、Ctrl+フルキーの3キーを押して点字レイヤに移動できます。ここでの数字 キーは、テンキーの数字キーではなく、フルキーボードの数字キーのみが有効です。さらに、 Ctrl+Shift+PageUpキーもしくはCtrl+Shift+PageDownキーを押して別レイヤに順に移動できます。 2.4.6 テキストレイヤの文字入力 テキストレイヤは、キーボードから入力した内容がそのまま入力されます。また、IME(日本語入力システ ム)を使って、仮名漢字変換した結果を入力することもできます。IME の使用方法については、ご使用の 環境にインストールされている日本語入力システムのヘルプやマニュアル等を参照してください。 テキストレイヤの文字入力によって、段落の文字数が1行のカラム数を越えると、残りが次の行に折り返 されます。このとき、文末に置いてはいけない文字、文頭に置いてはいけない文字に関する禁則処理が 行われます。行末禁則文字は'"〈《「『【〔$([{£¥です。また、行頭禁則文字 は ¢°'"‰′″℃、。々〉》」』】〕ぁぃぅぇぉっゃゅょゎ゛゜ゝゞァィゥェォッャュョヮヵヶ・ーヽヾ!%),.:;?] }です。これらの禁則文字に該当する半角文字も禁則文字として扱われます。 2.4.6.1 点字特有の記号 点字特有の記号をテキストレイヤで入力するには以下の文字を使用します。 点字特有の記号 点表記 点字 入力文字 開き第一指示符 5の点、36の点 【 閉じ第一指示符 36の点、2の点 】 開き第二指示符 5の点、36の点、36の点 〔 閉じ第二指示符 36の点、36の点、2の点 〕 開き第三指示符 56の点、36の点、36の点 《 閉じ第三指示符 36の点、36の点、23の点 》 開き第二鈎括弧 56の点、3の点 〈 閉じ第二鈎括弧 6の点、23の点 〉 開き第二括弧 5の点、2356の点 { 閉じ第二括弧 2356の点、2の点 } 開き点訳者注 2356の点、2356の点 [ 閉じ点訳者注 2356の点、2356の点 ] 2.4.7 仮名レイヤの文字入力 仮名レイヤは、点字に対応する仮名を、わかち書き表現で編集するためのレイヤです。このため仮名レ イヤで入力できる文字は、アルファベット、数字、記号の半角文字と全角ひらがなです。漢字は入力で きません。日頃の文字入力の習慣から、漢字に変換した場合も、変換後の漢字文字列は入力されず、 IME の読み情報の取得機能を利用して、ひらがなが入力されるようにしています。 また点字では正しく分かち書きする必要があります。固有名詞等の仮名訳の変換誤りの簡単な修正でな く、文章を入力するような場合には、分かち書きのためのスペースの入力が必要です。 ※注: IME の種類によっては、読み情報の取得機能が完全に動作せず、入力した文字列の読みが途 中で切れてしまう問題が発生することがあります。この場合には、[設定]-[環境設定]メニューを選 択し、[環境設定]ダイアログを表示します。詳細タブに置かれた[仮名入力に IME 読み情報を利 用]のチェックボックスをオフに指定し、[OK] ボタンを押してください。この設定を行うと、IME から 仮名漢字変換された文字列を取り出し、その中から入力可能な文字のみをふるいにかけて入力 文字列とします。したがって、この場合、IME ではローマ字仮名変換の操作のみを行い、漢字に 変換せずに確定をして使用してください。 仮名レイヤの入力、編集の結果については、テキストレイヤと同等の禁則処理が行われます。 2.4.8 点字レイヤの文字入力 点字レイヤの文字入力には、6点入力、仮名入力の2つの方法が用意されています。それぞれ次のよう にして点字を入力します。 2.4.8.1 6点入力 6点入力とはキーボードの6個のキーと点字の6点をそれぞれ対応させてキーの同時押しにより1文 字の点字入力を行うものです。EXTRA for Windows Version 5.1 では次の表にあげる6点入力方式が 使えます。6点凸はキーボードの各キーを表面の点字に見立てたもので、パーキンス方式とも呼ばれる ものです。また、6点凹はキーボードの各キーを裏面の点字に見立てたものでカニタイプ方式と呼ばれる 入力方式です。 入力方式 1の点 2の点 3の点 4の点 5の点 6の点 6点凸(FDSJKL) F D S J K L 6点凹(JKLFDS) J K L F D S 6点凸(RFVOKM) R F V O K M 6点凹(OKMRFV) O K M R F V 6点凸(RFVPL,) R F V P L , 6点凹(PL,RFV) P L , R F V 6点凸(TGBPL,) T G B P L , 6点凹(PL,TGB) P L , T G B 6点凸(ASCLKM) A S C M K L 6点凹(LKMASC) M K L A S C 6点凸(EDCOKM) E D C O K M 6点凹(OKMEDC) O K M E D C 6点凸(UEOHTN) U E O H T N 6点凹(HTNUEO) H T N U E O 6点入力中は6個のキーの最初のキー入力から最後に離されたキーの入力までを点字1字の入力と みなします。入力が確定すると次の点字マスに移ります。 一般にパソコンのキーボードは複数のアルファベットキーの同時押しを想定したハードウェア設計が行 われていません。キーボードによっては6つのキーを同時に押した場合に、EXTRA for Windows Version 5.1 の側で同時押しを検出できないことがあります。このようなキーボードでも別のキーの組合せ が使える可能性があるので、別の入力方法を試してみてください。 なお、上記の表の6点凸(UEOHTN)と6点凹(HTNUEO)はDvorak配列のキーボードを使った場合に6 点凸(FDSJKL)と6点凹(JKLFDS)の組合せを使うための方式です。 2.4.8.2 仮名入力 仮名入力は、キーボードから入力した文字が、自動的に点字に変換されて入力される入力方法です。 キートップに表示されているアルファベット、記号、数字、半角仮名の文字の直接入力や、IME で変換 した文字の入力も行えます。 IME の変換文字列の扱いについては、仮名レイヤの文字入力と同様に、IME の読み情報文字列を取得 して処理を行います。読み情報の取得機能が完全に動作しない場合には、仮名レイヤの文字入力で説 明したように、[環境設定]ダイアログの[詳細]タブで[仮名入力に IME 読み情報を利用]のチェックボック スをオフに指定してください。 2.4.9 自動変換と変換元属性 レイヤに文字を入力したり、削除等の編集によって内容が書き変わると、瞬時にその段落の内容が自動 的に他レイヤの表現に変換され、他レイヤの該当段落に書き込まれます。この機能を自動変換と呼んで います。 たとえば、テキストレイヤに「北国に遅い春がきた。」と入力すると、自動変換によって仮名レイヤには「き たぐにに おそい はるが きた。」、点字レイヤには と表示されます。自動変換機能を使う と、テキストの入力と同時に仮名のわかち書き表現と点字による表現の内容を確認しながら文書を作成 できます。 自動変換機能によって多くの場合には正しい変換が行われますが、同じ文でも文脈によって読み方が 変ったり、固有名詞が点訳辞書に登録されていない等の理由で正しい変換が行われないことがあります。 たとえば、テキストレイヤに「今日は良い天気です。」と文字入力すると、自動変換によって仮名レイヤに は「こんにちわ よい てんきです。」、点字レイヤには と表示されます。 このように間違った変換が行われた場合には、仮名レイヤの該当個所を「きょーわ よい てんきです。」の ように修正すると、再び自動変換が行われ、点字レイヤの内容は のような正しい結果になります。 自動変換結果に対する修正操作の中でもう一つ大きなポイントがあります。自動変換の機能は、特定レ イヤの段落の編集結果を、他レイヤの表現に変換して、他レイヤの該当段落に書き込む機能です。最 初のテキストレイヤに「今日は良い天気です。」と入力した直後の自動変換結果は、この説明通りの動 作です。ところが、仮名レイヤの該当個所を「きょーわ よい てんきです。」と修正した直後の自動変換で は、点字レイヤの該当段落の内容は変更されましたが、テキストレイヤの内容は変更されませんでした。 自動変換が先の説明通りの動作ならば、この時に仮名レイヤの内容が、自動変換によりテキストレイヤ に反映されてもおかしくありません。 実は、この修正作業のように、元々ユーザが明示的に入力したレイヤの段落内容を自動変換で上書きし てしまわないように、ユーザが入力や編集を行った段落のレイヤには、変換元属性が付けられます。段 落のレイヤにこの変換元属性が付いていると、他のレイヤの該当する段落への入力や編集による自動変 換で上書きされないようになります。変換元属性の付いている段落は文字が黒い色で画面に表示され、 変換元属性の付いていない段落は文字が青い色で画面に表示されるので、容易に識別できます。また、 編集対象段落のレイヤの変換元属性値は常にステータスバーに「変換元:ON」もしくは「変換元:OFF」の 形式で表示されます。 段落に設定された変換元属性を変更したい場合には、変更したい段落全体をマウスドラッグもしくはシフ ト+下矢印キーで選択したうえで、[点訳]-[段落変換元属性]を選択してください。このメニュー項目は、 選択する度に変換元属性をオン・オフの間で切り替えます。また、Ctrl+Mのキー入力でも変換元属性を 切り替えることができます。またCtrl+Uのキーを入力すると、無条件に変換元属性をオフにできます。な おカーソルのある段落は最初から選択状態になっているので、カーソルのある段落だけを変更する場合 は選択操作は不要です。 変換元属性の変更機能は、たとえばBES等の点字データを読み込んで、テキストレイヤまたは仮名レ イヤで修正して、その結果を点字レイヤに反映させたい場合等に必要となる機能です。BES等の点字 データを読み込むと変換元属性は点字レイヤに設定されます。このままでは他のレイヤでの編集は点字 レイヤには反映されません。点字レイヤのうち、修正したい段落の変換元属性をオフにした上で、他のレ イヤで修正すると、点字レイヤの対応する段落に点訳結果が挿入されます。なお、点字レイヤで直接修 正する場合には変換元属性をオフにする必要はありません。 2.4.10 点訳仮名訳規則 点字には言語や目的に応じた様々な点字体系があり、一つの点字体系の中に別の点字体系を含めるこ とができます。EXTRA for Windows Version 5.1 では基本となる点字体系を主言語、その中に含まれる (可能性のある)点字体系を副言語と呼んでいます。EXTRA for Windows Version 5.1 で使用できる点 字体系の組み合わせは次の通りです。文書を点訳あるいは仮名訳する際にはこの組み合わせのいずれ かを用います。この規則を「点訳仮名訳規則」と呼びます。 主言語 副言語 行ガイド内の略記 日本語 英語1級 J-E1 英語1級 日本語 E1-J 日本語 英語2級 J-E2 英語2級 日本語 E2-J 日本語 情報処理 J-JC 情報処理 日本語 JC-J 日本語 北米情報処理 J-NC 北米情報処理 日本語 NC-J この表の3番目の列は後述する行ガイド内で表示スペース節約のために使われる略記法です。 EXTRA for Windows Version 5.1 では、点訳仮名訳規則を文書全体に対する設定と、各段落ごとの2 段階で設定できます。文書全体の点訳仮名訳規則を文書点訳仮名訳規則、段落ごとの点訳仮名訳規 則を段落点訳仮名訳規則と呼びます。 文書点訳仮名訳規則は、[点訳]-[文書点訳仮名訳規則]のメニューを選択して表示される[文書点訳仮 名訳規則]ダイアログで設定します。 各段落ごとの点訳仮名訳規則は、[点訳]-[段落点訳仮名訳規則]のメニューを選択して表示される[段落 点訳仮名訳規則]ダイアログで設定します。現在カーソルの置かれている段落、もしくは選択されている 段落の点訳仮名訳規則が設定できます。このダイアログの[文書点訳仮名訳規則を使用]を選択すると段 落に対して固有に設定した点訳仮名訳規則が解除され、[文書点訳仮名訳規則]ダイアログで設定され た値が使われます。 2.4.11 行ガイド レイヤ編集領域の各行の左側に栞(しおり)、段落番号、変換先、種別などの情報が順番に表示されて います。この部分を行ガイドと呼びます。 行ガイドとして表示する内容は、[設定]-[環境設定]メニューを選択すると表示される、[環境設定]ダイア ログの[表示]タブの[行ガイド表示]グループ内のチェックボックスで指定できます。表示が可能な項目に は、栞、頁番号、行番号、段落番号、点訳仮名訳規則、変換先、種別があります。 変換先表示は、その段落に文書を入力した場合にどのレイヤに自動変換結果が出力されるのかを示す ものです。例えば、変換先に「→仮点」と表示されている場合には、仮名レイヤと点字レイヤに自動変換 結果が出力されることを表し、仮名レイヤと点字レイヤには変換元属性が付いていないことを示します。 「テキストレイヤ」「仮名レイヤ」「点字レイヤ」の変換先略記として、それぞれ「テ」「仮」「点」が使われま す。 変換先略記 変換先 テ テキストレイヤ 仮 仮名レイヤ 点 点字レイヤ 2.4.12 クリップボード クリップボードを使うと、他のアプリケーションからテキストデータを貼り付けたり、逆に他のアプリケーショ ンに対してテキストデータを貼り付けられます。 クリップボードにデータを送るには、あらかじめ選択操作で送り元の領域を指定します。次に、[編集]-[コ ピー]メニューを選択すると、選択範囲の文字列がクリップボードに送られます。代わりに[編集]-[切り取 り]メニューを選択すると、選択範囲の文字列がクリップボードに送られる点は変わりませんが、同時に選 択範囲が削除されます。クリップボードの文字データをカーソル位置に貼り付けるには、[編集]-[貼り付 け]のメニューを選択します。以上の操作を、それぞれ Ctrl + C、Ctrl + X、Ctrl + V のキー入力によって 行うこともできます。なお点字レイヤの文字列をコピーすると、点字をNABCCコードで表現した内容がク リップボードに転送されます。 2.4.13 削除 文字を削除するには、Back SpaceあるいはDeleteキーを使用します。Back Spaceキーはカーソルの 直前の1字を削除します。一方 Delete キーはカーソルの置かれた文字を削除します。 あらかじめ選択操作によって範囲選択されていると、Back Spaceキー、Deleteキーの入力によって選 択された範囲が削除されます。選択範囲の削除は、[編集]-[削除]のメニューを選択しても行えます。 範囲が選択された状態で文字入力を行うと、選択範囲が削除された上で入力した文字が挿入されます。 これも一種の削除操作です。 2.4.14 検索、置換 文書の中から文字列を検索するには、[編集]-[検索]のメニューを選択し、[検索]ダイアログを開きます。 検索文字列を入力し、[次候補]ボタンを押すと、現レイヤの中からカーソル位置を起点に検索が行われ ます。見つかった文字列は選択表示されます。さらに、[次候補]ボタンを押すと再度検索が行われます。 なお、ヘッダ・フッタ内や段落スタイルによって自動生成された文字列は検索できないので注意してくだ さい。 点字レイヤにカーソルがある時には、[検索]ダイアログの検索文字列フィールドにはテキストの代わりに 点字を入力します。入力には点字レイヤで使用しているのと同じ点字入力方法が使用できます。点字入 力フィールドは他にも[置換]ダイアログ、ヘッダ・フッタ関連のダイアログでも使われています。これらの点 字入力フィールドはすべて点字レイヤで使用しているのと同じ点字入力方法を使います。 文書の中の文字列を検索し、文字列を置換するには、[編集]-[置換]のメニューを選択し、[置換]ダイアロ グを開きます。 検索文字列と、置換文字列を指定し、[次候補]ボタンを押すと検索が行われます。文字列が見つかると、 文書中の該当文字列が選択表示されると同時に、[置換]ボタンが有効になります。この状態で、[置換] ボタンを押すと文字列の置換が行われます。引き続いて別の候補を検索置換するには、[次候補]ボタン を押して候補が見つかったら、[置換]ボタンを押すという手順を続けます。文書中の該当文字列を一括し て置換するには、[一括置換]のボタンを押します。 なお、ヘッダ・フッタ内や段落スタイルによって自動生成された文字列については検索と同様に置換機 能の対象外です。 2.4.15 元に戻す 文書に対する全ての編集操作は取り消して直前の状態に戻すことができます。取り消しの操作を「元に 戻す」と呼んでいます。また、元に戻す操作を取り消すこともでき、この操作を「やり直し」と呼んでいま す。 元に戻すには、[編集]-[元に戻す]メニューを選択するか、Ctrl+Z のキーを入力します。やり直しを行うに は、[編集]-[やり直し]メニューを選択するか、Ctrl+Y のキーを入力します。 EXTRA for Windows Version 5.1 は、文書の編集開始時からの全ての編集操作を記録しておき、必要 があれば全ての操作を一つずつ遡って元に戻せる設計となっています。ただし元に戻すための情報は 多くのメモリを使用するので、メモリの少ないパソコンをご利用の場合には、編集取り消しのできる回数を 制限して使用することをお勧めします。元に戻すための情報の制限に関する設定については3章の[環 境設定]ダイアログの[元に戻す]タブの解説を参照してください。 EXTRA for Windows Version 5.1 は、元に戻すための情報を文書情報と一緒にファイル(拡張子 exf2) に保存しておき、再度その文書を開いたときに、以前の編集内容を元に戻すことができます。元に戻す 情報をファイルに保存するとexf2ファイルが大きくなります。元に戻すための情報をファイルに保存しな いようにしたり、ファイルの元に戻すための情報を読み込まないようにするには、3章の[環境設定]ダイア ログの[ファイル]タブの解説を参照してください。なお、EXTRA for Windows Version 3/4で保存した拡 張子exfファイルの元に戻すための情報は、EXTRA for Windows Version 5.1の元に戻すための情報 とは互換性がないため、exfファイル開いた場合にはファイルに保存されていた元に戻すための情報は 読み込まれません。 2.4.16 頁レイアウト EXTRA for Windows Version 5.1 では、新規編集時の1頁の行数、カラム数の既定値は、テキストレイ ヤ、仮名レイヤがそれぞれ60行74カラム、点字レイヤが18行、32カラムです。 この数値を変更するには、[設定]-[頁レイアウト]メニューを選択すると表示される、[頁レイアウト設定]ダイ アログで値を変更します。 2.4.16.1 新規編集時に頁レイアウトを指定するには 新規編集時に頁レイアウトを指定するには、[ファイル]-[新規ウィザード]メニューを選択します。 [新規ウィザード]で新たな文書を作成するのに2通りの方法が用意されています。1つはひな型の文書 を選択する方法、もう一つは点訳仮名訳規則と、頁レイアウトをそれぞれ指定する方法です。頁レイアウ トを指定するには[新規に点訳仮名訳規則と頁レイアウトを指定]を選択し、[次へ]ボタンを押します。[新 規ウィザード:点訳仮名訳規則を指定]ダイアログが表示されるので、ここで点訳仮名訳規則を指定した 後、[次へ]ボタンを押します。 [新規ウィザード:頁レイアウトを指定]ダイアログが表示されるので、ここで新規の文書で使用したい頁レ イアウトを指定します。[作成]ボタンを押すと、指定した点訳仮名訳規則と頁レイアウトで新規文書が作ら れます。 2.4.17 タブ送り テキストレイヤと仮名レイヤでは Tab キーを入力するとタブ送りされます。点字レイヤではタブ送りは使 用できません。タブ送りは複数カラムのスペースとして解釈されます。 [設定]-[文書タブ送り]メニューを選択して表示される[文書タブ送り設定]ダイアログで、文書全体に対し て既定値として適用されるタブ送りのカラム数を設定できます。 特定の段落に対して他と異なるタブ送りを指定する場合には、[設定]-[段落タブ送り]のメニューを選択し て表示される[段落タブ送り設定]ダイアログでタブ送りのカラム数を設定します。[指定解除]のボタンを押 すと、現在の段落に指定されている固有のタブ送りの指定が解除され、[文書タブ送り設定]ダイアログで 指定した文書全体に対して適用される値が使われます。 2.4.18 段落新頁属性 新しい頁から章の始まりを書き始めたいといった場面で、複数回 Enter キーを入力して頁の先頭に段落 を移動する方法がよく行われます。その段落より前の文書内容に変更を加えると、行が増減し、頁の先頭 位置に置きたかった段落の位置がずれてしまいます。 このような場合に、段落に対して新頁属性を設定すると、その段落が常に頁の先頭に来るようにレイアウ トされます。新頁属性を段落に設定するには、あらかじめ設定したい段落にカーソルを移動しておき、[設 定]-[段落新頁属性]のメニューを選択するかCtrl+Enterのキーを押します。新頁属性が設定されると段 落が既に頁の先頭に無いと次頁の先頭に移動します。新頁属性を付けた1段落前の段落末がアル ファベットのPを模した のマークになります。新頁属性の効果は3つのレイヤに同時に適用されま す。 段落に新頁属性が付いているかどうかは、ステータスバーに「新頁:ON」あるいは「新頁:OFF」と表示され ているかどうかで区別できます。また、[設定]-[段落新頁属性]のメニューを表示した時にチェックマーク が付いていれば、カーソル位置の段落に新頁属性が付いています。 新頁属性を解除するには、新頁属性の付いた段落にカーソルを置き、[設定]-[段落新頁属性]のメ ニューを選択するかCtrl+Enterのキーを押します。 2.4.19 インデント 常に、行頭や行末に指定文字数分のスペースを設けたい場合にはスペースキーを押してスペースを挿 入するのではなく、インデント(字下げ)機能を使うと便利です。特定の段落に対してインデントを指定する には、[設定]-[段落インデント]のメニューを選択して表示される[段落インデント設定]ダイアログでインデ ントの値を設定します。 インデントの設定項目は、[段落頭インデント]、[行頭インデント]、[行末インデント]の3つです。段落の 先頭行の左には[段落頭インデント]で指定したカラム分のスペースが空けられます。段落が1行に収ま らず2行目以降に渡る場合には、2行目以降の行の左に[行頭インデント]で指定したカラム分のスペー スが空けられます。段落の行末には、段落の先頭行、2行目以降にかかわらず[行末インデント]で指定 したカラム分のスペースが空けられます。インデントの効果は3つのレイヤに同時に適用されます。 段落スタイルや目次にも[段落頭インデント]、[行頭インデント]、[行末インデント]の設定項目がありますが、 動作は段落インデントと同様です。 [段落インデント設定]ダイアログの[設定解除]ボタンを押すと、個別に段落に対して設定されていたイン デントが解除されます。 2.4.20 段落スタイル EXTRA for Windows Version 5.1 では段落スタイルの機能が用意されています。段落にスタイルを付け ることで、豊富な段落表現が実現できます。サポートされている段落スタイルは次の通りです。 * 右寄せ * 中央揃え * タイトル * 見出し1 * 見出し2 * 見出し3 * 見出し4 * リスト1 * リスト2 * リスト3 * 水平線 2.4.20.1 右寄せ [右寄せ]スタイルは段落内のテキストを頁の右に寄せて配置するのに使用します。[右寄せ]スタイルを適 用するには、適用したい段落にカーソルを移動しておき、[設定]-[段落スタイル]-[右寄せ]メニューを選 択するか、Ctrl+Rのキーを入力します。 2.4.20.2 中央揃え [中央揃え]スタイルは段落内のテキストを頁の中央に配置するのに使用します。[中央揃え]スタイルを適 用するには、適用したい段落にカーソルを移動しておき、[設定]-[段落スタイル]-[中央揃え]メニューを 選択するか、Ctrl+Shift+Cのキーを入力します。 2.4.20.3 タイトル [タイトル]スタイルを設定すると、該当段落をタイトルとして表示します。[タイトル]スタイルを適用するには、 適用したい段落にカーソルを移動しておき、[設定]-[段落スタイル]-[タイトル]メニューを選択するか、 Ctrl+Shift+Eのキーを入力します。 [タイトル段落スタイル設定]ダイアログが表示されます。[現段落に適用]ボタンを押すと、現在の段落に、 [タイトル]スタイルとして、現在選択されている段落頭インデント、行頭インデント、行末インデントの値が 設定されます。 ダイアログ内のインデントの値を変更せずに[現段落に適用]ボタンを押すと、規定値の[タイトル]スタイル として設定されます。 ダイアログ内のインデントの値を変更して[現段落に適用]ボタンを押すと、現段落のみの特有の[タイトル] スタイルとして設定されます。 ダイアログ内のインデントの値を新しい既定値とするには、[既定値として設定]ボタンを押します。これに よって、既定値の[タイトル]スタイルとして設定された全ての段落にインデントの新しい規定値が反映され ます。 ダイアログ内のインデントの値を既定値に戻すには、[既定値に戻す]ボタンを押します。このボタンの効 果は、ダイアログ内のインデントの値が既定値にもどるだけで、実際に[現段落に適用]のボタンを押さな い限り、段落への設定はなされません。 [既定値として設定]、[既定値に戻す]ボタンの使い方は、その他のスタイル設定ダイアログでも同様です。 2.4.20.4 見出し EXTRA for Windows Version 5.1では[見出し1]、[見出し2]、[見出し3]、「見出し4」の4種類の見出 しスタイルをサポートしています。それぞれ、大見出し、中見出し、小見出し、最小見出しとして用います。 見出しとして設定した段落は、目次の項目として参照できるようになります。 見出しスタイルを適用するにはあらかじめ適用したい段落にカーソルを移動しておきます。[見出し1]スタ イルを設定するならば、[設定]-[段落スタイル]-[見出し1]メニューを選択するか、Ctrl+Shift+1のキーを 入力します。[見出し2]スタイルを設定するならば、[設定]-[段落スタイル]-[見出し2]メニューを選択する か、Ctrl+Shift+2のキーを入力します。また、[見出し3]スタイルを設定するならば、[設定]-[段落スタイ ル]-[見出し3]メニューを選択するか、Ctrl+Shift+3のキーを入力します。[見出し4]スタイルを設定する ならば、[設定]-[段落スタイル]-[見出し4]メニューを選択するか、Ctrl+Shift+4のキーを入力します。す ると、各見出しに対応した見出し設定ダイアログが表示されます。 この画面は[見出し1段落スタイル設定]ダイアログです。見出しの段落に対して適用するインデントと前 置文字列を指定し、[現段落に適用]ボタンを押すと、段落に見出しのスタイルが適用されます。 前置文字列は段落の頭に自動的に付加される文字列です。プルダウンリストから適切な値を選択して使 用することもできますし、ユーザが文字列を直接入力することもできます。前置文字列中に見出しレベル の半角数字(見出し1なら1, 見出し2なら2, 見出し3なら3, 見出し4なら4)を記述すると、その部分 が通し番号(連番)として解釈されます。 2.4.20.5 リスト(箇条書き) EXTRA for Windows Version 5.1では[リスト1]、[リスト2]、[リスト3]の3レベルのリスト段落スタイルをサ ポートしています。リストは箇条書きを表現するのに使用するスタイルです。[リスト2]の段落スタイルは[リ スト1]のスタイルが適用された複数の段落中で、リストをインデントする目的で使用します。[リスト3]はさ らに[リスト2]のスタイルが適用された複数の段落中で、さらにリストをインデントする際に用います。 リストスタイルを適用するにはあらかじめ適用したい段落にカーソルを移動しておきます。複数の段落を 一度に同じリストのスタイルに設定する場合には、その範囲を選択しておきます。[リスト1]スタイルを設定 するには、[設定]-[段落スタイル]-[リスト1]メニューを選択するか、Ctrl+Shift+Lのキーを入力します。[リ スト2]スタイルを設定するには、[設定]-[段落スタイル]-[リスト2]メニューを選択します。[リスト3]スタイル を設定するには、[設定]-[段落スタイル]-[リスト3]メニューを選択します。すると、各リストスタイルに対応 したリスト段落スタイル設定ダイアログが表示されます。 この画面は[リスト1段落スタイル設定]ダイアログです。段落に対して適用するインデントと前置文字列を 指定し、[現段落に適用]ボタンを押すと、段落にリストのスタイルが適用されます。 前置文字列は見出しスタイルと同様に段落の頭に自動的に付加される文字列です。プルダウンリストか ら適切な値を選択して使用することもできますし、ユーザが文字列を直接入力することもできます。前置 文字列中に見出しレベルの数字(リスト1なら1, リスト2なら2, リスト3なら3)を記述すると、その部分が 通し番号(連番)として解釈されます。つまり、前置文字列に通し番号用の数字を入れれば「番号付きリス ト」となり、数字を入れなければ「番号無しリスト」になります。 リストスタイルでは見出しと同様に開始通し番号を設定できます。 2.4.20.6 水平線 EXTRA for Windows Version 5.1には[水平線]の段落スタイルが用意されています。このスタイルを用い ると、簡単に水平線を引くことができます。[水平線]スタイルを適用するには、あらかじめ適用したい段落 にカーソルを移動しておきます。次に、[設定]-[段落スタイル]-[水平線]メニューを選択するか、 Ctrl+Shift+Hのキーを入力します。すると[水平線段落スタイル設定]ダイアログが表示されます。 段落頭インデント、行末インデント、水平線パターンを指定し、[現段落に適用]ボタンを押すと、カーソル のある段落に[水平線]段落スタイルが適用されます。なお、[水平線]段落スタイルが適用されると段落内 の文字列は全て削除されます。 2.4.20.7 スタイルの解除 段落スタイルを解除するには、あらかじめ解除したい段落にカーソルを移動しておき、[設定]-[段落段落 書式の解除]メニューを選択するか、Ctrl+QもしくはCtrl+Spaceのキーを入力します。 2.4.21 属性とレイヤ これまでに説明したように EXTRA for Windows Version 5.1 には様々な属性や段落スタイルの機能があ ります。どの属性が、文書の全レイヤに設定可能なのか、段落の全レイヤに設定可能なのか、段落の個 別のレイヤに設定可能なのかについては、EXTRA for Windows Version 5.1 を使いこなすためのポイン トです。次の表に、それぞれの属性が何を対象に設定できるかをまとめましたので、参考にしてください。 属性の種類 文書全体 段落 段落 レイヤ 全レイヤ 全レイヤ 個別レイヤ 変換元 × × ○ 点訳仮名訳規則 ○ ○ × インデント × ○ × タブ送り ○ ○ × 新頁 × ○ × 段落スタイル × ○ × 2.4.22 ヘッダ EXTRA for Windows Version 5.1では編集中の文書にヘッダやフッタを設定できます。ヘッダやフッタ の内容は全頁、偶数頁、頁固有の3段階で内容を設定できます。全頁は文書の始めから終わりまで通 して適用されます。偶数頁は偶数の頁のみに適用されます。頁固有は特定の頁あるいは特定の頁範囲 に対して適用されます。頁固有の設定内容は全頁や偶数頁の設定内容に優先され、偶数頁の設定内 容は全頁の設定内容に優先されます。 ヘッダは頁の一番上の行に配置され、フッタは頁の一番下の行に配置されます。点字の文書ではフッタ はあまり用いず、専らヘッダを使用します。以下の説明では特別の断りがない限りフッタに関しては言及 しませんが、基本的にヘッダと同じ機能がフッタに関しても提供されると考えてください。 ヘッダの記載内容は編集画面のヘッダ行もしくはフッタ行にカーソルを移動して編集できます。編集操 作は本文とほとんど変わりませんが、4つの制限事項があります。1つめの制約はカーソルがグレーの領 域に置かれている状態では入力や削除が行えない点です。ヘッダ・フッタの内容が空の場合には行全 体がグレーになっています。文字の入力はカーソルを行頭に移動した後に行ってください。2つめの制 約は、ヘッダ行、フッタ行に入力された内容が行幅を超えた場合には、はみ出した部分は頁のどこにも 表示されなくなる点です。3つめの制約は、ヘッダ行、フッタ行は検索・置換操作の対象外である点で す。4つめの制約はヘッダ行、フッタ行にはインデントや段落スタイルなどの段落属性を設定できない点 です。以上の制限を除いてヘッダ・フッタの内容は通常の本文と同様に編集できます。 2.4.22.1 全頁ヘッダ 全頁ヘッダの内容は、[ヘッダ]-[全頁ヘッダ]メニューを選択して表示される[全頁ヘッダ設定]ダイアログ で設定します。 各レイヤの[表示する]のチェックボックスがオンに設定されていると、頁にそれぞれのヘッダが表示され ます。規定値では各レイヤのヘッダーは全て表示するようになっています。[表示する]のチェックを外すと チェックを外したレイヤのヘッダは表示されなくなります。 頁番号表示を、[無し]以外に指定するとヘッダに頁番号が表示されます。頁番号表示は次の中から選 択します。 * 無し * 右端 * 左端 * 右端下がり数字 * 左端下がり数字 * 右端「モク」を前置 * 左端「モク」を前置 点字の文書では通常ヘッダの右端に頁番号を振ります。また、目次の頁ではヘッダの右端に下がり数字 で頁番号を振ったり、「モク」の2文字を前置して頁番号を付けます。 各レイヤのヘッダ内容には、ヘッダに表示する文字列を指定します。全頁のヘッダ部分にここで指定し た文字列が表示されます。ここで指定した内容の文字列は各レイヤの編集画面でヘッダにカーソルを移 動して編集できます。 ヘッダで使われる頁番号は[設定]-[文書開始頁]のメニューを選択すると表示される、[文書開始頁設定] ダイアログで設定します。開始頁番号として0以下の番号を指定すると、0頁以下の頁のヘッダには頁 番号を表示しません。表紙や目次等に頁番号を振りたくない場合に便利です。 点訳仮名訳規則はヘッダに対する点訳仮名訳規則を指定します。各レイヤの変換元のチェックボックス はそのレイヤに入力した内容を元に別レイヤに点訳もしくは仮名訳を行う場合にオンに指定します。 なお、仮名レイヤのヘッダ、フッタは、本文のように漢字の入力を制限することはできません。しかし仮名 レイヤに漢字を入力しても点字への変換はできないので、仮名レイヤのヘッダ、フッタには漢字を入力し ないでください。 2.4.22.2 偶数頁ヘッダ 偶数頁ヘッダは、偶数頁に対して設定されるヘッダです。偶数頁ヘッダを設けると通し頁番号における 偶数頁については全頁ヘッダで指定した内容ではなく[偶数頁ヘッダ設定]で指定した内容が表示され ます。偶数頁ヘッダを作成するには、[ヘッダ]-[偶数頁ヘッダ]のメニューを選択し[偶数頁ヘッダ設定]ダ イアログを表示します。 [偶数頁ヘッダ設定]ダイアログで設定できる項目は[全頁ヘッダ設定]ダイアログと同じものですが、設定 した内容が偶数頁に適用される点が異なります。各項目に値を入力した後、[設定]ボタンを押すと偶数 頁ヘッダが作成されます。一度作成した偶数頁ヘッダを削除したい場合には、[偶数頁ヘッダ設定]ダイ アログを再度表示し[削除]ボタンを押してください。 両面印刷のできる点字プリンタに出力する場合などで、表面だけヘッダを付け裏面にはヘッダを付けな い点字文書を作成することがあります。EXTRA for Windows Version 5.1では偶数頁ヘッダの機能を 使ってこのような点字文書を作成できます。表面だけヘッダを付け裏面にはヘッダを付けない点字文書 にするには、[ヘッダ]-[偶数頁ヘッダ]のメニューを選択し[偶数頁ヘッダ設定]ダイアログを表示し、点字 レイヤの[表示する]のチェックボックスをオフにした後に[設定]ボタンを押して、偶数頁ヘッダを作成しま す。すると、点字レイヤの裏面に相当する偶数頁のヘッダは表示されなくなり、表面に相当する奇数頁 に関しては全頁ヘッダの内容が表示されるようになります。 2.4.22.3 頁固有ヘッダ 特定の頁だけ、あるいは特定の頁範囲のみ、全頁ヘッダとは別のヘッダ内容を設けたいことがあります。 目次だけヘッダの内容を変えたい場合、章ごとに個別のヘッダ内容にしたい場合などが該当します。こ のような場合には頁固有ヘッダを作成します。頁固有ヘッダを作成するには、頁固有ヘッダを設定する 頁にカーソルを移動したうえで、[ヘッダ]-[頁固有ヘッダ]メニューを選択し、[頁固有ヘッダ新規作成]ダイ アログを表示します。 [頁固有ヘッダ新規作成]ダイアログで設定できる項目は[全頁ヘッダ設定]ダイアログの項目に加えて、 各レイヤに[開始通し頁]、[繰り返し頁数]、[表示頁番号指定]の3つの項目があります。項目に値を設定 した後、[新規]ボタンを押すと頁固有ヘッダが作成されます。 頁固有ヘッダを修正するには、頁固有ヘッダを設定した頁にカーソルを移動したうえで、[ヘッダ]-[頁固 有ヘッダ]メニューを選択し、[頁固有ヘッダ変更]ダイアログを表示します。必要な変更を行い[変更]ボタ ンを押してください。 頁固有ヘッダを削除するには、頁固有ヘッダを設定した頁にカーソルを移動したうえで[頁固有ヘッダ変 更]ダイアログを表示し、[削除]ボタンを押してください。 [開始通し頁]は、頁固有ヘッダを始める通し頁番号です。[繰り返し頁数]には同じ頁固有ヘッダを何頁 分連続して設けるかを指定します。通し頁番号は、文書開始頁の設定([設定]-[文書開始頁]メニューで 設定)によらない、文書の頭の頁から順番に1, 2, 3と数えた頁番号です。 表示頁番号指定 [表示頁番号指定]は途中から文書の表示頁番号を変更したい場合に、新たに指定しなおす頁番号を 設定する項目です。[表示頁番号指定]のチェックボックスをオンにすると、次の画面のように、[表示頁番 号指定]の右側にそれまで隠れていた頁番号の設定フィールドが表示されるようになります。 表示頁番号を指定すると、この頁以降の頁番号は指定した表示頁番号を開始頁番号とする番号になり ます。 2.4.23 栞 栞(しおり)は段落の先頭に対して設定する目印です。栞を登録しておくと、目的の場所にすばやく移動 できます。栞の情報は、exf2 もしくは exf の文書ファイル形式には保存されるのでファイルを開きなおし ても栞情報は失われません。長い文書の場合には、各章の頭等に栞を登録しておくと便利です。 栞を登録するには、登録したい段落にカーソルを置き、[移動]-[栞登録]メニューを選択し、[栞登録]ダイ アログを表示します。 栞名称に登録したい名前を入力し、[OK]ボタンを押すと、栞の登録が完了します。名前を付けずに栞を 作成することもできますし、すでに存在する栞と同名の名前を付けることもできます。すでに栞が付いてい る段落に対して再度別の名前の栞を設定すると、同じ段落に二つ以上の栞を設定することはできないた め以前に同じ段落についていた栞は削除されます。 栞が登録されると、[移動]-[栞]のサブメニューに登録されている栞名称が10個まで表示されます。栞名 称のメニュー項目を選択すると、栞が登録されている段落にカーソルが移動します。 栞が10個以上登録されている場合には、[移動]-[栞一覧]のメニューを選択して、[栞一覧]ダイアログを 表示します。一覧から、移動先を選択し、[栞位置に移動]ボタンを押すと、栞が登録されている段落に カーソルが移動します。このダイアログで、栞名称を選択し、[栞削除]ボタンを押すと、選択した栞が文書 から削除されます。 栞を設定すると、編集ウィンドウの栞が設定された段落の行ガイドの一番左側には、栞の絵が表示される ようになります。 2.5 ファイルの保存と読み込み EXTRA for Windows Version 5.1 では様々なファイル形式を取り扱うことができます。ここでは、ファイル の保存と読み込みについて説明します。 2.5.1 exf2ファイル形式 exf2の拡張子のファイルはEXTRA for Windows Version 5.1の独自ファイル型式です。exf2ファイル はEXTRA for Windows Version 5.1で表現できる全ての情報を保存できます。exf2ファイルには、編集 ウィンドウに表示される3つのレイヤ全ての文書情報や属性情報を保存できます。exf2はXMLの構文 に従ったテキストファイルなので、他のアプリケーションでexf2ファイルを開いて利用する応用も可能で す。 EXTRA for Windows Version 3とVersion 4ではファイル保存形式としてexfの拡張子のファイル形式 を使用していました。exf2はexfを元に拡張したファイル形式です。EXTRA for Windows Version 5.1 では点字文書をexfのファイル型式で保存することもできますが、段落スタイルや頁固有ヘッダなど新た にVersion 5で追加された機能については情報を保存できません。また、その他の点字ファイル型式は EXTRA for Windows Version 5.1の文書情報の一部しか保存できません。EXTRA for Windows Version 5.1で作成した全ての文書情報を正確に保存するにはexf2ファイル形式を使用してください。 2.5.2 ファイルを開く EXTRA for Windows Version 5.1では次のファイル型式の読み込みがサポートされています。 ファイル形式 拡張子 EXTRA for Windows Version 5.1 exf2 EXTRA for Windows Version 3/4 exf テキストファイル txt HTMLファイル html, htm XMLファイル xml 構造化点訳入力ファイル sbtif Microsoft Word doc, rtf Microsoft Word 2003 xml Microsoft Word 2007 docx, docm Microsoft Excel xls Microsoft Excel 2003 xml Microsoft Excel 2007 xlsx, xlsm Microsoft PowerPoint ppt Microsoft PowerPoint 2007 pptx, pptm PDF pdf 一太郎 jsd 一太郎7 jfw Myword 3 mwc Myword 5 mwe EXTRA 2001 mse 標準点字 brl BASE bse コータクン nab BE bet BES bes ブレイルスター2 ble ブレイルスター3 bs 新たなファイルを開くには、[ファイル]-[ファイルを開く]メニューを選択するか、Ctrl+Oのキーを入力しま す。[ファイルを開く]ダイアログが表示されます。 開きたいファイルの種類を選択した後、開きたいファイルを選び[開く]ボタンを押します。exf2, exf, mse 形式の点字ファイルを選択した場合には、[開く]ボタンを押した直後にファイルが開きます。 2.5.2.1 テキストファイル テキストファイル(txt)を選択した場合には、ファイルを読み込んだ直後に点訳を行うためにどのような点訳 規則を用いるかと、頁レイアウト、テキストファイルの文字コード、以上3つの内容を指定するためにウィ ザード形式のダイアログが表示されます。ひな型を指定する方法と、個別に点訳仮名訳規則と頁レイア ウトを指定する2通りの方法が用意されています。画面の指示に従って、値を入力してファイルを開いて ください。 HTML HTMLファイルを開く場合もテキストファイルに準じた動作になります。HTMLファイルを開く際には見出し などの構造情報がEXTRA for Windows Version 5.1の段落スタイルとして読み込まれます。 構造化点訳入力ファイル(sbtif) 拡張子sbtifの構造化点訳入力ファイルは、通常のテキストに見出しなどの文書の構造情報、ルビ情報、 メタ情報などを加えたEXTRA for Windows独自の点訳の入力用のXMLファイル型式です。sbtif形式 のファイルを読み込むと、テキスト情報に加えてsbtifで表現された構造情報などもEXTRA for Windowsに読み込め、自動点訳の際に利用できます。 2.5.2.2 テキストと点字を行同期する ウィザードの途中で表示される[ファイルを開く:テキスト読み込み形式指定]ダイアログには[テキストと点 字を行同期する]というオプションが用意されています。このオプションをチェックしてテキストデータを読 み込むと、点字レイヤとテキストレイヤのデータが行単位で同期するような位置に改行が補われて読み 込みが行われます。 Extra for Windows Version 5で点字と墨字を両方同時に印刷できるプリンタに印刷すると、テキストまた は仮名と点字が並記印刷されます。印刷された点字と墨字の行は段落単位で同期しながら並記印刷さ れます。つまり段落の始めの行は点字と墨字の内容が一致しますが、段落が1行を超える場合には、2 行目以降の点字と墨字の内容が一致しなくなる問題が生じます。 テキストと点字を行同期して読み込むと、点字の各行に対して段落が生成され、生成されたテキストレイ ヤと仮名レイヤの段落内容は点字の行の内容と完全に一致するようになります。テキストをこの方法で読 み込むと、本来の1つの段落が複数の段落に分割されて読み込まれるデメリットはありますが、点字と墨 字を両方同時に印刷できるプリンタに印刷した時に、各行の点字と墨字の内容が完全に一致(同期)する ようになります。 なお、テキストと点字を行同期した結果は、その後に編集を行うと点字と墨字の行同期が崩れる可能性 があります。編集後も、点字と墨字の行同期を保証する機能ではない点にご注意ください。 2.5.2.3 テキスト情報の抽出 Microsoft Wordのようなテキスト情報を抽出する対象ファイルを指定した場合が該当します。具体的に はxml, doc, rtf, docx, docm, xls, xlsx, xlsm, ppt, pptx, pptm, pdf, jsd, jfw, mwc, mweの拡張子のファイ ルが該当します。 ファイルを読み込んだ直後に点訳を行うためにどのような点訳規則を用いるか、頁レイアウト、以上2つ の内容を指定するためにウィザード形式のダイアログが表示されます。ひな型を指定する方法と、個別に 点訳仮名訳規則と頁レイアウトを指定する2通りの方法が用意されています。画面の指示に従って、値 を入力してファイルを開いてください。 OpenXMLConverter OpenXMLConverterのモジュールがインストールされていると、Microsoft Office Word 2007の標準保 存型式であるOpenXML(拡張子 .docx もしくは .docm)のファイルを開く際に、見出しなどの文書の構造 情報、ルビ情報、メタデータ(注)などをEXTRA for Windowsに読み込めます。読み込まれた追加情報は 自動点訳の際に、見出しレベルに応じたマス開けや、ルビを用いた読み情報の処理などに利用できま す。 ※注: メタデータとは文書の著者、作成日付、キーワード、著作権情報などの文書の付加的な情報で す。 2.5.2.4 その他の点字ファイル brl, bse, nab, bet, bes, ble, bsの拡張子の点字ファイルには点字情報のみが保管されており、テキスト レイヤと仮名レイヤに該当する情報がありません。このため点字ファイルの読み込みと同時に、自動変換 (仮名訳)が行われ、欠けているテキストレイヤと仮名レイヤの情報が補われます。 これらの点字ファイルを選択した場合には、ファイルを読み込んだ直後の仮名訳に、どのような仮名訳規 則を用いるかを指定するのにウィザード形式のダイアログが表示されます。ひな型を指定する方法と、個 別に指定する方法の2通りが用意されています。画面の指示に従って、値を入力してファイルを開いてく ださい。なお、brlの標準点字ファイルには頁レイアウト指定の情報が無いので、この型式のファイルを開 く場合には頁レイアウトについてもウィザードの中で指定します。 2.5.3 エクスプローラから開く EXTRA for Windows Version 5.1はエクスプローラから2通りの方法でファイルを開けます。 2.5.3.1 ドラッグアンドドロップ EXTRA for Windows Version 5.1は、ドラッグアンドドロップの機能をサポートしています。エクスプロー ラから開きたいファイルのアイコンをドラッグし EXTRA for Windows Version 5.1 の文書ウィンドウの中に ドロップすると、ドラッグアンドドロップしたファイルが開きます。サポートしている全ての点字ファイル形式、 テキストファイル、テキスト情報の抽出可能な全てのファイル形式のファイルをこの操作で開けます。 2.5.3.2 エクスプローラのポップアップメニューから開く EXTRA for Windows Version 5.1 は、エクスプローラの拡張メニューをサポートしています。エクスプロー ラからファイルを選択し、マウスの右ボタンをクリックする表示されるポップアップメニューに次の項目があ ります。 * EXTRA for Windowsで開く * EXTRA for Windowsで印刷 * EXTRA for Windowsで点訳 [EXTRA for Windowsで開く]のメニュー項目を選択するとEXTRA for Windows Version 5.1でファイルを 開きます。 [EXTRA for Windowsで点訳]の項目はテキストファイルと、テキスト情報が抽出可能なファイルが選択さ れている時に表示されます。このメニュー項目を選択すると、ファイルを開いて点訳した後exf2ファイル の形式でファイルを保存します。 [EXTRA for Windowsで印刷]のメニュー項目を選択すると、即座にGUIを経由せずにファイルの内容が 点字プリンタに印刷されます。 2.5.4 ファイルの保存 EXTRA for Windows Version 5.1では次のファイル型式による保存がサポートされています。 ファイル形式 拡張子 EXTRA for Windows Version 5.1 exf2 EXTRA for Windows Version 3/4 exf EXTRA 2001 mse テキストファイル txt 標準点字 brl BASE bse コータクン nab BE bet BES bes ブレイルスター2 ble ブレイルスター3 bs テキスト形式 txt 編集中の文書を保存するには、[ファイル]-[上書き保存]あるいは、[ファイル]-[名前を付けて保存]のメ ニューを選択します。ファイル名が未設定で[ファイル]-[上書き保存]メニューを選択した場合や、[ファイ ル]-[名前を付けて保存]メニューを選択すると、[名前を付けて保存]ダイアログが表示されます。 [名前を付けて保存]ダイアログの[ファイル名]には、元のファイル名+拡張子が自動的に入りますが、元 のファイル形式と異なる形式で保存する場合はファイル名の拡張子を削除してください。拡張子を削除 せずに[保存]を実行すると、元のファイル形式のままで保存されます。 2.5.4.1 テキスト形式の保存 テキスト形式でファイルを保存する場合には、次の[名前を付けて保存]ダイアログが表示されます。 文字コード、改行コード、出力対象レイヤを指定して[保存]ボタンを押すとテキストファイル形式で文書の 内容が保存されます。点字レイヤを出力レイヤとして指定するとNABCCコードで点字情報が出力されま す。NABCCコードについての詳細についてはアペンディクスを参照してください。 2.5.5 文書ひな型 EXTRA for Windows Version 5.1 では、新規ウィザードの実行時や、exf2, exf, mse 以外の点字ファイ ルやテキスト情報の読み込み時に、ひな型と呼ぶファイルを参照しその内容を新規文書や読み込み、 文書の初期設定として利用できます。システムにはあらかじめ良く利用される40種類の組み合わせの ファイルが登録されています。 利用者が独自に作成した文書をひな型として登録することもできます。文書をひな型に登録するには[設 定]-[ひな型登録]メニューを選択します。ファイル名が未設定の場合には、[ひな型保存]のダイアログが 開きます。ここで通常の exf2 ファイルの保存と同じ手順で exf2 ファイルを保存します。ファイルの保存 後、[ひな型として保存しました。]というメッセージが表示されれば、独自文書のひな型登録は完了です。 既に編集中の文書のファイル名が設定されている場合には、[ひな型として保存しました。]のメッセージ がすぐに表示されます。 登録したひな型を新規ウィザードの実行時に指定すれば、新規に文書を作成する際に参照される文書 内容や全ての属性設定等を、ユーザによって作られた文書ファイルの内容に適用できます。 2.6 印刷 EXTRA for Windows Version 5.1 は点字プリンタへの印刷と、一般の墨字プリンタへの印刷の両方の機 能を備えています。どちらの種類のプリンタに印刷するかによって、印刷手順が異なります。 2.6.1 点字印刷 点字印刷を行うには、あらかじめ1章の「点字プリンタドライバのインストール」の手順に従ってプリンタド ライバがインストールされていなければなりません。プリンタドライバのインストール方法については1章 を参照してください。 2.6.1.1 点字プリンタの設定 点字印刷の前に、点字プリンタの設定を行っておく必要があります。[ファイル]-[点字印刷設定]メニュー を選択し、[点字印刷設定]ダイアログを表示します。はじめに、[プリンタ機種]に使用する点字プリンタの 種類を指定してください。点字プリンタの種類によって、[用紙長]と[方法]の選択内容が変化します。[用 紙長]と[方法]を指定した後、プリンタ名をプルダウンリストから選択します。1章でインストールした点字プ リンタドライバを選択してください。[OK]ボタンを押せば点字プリンタに関する設定は終了です。 用紙長は、次の一覧より選択します。プリンタによっては扱える用紙が異なるため、指定したプリンタの種 類によって用紙長として選択できる候補は変化します。数字の意味はインチ単位の長さです。通常、点 字プリンタでは8×10インチのようにインチ単位の用紙を使用します。 * プリンタ既定値 * 10 * 11 * 12 * 13 * 14 * 15 方法は、次の一覧より選択します。用紙長と同様に、プリンタによっては扱える方法が異なるため、指定 したプリンタの種類によって、方法として選択できる候補が変化します。 * 片面 * 手動両面 * 両面 片面は用紙の片側にのみ印字する方法です。手動両面は、一度印刷した後に、用紙を裏にして再度 印刷する方法です。両面は、用紙の表と裏の両方に印字する方法です。 2.6.1.2 点字印刷 点字印刷を行うには、[ファイル]-[点字印刷]のメニューを選択し、[点字印刷]ダイアログを表示します。 [印刷部数]、[印刷開始頁]、[印刷終了頁]を指定し、[OK] ボタンを押すと、点字印刷が始まります。 2.6.1.3 テスト印刷 [点字印刷設定]ダイアログで、[テスト印刷]ボタンを押すと、[点字テスト印刷]ダイアログが表示されます。 テスト印刷機能を使用すると、点字プリンタが正しく接続されているかが確認できます。 2.6.1.4 詳細設定 プリンタ機種に、DOG-Multi墨字付き、DOG-Multi仮名付き、Emprint、Emprint墨字付き、Emprint仮 名付き、Tiger Max/Cub/Cub Jr.のいずれかを選んだ場合には、[詳細設定]ボタンを押して、点字プリン タ機種に応じた詳細な設定が行えます。 2.6.2 墨字印刷 2.6.2.1 用紙設定 墨字印刷の前に、墨字印刷用に用紙の設定を行います。[ファイル]-[墨字用紙設定]メニューを選択する と、[墨字用紙設定]ダイアログが表示されます。ここで、墨字印刷する用紙のサイズや、給紙方法、用紙 の向き余白等を設定します。 2.6.2.2 印刷 墨字印刷を行うには、印刷対象のレイヤに合わせて、[ファイル]-[墨字印刷]-[テキストレイヤを印刷]、 [ファイル]-[墨字印刷]-[仮名レイヤを印刷]、[ファイル]-[墨字印刷]-[点字レイヤを印刷]のいずれかのメ ニューを選択します。 墨字印刷するプリンタを、プリンタ名から選択した後、[OK]ボタンを押すと、墨字印刷が始まります。 2.6.2.3 プレビュー 実際に墨字印刷を行う前に、印刷結果を確認するには、印刷対象のレイヤに合わせて、[ファイル]-[墨 字印刷プレビュー]-[テキストレイヤをプレビュー]、[ファイル]-[墨字印刷プレビュー]-[仮名レイヤをプレ ビュー]、[ファイル]-[墨字印刷プレビュー]-[点字レイヤをプレビュー]のいずれかのメニューを選択します。 [墨字印刷プレビュー]ダイアログが開き、印刷イメージを画面で確認できます。[縮小]、[拡大]のボタンを 押して、プレビューイメージを縮小・拡大表示したり、[前頁]、[次頁]ボタンを押して他の頁の内容を確認 できます。[墨字印刷プレビュー]ダイアログを閉じるには、[閉じる]ボタンを押します。 2.7 高度な編集機能 2.7.1 情報処理言語属性の自動付与 コンピュータプログラムの一覧を含む文書を作成する場合には、文書の本文の段落では「日本語-英語2 級」の点訳仮名訳規則使用し、プログラムを記載する段落には「情報処理-日本語」を使用する使い方 が一般的です。このような文書を作成するには、段落ごとに細かく「情報処理-日本語」の点訳仮名訳規 則を指定していかなければならないため、編集に手間がかかります。 [設定]-[環境設定]メニューを選択して表示する[環境設定]ダイアログの[詳細]タブの[情報処理言語属 性の自動付与]のチェックボックスをオンにすると、ユーザが情報処理でしか使われないような、特殊な記 号 {}[]@~*_|&-+=#<>;: を入力すると、自動的にその段落に「情報処理-日本語」の点訳仮名訳規則が設 定されます。この処理は、テキストファイルを開く場合にも適用されます。この機能を使用すると、情報処 理関連の文書作成の手間が軽減できます。 2.7.2 文書情報 EXTRA for Windows Version 5.1では、さまざまな文書に関する情報を文書属性として保存できます。 文書の情報としては、表紙のための情報、奥付のための情報、それ以外のキーワード、URI、ISBNコー ド、言語などの情報があります。文書情報にはダブリンコア(注)で規定されたものと、点字文書固有のも のがあります。設定した文書情報は表紙と奥付の作成時の情報として利用されます。文書情報は必ず 設定しなければならない情報ではありませんが、情報を入力しておくと文書管理に役立てられます。 ※注: ダブリンコアとはDublin Core Metadata Initiativeで提唱している、メタデータ記述に使う語彙の 通称です。その語彙が共通の認識となるように、慎重な設計がされた基本語彙セットおよびそれ らをサポートするメタデータ語彙が公開されています。 文書情報を設定するには、[ファイル]-[文書情報]メニューを選択して表示される[文書情報設定]ダイアロ グを開きます。設定できる文書情報ごとに、[表紙用]、[奥付用]、[その他1]、[その他2]の4つのタブが 用意されています。 [表紙用]タブには次の項目を入力します。 * タイトル * サブタイトル * 版・バージョン * 巻数表題 * 全巻数表題 * 日付 * 著者 * 監修者 * 組織名/出版社 * 点訳団体 * 点訳者 [奥付用]タブには次の項目を入力します。 * タイトル * 版刷出版年月日 * 著者 * 組織名/出版社 * 出版社住所 * 点訳年月日 * 点訳団体 * 点訳団体住所 * 点訳者 * 点訳校正者 このうち、タイトル、著者、組織名/出版社、点訳団体、点訳者については[表紙用]タブで入力された値 が表示されます。奥付の作成機能で使われる要素であるために表紙用と重複していますが[奥付用]タブ に表示だけ行っています。これらの項目については[表紙用]タブで入力してください。 [その他1]タブには次の項目を入力します。 * キーワード * 要約 * 分野コード * 元文書MIME形式 * URI/ISBN * 元リソース * 言語 * 関連情報 言語については、[未設定], [日本語(ja)], [英語(en)]のいずれかの選択肢から選択してください。 [その他2]タブには次の項目を入力します。 * 範囲 * 権利情報 * 作成日 * 正式発行日 * 更新日 * 状態 * ユーザ定義1 * ユーザ定義2 * ユーザ定義3 ユーザ定義1〜3は利用者が自由に記述する内容を決めて使用するための項目です。 2.7.3 表紙 EXTRA for Windows Version 5.1は前述の文書情報で設定された値を元に、表紙を作成する機能があ ります。表紙を作成するには、あらかじめ[文書情報設定]ダイアログの[表紙用]タブの項目に値を設定し ておきます。次に、[編集]-[表紙]メニューを選択します。 [表紙作成]ダイアログが表示されます。ここには一般的な点字文書の表紙で使われる項目が並んでいま す。各項目の右側には[文書情報設定]ダイアログで設定した値が表示されています。文書情報の設定 内容を修正したのならば、[文書情報設定]ダイアログにて設定し直してください。 [表紙作成]ダイアログでは、これから作成する表紙に必要な項目にチェックマークをつけます。表紙に不 要な項目についてはチェックマークを外してくだささい。[作成]ボタンを押すと、文書の先頭に表紙が作 成されます。作成された表紙の内容は通常の本文と同じなので、自由に編集できます。 2.7.4 目次 EXTRA for Windows Version 5.1には目次を自動的に作成する機能が提供されています。目次機能を 使用するには、目次の見出しにしたい箇所に、あらかじめ段落スタイルの見出し1〜4を設定します。 次に、目次を挿入したい箇所(本文)にカーソルを移動します。次に、[編集]-[目次]メニューを選択して [目次作成]ダイアログを表示します。 目次の対象には、どの範囲の段落スタイルを目次とするかを指定します。点字接続線種は、目次の項目 と頁番号との間に引く線として[2の点]、[3の点]のどちらを使うかを指定します。インデントは目次の範囲 にどのようなインデントを適用するかを指定します。[作成]ボタンを押すと、目次が生成されます。 作成された目次項目の頁番号は参照先の点字レイヤにおける頁番号です。作成した目次の内容は編 集できますが、目次項目の右側の線と頁番号は編集できません。 2.7.5 奥付 EXTRA for Windows Version 5.1では文書情報として入力した情報を元に奥付を作成する機能がありま す。奥付を作成するにはあらかじめ、[文書情報設定]ダイアログの[奥付用]タブの各項目に値を設定して おきます。次に、[編集]-[奥付]メニューを選択します。 [奥付作成]ダイアログが表示されます。ここに一般的な点字文書の奥付で使われる項目が並んでいます。 右側の表示エリアには、文書情報設定ダイアログで設定された内容が表示されています。文書情報の 設定内容を修正したいのならば、[文書情報設定]ダイアログにて設定し直してください。 [奥付作成]ダイアログでは、これから作成する奥付に必要な項目にチェックマークを付けます。奥付に不 要な項目についてはチェックマークを外してください。作成ボタンを押すと、文書の最後に奥付が作成さ れます。作成された奥付の内容は通常の本文と同じなので自由に編集できます。 2.7.6 空白改行削除 テキストファイルを読み込み、特定のルールで空白や改行を削除したいことがあります。文書の頭から最 後まで全て手作業で行うととても大変ですが、空白改行削除機能を使うと簡単に編集できます。 空白改行削除を行うには、[編集]-[空白改行削除]メニューを選択して、[空白改行削除:操作対象]のダ イアログを表示します。 空白改行削除機能はウィザード形式で操作方法を指定します。始めに操作対象が[文書全体]なのか、 [選択中の段落のみ]かを選択し、[次へ]ボタンを押します。次に、[空白改行削除:操作指定]ダイアログ が表示されます。ここで[空白文字、タブの削除]、[改行の削除]の操作を行うかどうかをチェックボックス で指定します。一度に両方の操作を指定できます。 [空白文字、タブの削除]をチェックして[次へボタンを押すと]、[空白改行削除:空白文字、タブ削除オプ ション]ダイアログが表示されます。半角空白文字、全角空白文字、タブを削除対象とするかどうか、英文 字の前後の半角スペースを維持するかどうかなどを指定し[次へ]ボタンを押します。[改行の削除]を チェックしなかった場合にはここで[開始]ボタンを押します。 [空白改行削除:捜査対象]のダイアログで[改行の削除]をチェックしていた場合には、[空白改行削除: 改行削除オプション]ダイアログが表示されます。[全ての改行を削除]、[空行のみ削除]、[2行以上連続 する空行を削除]のいずれかを選択し、[開始]ボタンを押すと、削除が行われます。 2.7.7 折り線 点字の印刷物で紙の折り位置を明示するために、折り線を点字印刷することがあります。折り線は点字レ イヤの特定の行を折り線行として指定する方法で行います。折り線行を指定するには、[設定]-[折り線]メ ニューを選択します。 [折り線設定]ダイアログが表示されます。折り線数に、折り数を指定します。2つ折りの場合には折り線は 1箇所、3つ折りの場合には折り線は2箇所、4つ折りの場合には折り線は3箇所になります。 折り線行1〜3には、折り線の行番号を指定します。折り線行1〜3は2行目から頁の最後の行の1つ 前の行の間で指定します。折り線数のラジオボタンで折り線数を指定すると、頁レイアウトを元に計算さ れます。折り位置の行は点字プリンタの印字結果によって位置が異なるため、使用する点字プリンタに応 じて行番号を調整してください。 折り線頁は、折り線を全頁に入れるのか、奇数頁に限定で入れるのか、偶数頁に限定で入れるのかを指 定します。なお、奇数頁、偶数頁は文書開始頁の設定に依らない通し頁番号を元にした奇数・偶数で す。 指定が終わったら[OK]ボタンを押すと、点字レイヤに折り線行が表示されます。折り線行にはカーソルを 移動できますが、文字の入力や削除は行えません。 2.8 その他の機能 ここでは、その他の機能について解説します。 2.8.1 スクリーンリーダによる利用 スクリーンリーダを使って、EXTRA for Windows Version 5.1を使うには、スクリーンリーダ用に環境設定 をする必要があります。たとえば、EXTRA for Windows Version 5.1は編集中の文書情報をスクリーン リーダに伝えるためにMSAAの機能が用意されています。MSAA機能はインストールした直後は無効に 設定されているので、有効に設定しないとスクリーンリーダから編集中の文書内容を参照できません。 [設定]-[環境設定]メニューで表示される[環境設定]ダイアログで、個別の項目について1つずつスク リーンリーダ用に設定を行うこともできますが、もっと簡単にスクリーンリーダ用に設定する方法を用意して います。それには[設定]-[スクリーンリーダ]メニューを選択して、[スクリーンリーダ設定]ダイアログを表示 します。 [スクリーンリーダ設定]ダイアログで、スクリーンリーダの種別を、[使用しない]、[JAWS]、[その他]の内か ら選択します。[OK]ボタンを押すと環境設定がスクリーンリーダ用に変更されます。スクリーンリーダを使 用しない状態から、利用する状態に変更した時にはEXTRA for Windows Version 5.1の再起動が必要 です。 2.8.2 ユーザ点訳辞書 EXTRA for Windows Version 5.1の点訳辞書にはあらかじめ多くの用語が登録されています。しかし特 殊な用語や人名などについては登録されていない言葉があります。登録されていない語を点訳した場 合には間違いが発生することがあります。間違いの発生した語をユーザ点訳辞書に登録すると、正しい 点訳が行えるようになります。ユーザ点訳辞書に用語の追加をするには、[点訳]-[ユーザ点訳辞書管理] メニューを選択します。 [ユーザ点訳辞書管理]ダイアログでは、自動点訳に使用する単語の追加、変更、検索、削除、更新が 行えます。新たな単語を登録する場合には、単語名、読み、品詞を入力します。 2.8.2.1 ユーザ点訳辞書の取り出し ユーザ点訳辞書を取り出すには、[点訳]-[ユーザ点訳辞書の取り出し]メニューを選択します。[ユーザ点 訳辞書の取り出し]ダイアログが表示されるので、ファイル(user.org)の保存先を選択して[保存]ボタンを 押します。保存先にユーザ点訳辞書のファイルがコピーされます。 2.8.2.2 ユーザ点訳辞書の取り込み ユーザ点訳辞書を取り込むには、[点訳]-[ユーザ点訳辞書の取り込み]メニューを選択します。[ユーザ点 訳辞書の取り込み]ダイアログが表示されるので、取り込み元のファイル(user.org)を選択して[開く]ボタン を押します。指定されたユーザ点訳辞書が読み込まれ、ユーザ点訳辞書の従来の登録内容は破棄され ます。 なお、ユーザ点訳辞書形式はEXTRA for Windows Version 3.0/4.0/4.1のファイル形式と互換性があ ります。EXTRA for Windows Version 3.0/4.0/4.1のユーザ点訳辞書を取り込む場合には、この方法で ファイルを読み込んでください。 2.8.3 ヘルプの表示 ヘルプを表示するには、[ヘルプ]-[ヘルプ]メニューを選択します。システムの既定値として設定されてい るウェブ ブラウザが起動し、ヘルプ内容が表示されます。 2.8.4 アップデートの確認 EXTRA for Windows Version 5.1にはインターネット経由でソフトウェアを最新版に更新する機能があり ます。出荷後に見つかった不具合の修正、機能改善、点訳エンジンや辞書の更新などの理由でアップ デート版が提供されることがあります。 アップデート版が提供されているかどうかを確認するには、[ヘルプ]-[アップデートの確認]メニューを選 択します。 [アップデートの確認]ダイアログが表示されますので、[アップデートの確認]ボタンを押します。[最新の バージョンです]というメッセージが表示されたなら、現在使用中のソフトウェアは最新版です。現在使用 中のソフトウェアよりも新しい最新版アップデータが存在する場合には、アップデータのファイルがイン ターネットからダウンロードされ、EXTRA for Windows Version 5.1を更新するためのインストールが開始 されますので、画面に表示される指示にしたがってアップデートを行ってください。 第3章 機能リファレンス 3.1 [ファイル]メニュー 3.1.1 [ファイル]-[新規編集] 新規文書の編集を開始するには、[ファイル]-[新規編集]メニューを選択するか、Ctrl+Nのキーを入力し ます。また、ツールバーの[新規編集]アイコン をクリックして実行することもできます。 現在表示されているウィンドウとは別に、新たに文書ウィンドウが表示されます。新規文書の文書点訳仮 名訳規則は常に主:日本語、副:英語2級、頁レイアウトはテキストレイヤと仮名レイヤが60行74カラ ム、点字レイヤが18行32カラムです。 3.1.2 [ファイル]-[新規ウィザード] [ファイル]-[新規ウィザード]メニューを選択すると[新規ウィザード:点訳と頁レイアウトの指定]ダイアログ が表示されます。 [新規ウィザード]で新たな文書を作成するのに2通りの方法が用意されています。1つはひな型の文書 を選択する方法、もう一つは点訳仮名訳規則と、頁レイアウトをそれぞれ指定する方法です。どちらの方 法で新規文書を作成するかを指定します。 3.1.2.1 既存のひな型から選択 [既存のひな型から選択]を選んで[次へ]ボタンを押すと、[新規ウィザード:ひな型を指定]ダイアログが表 示されます。 一覧の中から新規文書で使用したいひな型を選択します。一覧にはユーザ登録したひな型ファイルも表 示されます。[作成]ボタンを押すと、ひな型を元にして新規文書が作られます。 3.1.2.2 新規に点訳仮名訳規則と頁レイアウトを指定 [新規に点訳仮名訳規則と頁レイアウトを指定]を選択して[次へ]ボタンを押すと、[新規ウィザード:点訳 仮名訳規則を指定]のダイアログが表示されます。 このダイアログで、新規文書で使用したい点訳仮名訳規則を選択し[次へ]ボタンを押します。[新規ウィ ザード:頁レイアウトを指定]ダイアログが表示されます。 ここで新規文書で使用したい頁レイアウトを指定します。[作成]ボタンを押すと、指定した点訳仮名訳規 則と頁レイアウトで新規文書が作られます。 3.1.3 [ファイル]-[ファイルを開く] 新たなファイルを開くには[ファイル]-[ファイルを開く]メニューを選択するか、Ctrl+Oのキーを入力します。 また、ツールバーの[ファイルを開く]アイコン をクリックして実行することもできます。[ファイルを開く] ダイアログが表示されるので、ダイアログから開きたいファイルを選択します。 ファイルの種類は[ファイルの種類]リストボックスより選択できます。サポートされているファイル形式は次 の通りです。 ファイル形式 拡張子 EXTRA for Windows Version 5/5.1 exf2 EXTRA for Windows Version 3/4 exf テキストファイル txt HTMLファイル html, htm XMLファイル xml 構造化点訳入力ファイル sbtif Microsoft Word doc, rtf Microsoft Word 2003 xml Microsoft Word 2007 docx, docm Microsoft Excel xls Microsoft Excel 2003 xml Microsoft Excel 2007 xlsx, xlsm Microsoft PowerPoint ppt Microsoft PowerPoint 2007 pptx, pptm PDF pdf 一太郎 jsd 一太郎7 jfw Myword 3 mwc Myword 5 mwe EXTRA 2001 mse 標準点字 brl BASE bse コータクン nab BE bet BES bes ブレイルスター2 ble ブレイルスター3 bs 拡張子jtdについては、一太郎8/Lite/9/10/11/12/13/2004の各バージョンをサポートします。拡張 子xmlについては、Microsoft Word 2003用、Microsoft Excel 2003用の選択項目があります。 Microsoft Word 2003、Microsoft Excel 2003で作られたXMLファイルを読み込む場合にはこちらの 選択項目を使用します。 EXTRA for Windows Version 5/5.1のファイル型式(exf2)と、EXTRA for Windows Version 3/4のファ イル型式(exf)、EXTRA 2001のファイル型式(mse)のファイルを選択して、[開く]ボタンを押すと、即座に ファイルが開かれます。これ以外のファイル型式を選択した場合には、後述する追加の指定が必要です。 3.1.3.1 テキストイメージを読み込む場合 テキストイメージを読み込む場合とは、拡張子txtのテキストファイルを開く他に、HTMLファイル、XML ファイル、Microsoft Word/Excel/PowerPoint、PDFファイル、一太郎ファイル、Mywordを開く場合が相 当します。 EXTRA for Windows Version 5.1では、XMLファイル、Microsoft Word、リッチテキストフォーマット、 PDF、Microsoft Excel、Microsoft PowerPoint、一太郎、Myword等のファイルから読み込むことができ るのは、テキスト情報に限られます。HTMLファイルの読み込みに際しては、EXTRA for Windows Version 5.1で表現できる見出しなどの構造情報を段落スタイルとして読み込めます。 これらのファイルを選択して[開く]ボタンを押すと、[ファイルを開く:点訳と頁レイアウトの指定]ダイアログ が表示されます。 テキスト情報を読み込むには2通りの方法が用意されています。1つはひな型の文書を選択する方法、 もう一つは点訳仮名訳規則と、頁レイアウトをそれぞれ指定する方法です。どちらの方法でファイルを開 くかを指定し[次へ]ボタンを押します。 ひな型を指定 [既存のひな型から選択]を選択して、[次へ]ボタンを押した場合には、[ファイルを開く:ひな型を指定]ダ イアログが開きます。 一覧の中からこれから開くファイルで使用したいひな型を選択します。一覧にはユーザ登録したひな型 ファイルも表示されます。ひな型を選択した後、[次へ]ボタンを押します。テキストファイル以外の形式を 通じてテキスト情報を読み込む場合はこれで、ファイルが開かれます。 テキストファイルを開く場合には、[ファイルを開く:テキスト読み込み形式指定]ダイアログが表示されます。 ここで、テキストファイルがどのような文字コードであるかを指定します。サポートされている文字コードは 次の通りです。 * 自動判定 * Shift-JIS * EUC-JP * ISO-2022-JP * UTF-8 Unicode * UTF-7 Unicode * UCS2-BE Unicode * UCS2-LE Unicode * UCS4-BE Unicode * UCS4-LE Unicode 文字コードが判らない場合には[自動判定]を選択してください。多くの場合は[自動判定]でうまく判別で きますが、完全ではありません。開いたファイルが文字化けしていた時には、別の文字コードを指定して ください。なお、テキストファイルの改行コードについては自動判定されます。テキストファイルの NP(0x0c)のコードは改頁として読み込まれます。 [テキストと点字を行同期する]にチェックしてファイルを読み込むと、点字の行分割を元に点字とテキスト の内容が行同期するような位置にテキスト内に改行が補われます。読み込んだ直後はテキストレイヤの 行と点字レイヤの行が行単位で内容同期しています。この状態で墨字と点字を併記できる点字プリンタ に印字すると、点字と墨字の内容が行同期した形で印字できます。なお、読み込んだ後の編集によって 行同期の状態は崩れる可能性があります。行同期の状態を維持するには手動で行同期を維持するよう に編集を加えてください。 [開く]ボタンを押すと、テキストファイルが読み込まれます。 点訳仮名訳規則と頁レイアウトを指定 [ファイルを開く:点訳と頁レイアウトの指定]ダイアログで、[新規に点訳仮名訳規則と頁レイアウトを指定] を選択して[次へ]ボタンを押します。 テキストファイルを開く場合には、次に前述の[ファイルを開く:テキスト読み込み形式指定]ダイアログが 表示されます。ここで、文字コードと、テキストと点字を同期するかどうかを指定した後、[次へ]ボタンを押 します。 [ファイルを開く:テキスト→点字変換の点訳規則指定]ダイアログが表示されます。ここで、点訳規則を指 定し、[次へ]ボタンを押します。 最後に[ファイルを開く:頁レイアウトを指定]ダイアログが表示されます。ここでテキストレイヤ、仮名レイヤ、 点字レイヤの頁レイアウトを指定した後、[開く]ボタンを押してください。これまでに指定した値でファイル が読み込まれます。 なお、[ファイルを開く:テキスト読み込み形式指定]ダイアログにて[テキストと点字を行同期する]をチェッ クしていた場合には、このダイアログのテキストレイヤと仮名レイヤの値は直接指定できません。テキスト レイヤと仮名レイヤの値はそれぞれ、行数は点字レイヤの指定値、カラム数は点字レイヤの指定値の倍 が自動的にセットされます。 3.1.3.2 標準点字(BRL)形式の点字ファイルを選択した場合 標準点字(BRL)形式の点字ファイルを選択した場合には、[ファイルを開く:点訳と頁レイアウトの指定]ダ イアログが開きます。テキストファイルを開く時と同様にファイルの読み込みには2通りの方法が用意され ています。1つはひな型の文書を選択する方法、もう一つは点訳仮名訳規則と、頁レイアウトをそれぞれ 指定する方法です。どちらの方法でファイルを開くかを指定し[次へ]ボタンを押します。 [既存のひな型から選択]を指定した場合には、続いて[ファイルを開く:ひな型を指定]ダイアログが表示さ れるので、ここでひな型を選択してから、[開く]ボタンを押すと、ファイルが開きます。 [新規に点訳仮名訳規則と頁レイアウトを指定した場合には、続いて[ファイルを開く:点字→テキスト変 換の点訳規則指定]ダイアログが表示されます。ここで、点訳規則を指定し、[次へ]ボタンを押すと[ファイ ルを開く:頁レイアウトを指定]ダイアログが表示されます。ここでテキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤ の頁レイアウトを指定した後、[開く]ボタンを押すとファイルが開きます。 3.1.3.3 他ソフトウェアの点字ファイルを選択した場合 ここでは標準点字(BRL)形式以外の他ソフトウェアの点字ファイルを選択した場合について解説します。 標準点字(BRL)形式については前節の説明をご覧ください。 他ソフトウェアの点字ファイルを選択した場合には、[ファイルを開く:点字→テキスト変換の点訳規則指 定]ダイアログが開きます。他ソフトウェアの点字ファイルには点訳規則の情報が無いため、ここで指定す る必要があります。点訳規則を指定し、[開く]ボタンを押すとファイルが開きます。 なお、標準点字(BRL)形式以外の他ソフトウェアの点字ファイル形式は頁レイアウト情報を持っているた め、頁レイアウト情報の指定は不要です。 3.1.3.4 編集用・印刷用の指定 EXTRA for Windowsの点字ファイル型式(exf2, exf, mse)以外の点字ファイルを開く場合には、ウィザー ドの最後に[ファイルを開く:編集用・印刷用の指定]というダイアログが表示されます。 ここで、ラジオボタンで[編集用]、[印刷用]のどちらかを選択します。 [編集用]を選択すると、元の点字ファイルの情報をできるだけEXTRA for Windowsに取り込む形でファ イルの内容を読み込みます。ただし、ヘッダ行の表現手段がEXTRA for Windowsと異なるなどの理由 で、一部のヘッダ行の内容は変換されて取り込まれます。通常は、[編集用]を使って、ファイルを読み込 んでください。 [印刷用]を選択すると、元の点字ファイルのヘッダ行(ページ行)の内容を、各ページの本文の1行目とし て読み込みます。この場合には、元の点字ファイルのヘッダ行の内容は完全に維持された形でEXTRA for Windowsに読み込まれますが、読み込んだ内容が編集できないという制限があります。他の点字文 書作成ソフトで作成したファイルを読み込んで、EXTRA for Windowsで印刷作業を行う場合には、[印刷 用]を指定して読み込んでください。 3.1.4 [ファイル]-[上書き保存] 文書をファイルとして保存するには、[ファイル]-[上書き保存]メニューを選択するか、Ctrl+Sのキーを入 力します。また、ツールバーの[上書き保存]アイコン をクリックして実行することもできます。 ファイル名が未設定の場合には、後述の[名前を付けて保存]ダイアログが表示されるので、ここで保存 先のフォルダとファイル名を指定します。 点字ファイルを開いたばかりの時や、ファイルの保存後に内容に変更が加わるような編集を行っていない 状況では、ファイルを保存する必要が無いので、[ファイル]-[上書き保存]のメニューはグレー表示され選 択できません。 ファイルを上書き保存する際に、同名ファイルが存在する時には、旧ファイルは拡張子bakのファイルに 変更された後、ファイルが保存されます。前回保存した内容を元に戻したい場合には、この拡張子bak のファイルを元の拡張子のファイルにエクスプローラなどで変更してからファイルを読み込んでください。 3.1.5 [ファイル]-[名前を付けて保存] ファイルに別名を付けて保存するには、[ファイル]-[名前を付けて保存]メニューを選択します。ツール バーの[名前を付けて保存]アイコン をクリックして実行することもできます。すると、次の[名前を付 けて保存]ダイアログが表示されます。 保存するファイル型式としては各種の点字ファイル形式、もしくはテキストファイル型式が指定できます。 ※注: 従来の文書保存のファイル型式と異なるファイル形式を指定する場合には、ファイル名に拡張子 を含めて指定してください。 保存形式としてテキスト型式を選ぶと、テキスト形式の保存方法を指定するダイアログが表示されます。 ここでテキストファイルの文字コードを指定します。指定できる文字コードは次の通りです。 * Shift-JIS * EUC-JP * ISO-2022-JP * UTF-8 Unicode * UTF-7 Unicode * UCS2-BE Unicode * UCS2-LE Unicode * UCS4-BE Unicode * UCS4-LE Unicode 改行コードは、Windows/DOS(CR+LF), UNIX(LF), Mac(CR)の3種類から選択します。 また、出力レイヤは、テキスト、仮名、点字から選択します。 テキスト出力の内容は、どのレイヤの場合にも本文の内容のみで、ヘッダ・フッタの内容は出力されませ ん。点字レイヤを出力した場合には、点字情報はNABCCコード(技術情報を参照)で保存されます。 3.1.6 [ファイル]-[閉じる] 現在編集している文書を閉じます。編集による変更が未保存だと、[ファイルがセーブされていません]と いうダイアログが表示されます。保存する場合には[はい]、保存しない場合には[いいえ]のボタンを選択 してください。 ファイル名が未設定の状況で[はい]を選択すると、前述の[名前を付けて保存]ダイアログが表示されます。 ファイル名が設定されている状況では[はい]を選択するとファイルの保存が行われます。[はい]を選択し た場合に、ファイルを閉じるには、再度[ファイル]-[閉じる]メニューを選択してください。 3.1.7 [ファイル]-[テキスト挿入] テキストレイヤの現在のカーソル位置に、指定したファイルのテキスト内容を挿入します。[ファイル]-[テ キスト挿入]のメニューを選択すると、[テキスト挿入]ダイアログが開きます。 このダイアログで、挿入したいテキスト内容を持つファイルを選択し[開く]ボタンを押します。次の種類の ファイル挿入がサポートされています。 ファイル形式 拡張子 Shift_JIS テキスト txt 自動漢字コード判定テキスト txt EUC-JP テキスト txt ISO-2022-JP テキスト txt UTF-8 Unicode テキスト txt UCS2-BE Unicode テキスト txt UCS2-LE Unicode テキスト txt UCS4-BE Unicode テキスト txt UCS4-LE Unicode テキスト txt UTF-7 Unicode テキスト txt HTMLファイル html, htm XMLファイル xml 構造化点訳入力ファイル sbtif Microsoft Word doc Microsoft Word rtf Microsoft Word 2003 xml Microsoft Word 2007 docx, docm Microsoft Excel xls Microsoft Excel 2003 xml Microsoft Excel 2007 xlsx, xlsm Microsoft PowerPoint ppt Microsoft PowerPoint 2007 pptx, pptm PDF pdf 一太郎 jtd 一太郎7 jfw Myword 3 mwc Myword 5 mwe テキストファイルを開く場合には、ファイルの種類で直接文字コードを指定してください。改行コードにつ いては自動判別します。 [開く]ボタンを押すと、カーソル位置にファイルの内容が挿入されます。HTMLファイルを挿入する場合に は、EXTRA for Windows Version 5.1で表現できる見出しなどの構造情報を段落スタイルとして読み込 みます。 3.1.8 [ファイル]-[文書情報] EXTRA for Windows Version 5.1では、文書に関する情報を設定できます。文書情報の設定は必須事 項ではありませんが、設定をしておくと文書管理に役立てたり、設定した情報を表紙や奥付の自動生成 機能に利用できます。 文書情報を設定するには、[ファイル]-[文書情報]メニューを選択し、[文書情報設定]ダイアログを表示し ます。[文書情報設定]ダイアログは4つのタブ[表紙用]、[奥付用]、[その他1]、[その他2]で構成されて います。各項目に値を設定した後、[OK]ボタンを押すと、文書情報が設定されます。 3.1.8.1 [表紙用]タブ [表紙用]タブでは、表紙の作成機能で参照される項目を指定します。 3.1.8.2 [奥付用]タブ [奥付用]タブでは、奥付の作成機能で参照される項目を指定します。タイトル、著者、組織名/出版社、 点訳団体、点訳者の項目はグレーになっていますが、これは[表紙用]タブと重複している内容です。こ れらの項目の値を変更するには[表紙用]タブを表示して行ってください。 3.1.8.3 [その他1]タブ [その他1]タブは表紙、奥付以外の文書情報です。ダブリンコアで既定されている内容等について記述 できます。言語の項目については、[未設定]、[日本語(ja)]、[英語(en)]から選択してください。 3.1.8.4 [その他2]タブ [その他2]タブは表紙、奥付以外の残りの文書情報です。 3.1.9 [ファイル]-[点字印刷設定] 点字印刷をするには、あらかじめ[ファイル]-[点字印刷設定]のメニューで、[点字印刷設定]ダイアログを 表示し、点字プリンタに関する設定を行っておきます。 設定項目には、プリンタ機種、用紙長、方法、プリンタ名があります。 プリンタ機種は次の中から指定します。 * NABCC(generic) * ET・ジュリエット インターポイント * ET・ジュリエット インターライン * エベレスト・ベーシック-D インターポイント * エベレスト・ベーシック-D インターライン * バーサポイントU * バーサポイントJ * ESA721 * BT5000 * BT3000 * TP32 * ブレイロコメット * ティールベータX3 * BT2000 * BT2000仮名付き * BMP320 * BMP320墨字付き * BMP320仮名付き * DOG-Multi * DOG-Multi墨字付き * DOG-Multi仮名付き * BT-201 * BT-201墨字付き * BT-201仮名付き * ESA919 * Tiger(レガシー) * Emprint * Emprint墨字付き * Emprint仮名付き * Tiger Max/Cub/Cub Jr. 用紙長は、次の一覧より選択します。プリンタによっては扱える用紙が異なるため、指定したプリンタの種 類によって用紙長として選択できる候補は変化します。 * プリンタ既定値 * 10 * 11 * 12 * 13 * 14 * 15 方法は、次の一覧より選択します。用紙長と同様に、プリンタによっては扱える方法が異なるため、指定 したプリンタの種類によって、方法として選択できる候補が変化するので、注意してください。 * 片面 * 手動両面 * 両面 プリンタ名に、1章のプリンタドライバのインストールで、インストールしたプリンタ名を指定します。 [OK]ボタンを押すと点字印刷設定が完了します。 3.1.9.1 [テスト印刷] [点字印刷設定]ダイアログの[テスト印刷]ボタンを押すと、[点字テスト印刷]ダイアログが表示され、[点字 印刷設定]ダイアログで指定した内容でテスト印刷が行えます。点字プリンタとのケーブルの結線や、通 信パラメータが正確に設定されているかを、テスト印刷を行うことで簡単に確認できます。 印刷パターンを1〜3の中から選びます。印刷パターンはテスト用文書に外枠線が描かれたものになり ます。[OK]ボタンを押すと、テスト印刷が始まります。 3.1.9.2 [詳細設定] 点字プリンタのプリンタ機種に次の機種を選んだ場合には[詳細設定]のボタンを押せるようになります。 * DOG-Multi墨字付き * DOG-Multi仮名付き * Emprint * Emprint墨字付き * Emprint仮名付き * Tiger Max/Cub/Cub Jr. [詳細設定]ボタンを押して、[詳細設定]ダイアログを表示し、プリンタ固有の特性に応じた設定内容を指 定できす。 DOG-Multi墨字付き・DOG-Multi仮名付き プリンタ機種に「DOG-Multi墨字付き」もしくは「DOG-Multi仮名付き」を選択して、[詳細設定]ボタンを 押すと、次のような[詳細設定]ダイアログが表示されます。 [詳細設定]ダイアログには3つのチェックボックスがあります。いずれも墨字をどのように印刷するかにつ いての指定です。 [点字の上]を選択すると、点字に対応する墨字内容が、点字の上の行に印刷されます。 [縦倍角]を選択すると、墨字が縦に倍の長さの文字で印刷されます。なお、縦倍角を指定した場合には、 点字と墨字の内容が一部被さって印刷されます。 [横倍角]を選択すると、墨字が横に倍の長さの文字で印刷されます。[横倍角]を選択すると、同じ内容を 印刷するのに横方向に通常より倍の空間が必要になるため、墨字の内容が1行に印刷しきれなくなる可 能性があります。1行に収まりきらない墨字の内容は、行頭から再度重ね印刷されます。墨字の重ね印 刷を防止するために、テキストレイヤ、仮名レイヤのレイアウトのカラム数を半分に設定し直すなどの対処 をお勧めします。 Emprint・Tiger Max/Cub/Cub Jr. プリンタ機種に「Emprint」もしくは「Tiger Max/Cub/Cub Jr.」を選択して、[詳細設定]ボタンを押すと、次 のような[詳細設定]ダイアログが表示されます。 点字印刷を行って、印刷内容が用紙の適切な位置に印刷されない場合には、[詳細設定]ダイアログの 上余白、左余白の項目内容をmm単位で指定し直してください。 点字印刷に使用する用紙サイズは、[点字印刷設定]ダイアログの[用紙長]の項目ではなく、このダイアロ グの中の[プリンタ設定]ボタンを押すと表示される、プリンタドライバのプロパティ設定ダイアログで指定し てください。 Emprint墨字付き・Emprint仮名付き プリンタ機種に「Emprint墨字付き」もしくは「Emprint仮名付き」を選択して、[詳細設定]ボタンを押すと、 次のような[詳細設定]ダイアログが表示されます。 この[詳細設定]ダイアログでは、前述のEmprint・Tiger Max/Cub/Cub Jr.用の[詳細設定]の指定内容 に加えて、墨字の印刷位置、墨字フォントの指定が行えます。 墨字の印刷位置は[点字の下]、[点字の上]のどちらかを指定します。[点字の上]を指定すると、墨字が対 応する点字の上の行に印字されます。 墨字フォントは、本文、ヘッダ、フッタ、各段落スタイルなどに応じて、文字のサイズと文字の色を指定で きます。文字のサイズはポイント単位で指定します。文字色については、黒、青、緑、赤、黄、水色、紫、 白の中から選択します。文字色に白を指定すると、墨字印刷が行われません。 3.1.10 [ファイル]-[点字印刷] 編集した点字文書を印刷するには、[ファイル]-[点字印刷]メニューを選択します。次の[点字印刷]ダイア ログが表示されます。 このダイアログで、印刷部数、印刷開始頁、印刷終了頁を指定します。プリンタ機種、用紙長、プリンタ 名、方法の項目については、[点字印刷設定]ダイアログで設定した値が使われます。印刷開始頁、印刷 終了頁は表示頁番号ではなく、通し頁で指定します。 値の設定後、[OK]ボタンを押すと点字プリンタへの印刷が始まります。 3.1.11 [ファイル]-[墨字用紙設定] 墨字印刷を行うには、あらかじめ墨字用紙設定を行う必要があります。[ファイル]-[墨字用紙設定]メ ニューを選択すると[墨字用紙設定]ダイアログが表示されます。 墨字印刷時の用紙サイズ、給紙方法、印刷の向き、余白が設定できます。また、[プリンタの設定]ボタン を押すと、印刷に使用するプリンタを指定したり、個々のプリンタの設定が行えます。用紙サイズの選択 肢は、使用するプリンタによって変化します。 ※注: Windows 7およびWindows Vistaでは[プリンタの設定]ボタンは表示されませんが、Alt+Pの キーを押すと[プリンタの設定]機能をこのダイアログ内から呼び出せます。 3.1.12 [ファイル]-[墨字印刷]-[○○レイヤ印刷] 指定したレイヤの内容を墨字プリンタに印刷するには、印刷したいレイヤに応じた[ファイル]-[墨字印 刷]-[○○レイヤ印刷]のメニューを選択します。[印刷]ダイアログが表示されます。 印刷に使用するプリンタ、印刷部数、印刷範囲を指定した後、[OK]ボタンを押すと、墨字印刷が始まりま す。 なお、墨字印刷では画面描画用に指定されたフォントと同一の種類のフォントが使われますが、フォント サイズは用紙と行とカラムのレイアウト設定により適切なサイズが使用されます。 3.1.13 [ファイル]-[墨字印刷プレビュー]-[○○レイヤをプレビュー] 指定したレイヤの墨字印刷内容をプレビューするには、プレビューしたいレイヤに応じた[ファイル]-[墨 字印刷プレビュー]-[○○レイヤをプレビュー]を選択します。該当レイヤの墨字印刷プレビュー内容が表 示された[墨字印刷プレビュー]ダイアログが表示されます。 [墨字印刷プレビュー]ダイアログで、墨字印刷内容が画面で確認できます。プレビュー表示は[縮小]、 [拡大]のボタンを押すと、表示倍率が変化します。[前ページ]、[次ページ]のボタンで、プレビュー表示 するページを変更できます。[墨字印刷プレビュー]ダイアログを閉じるには、[閉じる]ボタンを押します。 3.1.14 [ファイル]-[終了] EXTRA for Windows Version 5.1を終了するには、[ファイル]-[終了]メニューを選択します。未保存の文 書があると、[ファイルがセーブされていません]というタイトルのダイアログが表示され、文書を保存するか どうかが訊かれます。 保存する場合には[はい]、保存しない場合には[いいえ]のボタンを押します。 3.2 [編集]メニュー 3.2.1 [編集]-[元に戻す] EXTRA for Windows Version 5.1では文書の編集内容を1ステップずつ記憶して、常に元の編集状態 に戻ることができます。全ての編集内容を記憶するように設定すると、文書の編集を始めた最初の状態に まで遡れます。編集前の状態に戻るには[編集]-[元に戻す]メニューを選択するか、Ctrl+Zのキーをキー ボード入力します。また、元に戻す操作をツールバーの[元に戻す]アイコン をクリックして実行する こともできます。 元に戻るための指定は、[設定]-[環境設定]メニューより表示される[環境設定]ダイアログの[元に戻す]タ ブで設定します。元に戻す機能を有効にするには、[環境設定]ダイアログの[元に戻す]タブの[元に戻す 機能の使用]のチェックボックスを有効にしておく必要があります。 新規編集をしたばかりの状態や、ファイルを開いたばかりで直前の編集操作が無い場合には、[編集]- [元に戻す]メニューはグレー表示となり、選択できません。また、[環境設定]ダイアログで、元に戻すを無 効に設定している場合や、元に戻す操作を記録した上限まで行った場合にも、[編集]-[元に戻す]メ ニューはグレー表示となります。 3.2.2 [編集]-[やり直し] [編集]-[やり直し]メニューを選択すか、Ctrl+Yのキーをキーボード入力すると、[元に戻す]で復帰した編 集内容を、元に戻す前の状態に復帰できます。 やり直し操作は、[元に戻す]の操作をした直後のみ可能です。[編集]-[やり直し]メニューは、[元に戻す] を一度も行っていない状態ではグレー表示になっており、選択できません。[元に戻す]の操作を行うと、 [編集]-[やり直し]メニューを選択できるようになります。元に戻すを行い、やり直し可能な状態になった後 に、文字の入力等の編集操作を行うと、再びやり直しが行えない状態に戻ります。 3.2.3 [編集]-[切り取り] 選択範囲を切り取り、クリップボードに貼り付けるには、あらかじめ範囲選択を行った上で、[編集]-[切り 取り]メニューを選択するか、Ctrl+Xのキーを入力します。ツールバーの[切り取り]アイコン をクリッ クして実行することもできます。 点字レイヤの内容を切り取った場合には、選択範囲の点字情報がNABCCコードでクリップボードに貼り 付けられます。 3.2.4 [編集]-[コピー] 選択範囲をクリップボードにコピーするには、あらかじめ範囲選択を行った上で、[編集]-[コピー]メニュー を選択するか、Ctrl+Cのキーを入力します。ツールバーの[コピー]アイコン をクリックして実行する こともできます。 点字レイヤの内容をコピーした場合には、選択範囲の点字情報がNABCCコードでクリップボードに貼り 付けられます。 3.2.5 [編集]-[貼り付け] クリップボードの内容をカーソル位置に貼り付けるには、[編集]-[貼り付け]メニューを選択するか、Ctrl+V のキーを入力します。ツールバーの[貼り付け]アイコン をクリックして実行することもできます。クリッ プボードより文字情報が読み込まれ、カーソル位置あるいは選択個所に貼り付けられます。 3.2.6 [編集]-[削除] 選択範囲を削除するには、あらかじめ範囲選択を行った上で[編集]-[削除]メニューを選択するか、 Deleteキーを入力します。ツールバーの[削除]アイコン をクリックして実行することもできます。 3.2.7 [編集]-[検索] 指定した文字列を文書中から検索するには[編集]-[検索]メニューを選択するか、Ctrl+Fのキーを入力し ます。次の[検索]ダイアログが表示されます。 検索文字列を指定し、[次候補]ボタンを押すと、文書の中から検索文字列を検索します。検索された結 果は、選択された状態で示されます。検索する向きは[上へ]、[下へ]のラジオボタンで指定します。 テキストの検索の場合には、[大文字と小文字を区別する]のチェックボックスで、検索時のアルファベッ トの大文字、小文字の区別に関する扱いを指定できます。 点字レイヤを検索する場合には、点字レイヤにカーソルを置き、検索文字列に点字を入力することによっ て、点字文字列を検索できます。 なお、ヘッダ、フッタ、段落スタイルによって生成された文字列は検索の対象外です。 3.2.8 [編集]-[置換] 文書中の指定した文字列を別の文字列に置き換えるには[編集]-[置換]メニューを選択するか、Ctrl+H のキーを入力します。次の[置換]ダイアログが表示されます。 検索文字列と置換文字列を指定し、[次候補]ボタンを押すと置換文字列が検索されます。検索された結 果は、選択された状態で示されます。この状態で[置換]ボタンを押すと、検索文字列が置換文字列に置 き換わります。また、[一括置換]ボタンを押すと、全文書中の検索文字列を置換文字列に一度に置換で きます。検索する向きは[上へ]、[下へ]のラジオボタンで指定できます。 テキストの検索の場合には、[大文字と小文字を区別する]のチェックボックスで、検索時のアルファベッ トの大文字、小文字の区別に関する扱いを指定できます。 点字レイヤを置換する場合には、点字レイヤにカーソルを置き、検索文字列と置換文字列に点字を入力 することによって、点字文字列の置換ができます。 なお、ヘッダ、フッタ、段落スタイルによって生成された文字列は置換の対象外です。 3.2.9 [編集]-[全文選択] カーソルが置かれたレイヤの全文を選択するには、[編集]-[全文選択]メニューを選択するか、Ctrl+Aの キーを入力します。 3.2.10 [編集]-[段落全選択] カーソルが置かれた段落の全体を選択するには、[編集]-[段落全選択]メニューを選択するか、Ctrl+D のキーを入力します。 3.2.11 [編集]-[選択解除] 選択範囲を解除するには、[編集]-[選択解除]メニューを選択するか、Ctrl+Bのキーを入力します。 3.2.12 [編集]-[表紙] [文書情報]ダイアログの[表紙用]タブで設定された内容を元に表紙を作成するには、[編集]-[表紙]メ ニューを選択します。[表紙作成]ダイアログが表示されます。 [表紙作成]ダイアログには、[文書情報]ダイアログの[表紙用]タブの入力欄と同じ項目のチェックボックス が並んでおり、各チェックボックスの右側に[文書情報]ダイアログでの入力値が表示されています。これ から作成する表紙に使用したい項目にチェックマークを付け、[作成]ボタンを押すと文書の先頭に表紙 が作成されます。作成された表紙の内容は通常の本文と同じなので自由に編集できます。 3.2.12.1 表紙の削除 一度作成した表紙を消すには、[編集]-[表紙]メニューを選択して[表紙作成]ダイアログを表示します。 [削除]ボタンを押すと、作成済みの表紙が削除されます。 3.2.12.2 表紙の更新 文書情報を変更したために表紙を作り直したい、表紙部分に表示する項目を変更したい場合には表紙 の更新を行います。表紙の更新を行うには、[編集]-[表紙]メニューを選択して[表紙作成]ダイアログを表 示します。表紙に表示する項目のチェックマークを変更した後、[更新]ボタンを押すと、作成済みの表紙 が削除されて、代わりに新しい表紙が作成されます。従来の表紙に対して変更した編集内容は失われ ますので注意してください。 3.2.13 [編集]-[目次] 見出し属性(1〜4)を付けた段落について目次を作成することができます。目次を挿入したい箇所にカー ソルを移動し、[編集]-[目次]メニューを選択すると[目次作成]ダイアログが表示されます。 目次の対象とする段落スタイルを次の中から選びます。 * 見出し1 * 見出し1〜2 * 見出し1〜3 * 見出し1〜4 点字接続線種には、見出し文字列と参照先の頁番号との間に入る点線のパターンとして[2の点]もしく は[3の点]のどちらかを指定します。 インデントには目次に対して適用するインデントの値を設定します。 [作成]ボタンを押すと、カーソル位置に目次の内容が作成されます。目次の内容は、参照先の段落の内 容と点線、参照先の段落の点字レイヤでの頁番号から構成されます。点線の前後には1マス分の空 白が入ります。生成された目次は通常の本文と同様に編集できますが、目次内容の右側の点線と頁番 号部分については変更できません。 生成された目次の段落は、目次という特殊なスタイルが設定されます。目次スタイルはこの方法以外で は設定できません。 3.2.13.1 目次の削除 1度作成した目次を削除するには、[編集]-[目次]メニューを選択して[目次作成]ダイアログを表示します。 ダイアログの[削除]ボタンを押すと、目次が削除されます。 3.2.13.2 目次の更新 文書を編集し続けると、目次の参照先になっている段落の位置が変化し、段落の頁番号位置が変化しま す。また、新たに見出し1〜4の段落スタイルの段落を追加・削除すると目次の項目が増減することにな ります。EXTRA for Windows Version 5.1は、目次の参照先が更新された際に、目次内容の自動更新 は行ないません。代わりに利用者が手動で目次を更新する必要があります。 目次を更新するには、[編集]-[目次]メニューを選択して、[更新]ボタンを押します。作成されていた目次 が消え、新たに目次が生成されます。目次に対して直接変更を加えた内容は失われますので注意して ください。 3.2.13.3 目次の位置変更 目次の更新は、既に目次の作成されていた箇所に新しい目次を作り直します。目次の位置を変更する には、一度目次を削除した後に、新たに目次を作成したい箇所にカーソルを移動した後、再度、目次を 作成します。 3.2.14 [編集]-[奥付] [文書情報]ダイアログの[奥付用]タブで設定された内容を元に奥付を作成するには、[編集]-[奥付]メ ニューを選択します。[奥付作成]ダイアログが表示されます。 [奥付作成]ダイアログには、[文書情報]ダイアログの[奥付用]タブの入力欄と同じ項目のチェックボックス が並んでおり、各チェックボックスの右側に[文書情報]ダイアログでの入力値が表示されています。これ から作成する奥付に使用したい項目にチェックマークを付け、[作成]ボタンを押すと文書の最後に奥付 が作成されます。作成された奥付の内容は通常の本文と同じなので自由に編集できます。 3.2.14.1 奥付の削除 一度作成した奥付を消すには[編集]-[奥付]メニューを選択して[奥付作成]ダイアログを表示します。[削 除]ボタンを押すと、作成済みの奥付が削除されます。 3.2.14.2 奥付の更新 文書情報変更したために奥付を作り直したい、あるいは奥付部分に表示する項目を変更したい場合に は、奥付の更新を行います。奥付の更新を行なうには、[編集]-[奥付]メニューを選択して、[奥付作成]ダ イアログを表示します。奥付に表示する項目のチェックマーク変更した後、[更新]ボタンを押すと作成済 みの奥付が削除されて、代わりに新しい奥付が作成されます。従来の奥付に対して変更した内容は失 われますので注意してください。 3.2.15 [編集]-[空白改行削除] テキストレイヤの空白文字や改行を一定の規則に基づいて一度に削除する機能が空白改行削除の機 能です。空白改行削除の機能はウィザード形式のダイアログによって実現されています。空白改行削除 を行うには、[編集]-[空白改行削除]メニューを選択します。 始めに、[空白改行削除:操作対象]ダイアログが表示されます。対象が文書全体なのか、選択中の段落 のみかを選択し、[次へ]ボタンを押します。 次に[空白改行削除:操作指定]ダイアログが表示されます。ここで、[空白文字、タブの削除]、[改行の削 除]を行うかどうかについてチェックし、[次へ]ボタンを押します。 [空白文字、タブの削除]をチェックした場合には、[空白改行削除:空白文字、タブ削除オプション]ダイ アログが表示されます。[半角空白文字の削除]、[全角空白文字の削除]、[タブの削除]、[英数字の前後 の半角スペースは維持]などの指定項目をチェックし、[次へ]ボタンを押します。[改行の削除]を指定しな かった場合には、[次へ]ボタンの代わりに[開始]ボタンが表示されています。[開始]ボタンを押すと削除が 始まります。 [改行の削除]をチェックした場合には、[空白改行削除:改行削除オプション]ダイアログが表示されます。 [全ての改行を削除]、[空行のみ削除]、[2行以上連続する空行を削除]のいずれかを選択し、[開始]ボタ ンを押すと削除が始まります。 3.2.16 [編集]-[強制改行挿入] EXTRA for Windows Version 5.1ではマス開けされた点字の語がまるまる行内に収まらない場合には、 その語を次の行に送るという規則で行換えを行います。通常はこのルールで問題はありませんが、希に 語が行のマス数を超え改行位置を明示したい場合や、語の途中に括弧などが入りその括弧の位置で行 換えを行いたいことがあります。このような場合には、強制改行文字を挿入することで改行位置を指定で きます。強制改行文字の挿入は、[編集]-[強制改行挿入]メニューを選択するか、Ctrl+Shift+Enterキー を入力します。 強制改行挿入によって手動で設定された点字行の折り返し位置には、左向き三角印の強制改行マーク が表示されます。 強制改行文字は、次の行の行頭でBack Spaceキーを入力することで削除できます。 3.2.17 [編集]-[前の行に戻す] 点字の長い語が次の行に送られた場合に、長い語の一部を前の行に戻したいことがあります。このような 時には、戻したい箇所にカーソルを移動し、[編集]-[前の行に戻す]メニューを選択するか、Ctrl+Shift+U のキーを入力します。前の行に行頭からカーソル位置までの点字を戻すだけのスペースがある場合には、 強制改行文字が挿入され、スペースが無い場合にはエラーのビープ音がします。挿入された強制改行 文字は[編集]-[強制改行挿入]で行う強制改行文字と同じものです。 3.3 [設定]メニュー 3.3.1 [設定]-[頁レイアウト] テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤ、それぞれのレイヤの1ページの行数とカラム数を設定するに は、[設定]-[頁レイアウト]メニューを選択します。 メニューを選択すると、[ページレイアウト設定]ダイアログが表示されます。各、レイヤの行数、カラム数を 指定し、[OK]ボタンを押すと頁レイアウトが更新されます。 3.3.2 [設定]-[文書タブ送り] 文書全体に対してのタブ送りを指定するには、[設定]-[文書タブ送り]メニューを選択します。 [文書タブ送り設定]ダイアログが表示されます。タブ送りカラム数を指定し、[設定]ボタンを押すと設定値 が更新されます。 3.3.3 [設定]-[文書開始頁] 新規作成したばかりの文書の開始頁は1頁からです。なんらかの理由で、文書の開始頁を指定した頁 から始めるようにしたい場合には、文書開始頁を設定します。文書開始頁の設定には、[設定]-[文書開 始頁]メニューを選択します。 開始頁番号を入力して、[設定]ボタンを押すと、開始頁番号が指定した頁番号に変更されます。 EXTRA for Windows Version 5.1には、通し頁番号と表示頁番号の2つの頁番号があります。通し頁番 号は文書の頭から1, 2, 3と順に振られた頁番号で、開始頁番号を変更しても影響は受けません。一方、 表示頁番号の方は、文書開始頁の設定により値が変化します。ヘッダの頁番号部分に使われる頁番号 は表示頁番号です。 なお、文書の途中から、頁番号を変更するには、頁固有ヘッダの機能を利用してください。 3.3.4 [設定]-[段落インデント] メニューを選択すると、[インデント設定]ダイアログが表示されます。 カーソルが置かれている段落、あるいは選択された段落に対して適用されるインデントを設定します。 段落の最初の行の左には、[段落頭インデント]指定したカラム分のスペースが設けられます。段落の2 行目以降の行の左には[行頭インデント]で指定したカラム分のスペースを設けられます。段落の各行の 右側には、[行末インデント]で指定したカラム分のスペースを設けられます。 [設定解除]ボタンを押すと、段落に対して個別に設定されたインデント設定が解除されます。 3.3.5 [設定]-[段落タブ送り] メニューを選択すると、[タブ送り設定]ダイアログが表示されます。 カーソルが置かれている段落、あるいは選択された段落に対して適用されるタブの値を設定します。 [設定解除]ボタンを押すと、段落に対して個別に設定されたタブ送りが解除されます。 3.3.6 [設定]-[段落新頁属性] 段落に対して新頁属性を設定すると、その段落が常に頁の先頭に来るようにレイアウトされます(ただし、 既に頁の先頭にある場合には、その限りではありません)。新頁属性を設定するには、まず設定したい段 落にカーソルを移動します。次に[設定]-[段落新頁属性]のメニューを選択するかCtrl+Enterのキーを 押します。 新頁属性が設定されると、段落が既に頁の先頭にある場合を除き、段落が次頁の先頭に移動します。新 頁属性を付けた1段落前の段落末がアルファベットのPを模した のマークになります。新頁属性 の効果は3つのレイヤに同時に適用されます。 3.3.6.1 段落新頁属性の解除 段落新頁属性のついた行にカーソルを置き、[設定]-[段落新頁属性]メニューを表示すると、メニューに チェックマークが付きます。この状態で、[設定]-[段落新頁属性]メニューを選択すると、段落新頁属性が 解除されます。 3.3.7 [設定]-[段落スタイル] EXTRA for Windows Version 5.1は段落にスタイルを付与して、右寄せ、中央揃え、見出し、リスト、水 平線、目次などを表現する構造になっています。目次以外のスタイルは、[設定]-[段落スタイル]のサブメ ニューを使って利用者が自由に設定できます。 段落スタイルによっては、見出しの前置文字列や水平線など自動的に生成される文字列を持つものがあ ります。これらの自動生成された文字列にカーソルを移動することはできますが、文字の挿入・削除や選 択はできません。また、自動生成された文字列は検索・置換の対象外です。既定の色指定では背景が 薄いグレーになっており、このグレーは編集できない領域であることを示しています。 3.3.8 [設定]-[段落スタイル]-[右寄せ] 右寄せの段落スタイルを設定するには、[設定]-[段落スタイル]-[右寄せ]メニューを選択するか、Ctrl+R のキーを入力します。カーソル位置もしくは、選択された段落の段落スタイルに右寄せスタイルが付与さ れ、段落の内容が右寄せでレイアウトされるようになります。 3.3.9 [設定]-[段落スタイル]-[中央揃え] 中央揃えの段落スタイルを設定するには、[設定]-[段落スタイル]-[中央揃え]メニューを選択するか、 Ctrl+Shift+Cのキーを入力します。カーソル位置もしくは、選択された段落の段落スタイルに中央揃え スタイルが付与され、段落の内容が中央にレイアウトされるようになります。 3.3.10 [設定]-[段落スタイル]-[タイトル] タイトルの段落スタイルを設定するには、[設定]-[段落スタイル]-[タイトル]メニューを選択するか、 Ctrl+Shift+Eのキーを入力します。 [タイトル段落スタイル設定]ダイアログが表示されます。インデントを設定し、[現段落に適用]ボタンを押し ます。カーソル位置もしくは、選択された段落の段落スタイルにタイトルのスタイルが付与され、段落の内 容が指定マス分インデントされた形式でレイアウトされるようになります。 3.3.10.1 [既定値として設定] スタイルには既定値という概念があります。既定値は文書ごとに設定されます。既定値を変更する場合に は、指定した数値を変更した後[既定値として設定]ボタンを押します。既定値を適用していた段落は変 更後の値に更新されます。 3.3.10.2 [既定値に戻す] ダイアログ内の設定値を既定値に戻すには、[既定値に戻す]ボタンを押します。このボタンの効果は、ダ イアログ内の値が既定値に書き換わるだけで、[現段落に適用]のボタンを押さない限り、段落に対する設 定は適用されません。 [既定値として設定]、[既定値に戻す]の2つのボタンは、[見出し1〜4]、[リスト1〜3]、[水平線]の各段 落スタイル設定ダイアログにも備わっています。いずれの動作も、[タイトル段落スタイル設定]ダイアログで の動作と同様です。 3.3.11 [設定]-[段落スタイル]-[見出し1〜4] 点字では見出しは行頭に見出しレベルに応じたマスを開けることで表現します。常に、同じ見出しレベ ルに対して、同じ数のマス開けを行うのに段落に見出しスタイルを設定すると便利です。また、見出しの 段落スタイルを付けた箇所は、目次の参照先として利用できます。 段落に見出しスタイルを設定するには、あらかじめスタイルを設定したい段落にカーソルを移動しておき、 見出しレベルに応じて[設定]-[段落スタイル]-[見出し1]〜[見出し4]のメニューを選択し、設定ダイアロ グを表示します。キーボードからはそれぞれChrl+Shift+1, Chrl+Shift+2, Chrl+Shift+3, Chrl+Shift+4 を入力することで段落に見出しスタイルを設定できます。 適用したいインデントと前置文字列を指定し、[現段落に適用]ボタンを押すと、段落に見出しのスタイル が適用されます。 前置文字列は段落の頭に自動的に付加される文字列です。プルダウンリストから適切な値を選択して使 用することもできますし、ユーザが文字列を直接入力することもできます。プルダウンリストには使用頻度 の多い、見出しの前置文字列があらかじめ用意されています。 前置文字列中に見出しレベルの半角数字(見出し1なら1, 見出し2なら2, 見出し3なら3, 見出し4 なら4)を記述すると、その部分が見出しの通し番号(連番)として適用されます。 通し番号は同じ見出しスタイルが使われる度に数字が1つづつ増えていきます。例えば「第1章」という 前置文字列で[見出し1]の段落スタイルを複数の段落に設定したとします。最初の見出し1の段落本文 は「第1章」で始まります。次の見出し1の段落本文は「第2章」で始まり、次の見出し1の段落本文は 「第3章」という具合です。通し番号は、章、節などの番号の自動加算に使用します。 [見出し2]の通し番号は[見出し1]のスタイルの段落が現れると1に戻ります。同様に、[見出し3]の通し 番号は[見出し1]もしくは[見出し2]のスタイルの段落が現れると1に戻ります。[見出し4]の通し番号は [見出し1]、[見出し2]、[見出し3]のスタイルの段落が現れると1に戻ります。 3.3.11.1 通し番号開始 見出しの通し番号は1から開始します。1以外の数字から開始したい場合や、途中から別の番号に変 更したいときには、[通し番号開始]のチェックボックスにチェックを入れます。それまで隠れていた通し番 号の入力フィールドが表示されるので、ここに通し番号の開始番号を設定します。 3.3.12 [設定]-[段落スタイル]-[リスト1〜3] 番号付きのリスト、あるいは番号無しリストの機能を実現するために、EXTRA for Windows Version 5.1 にはリストの段落スタイルが用意されています。リストの段落スタイルはリスト1〜リスト3の3種類が用意 されています。リスト1は通常のリスト(箇条書き)として使用するための段落スタイルです。リスト2はリス ト1の項目の下にリストを設けるための段落スタイルです。また、リスト3はリスト2の項目の下にさらにリ ストを設けるための段落スタイルです。 リストの段落スタイルを設定するには、あらかじめスタイルを設定したい段落にカーソルを移動しておき、 設定したいリストのレベルに応じて、[設定]-[段落スタイル]-[リスト1]、[設定]-[段落スタイル]-[リスト2]、 [設定]-[段落スタイル]-[リスト3]のいずれかのメニューを選択し、スタイル設定のダイアログを表示します。 リスト1の段落スタイルはCtrl+Shift+Lのキーを入力することでも設定できます。 この図はリスト1の段落スタイルを指定した場合に表示される[リスト1段落スタイル設定]ダイアログです。 インデント、前置文字列を設定し、[現段落に適用]ボタンを押すと、カーソルのある段落に対してリスト1 の段落スタイルが適用されます。前置文字列中の数字は、見出しと同様にリストの通し番号の表現に用 います。半角数字の1, 2, 3がそれぞれ、リストのレベル1, 2, 3の通し番号に展開されます。通し番号の 開始番号は1から始まりますが、これを変更するには[通し番号開始]のチェックボックスをオンにし、通し 番号を指定します。 3.3.13 [設定]-[段落スタイル]-[水平線] EXTRA for Windowsでは、段落に対して水平線段落スタイルを付けることで水平線を引けます。水平線 の開始位置は段落スタイル中のインデントで指定します。水平線を引くには、あらかじめ水平線を引きた い段落にカーソルを移動します。次に、[設定]-[段落スタイル]-[水平線]メニューを選択するか、キー ボードでCtrl+Shift+Hのキーを入力します。すると[水平線段落スタイル設定]ダイアログが表示されます。 [水平線段落スタイル設定]ダイアログでは、水平線の始点と終点を段落頭インデントと行末インデントを 使って指定します。 水平線はテキストレイヤと仮名レイヤでは連続した─記号で表現され、点字レイヤでは指定した水平線 パターンが使われます。サポートされている水平線パターンは次の通りです。数字はそれぞれ点字の点 を意味します(25ならば25の点という意味)。:は1字の区切り、...は直前の点字が連続することを意味し ます。 * 25:25:...:25:25 * 1234:14:...:14:1456 * 1236:36:...:36:3456 * 234:14:...:14:156 * 126:36:...:36:345 * 123456:...:123456 * 14:14:...:14:14 * 36:36:...:36:36 [現段落に適用]ボタンを押すと、カーソルのある段落に[水平線]段落スタイルが適用されます。なお、[水 平線]段落スタイルが適用された段落内の文字列は全て削除されます。 3.3.14 [設定]-[段落書式の解除] 個別の段落に対して指定された段落インデント、段落タブ送り、段落新頁属性、段落スタイルなどを解 除するには、[設定]-[段落書式の解除]メニューを選択するか、Ctrl+Spaceキーを入力します。[段落書 式の解除]のメニューにチェックマークが付いている場合は、カーソルのある段落になんらかの書式が設 定されていることを示します。 3.3.15 [設定]-[折り線] 点字の印刷物に紙を折るための目印として折り線を入れることがあります。折り線機能を使うと、折り線を 簡単に設定できます。折り線を設定すると、点字の特定の行が文書用には使われずに、折り線専用の行 になります。 折り線を設定するには、[設定]-[折り線]メニューを選択して、[折り線設定]ダイアログを表示します。 折り線数に折り数を[無し]、[2つ折り]、[3つ折り]、[4つ折り]の中から選択します。折り線数を選択すると、 選択した折り線の数に応じて、[折り線行1]、[折り線行2]、[折り線行3]の行番号フィールドが入力できる ようになります。行番号フィールドの初期値は、点字レイヤの頁行数と折り数から求められた値です。点 字プリンタは機種によって、点字の印刷位置が異なるので、お使いのプリンタに合わせて最適な折り線 行位置の数値を指定してください。 折り線が印刷される頁は、[全頁]、[奇数頁]、[偶数頁]の中から選択します。奇数・偶数の区別に使用す る頁番号は文書の先頭を1とする通し頁番号であり、文書開始頁番号の設定には影響されません。 3.3.16 [設定]-[文書ひな型登録] EXTRA for Windows Version 5.1では、新規文書作成時やレイアウト情報や点訳仮名訳規則を持たな いファイルを開く際に、文書ひな型を用いて設定値を指定できます。文書ひな型はシステムであらかじめ 用意されているものがありますが、ユーザが自分で作成したファイルを登録しておき、文書ひな型として 用いることができます。 編集中の文書を文書ひな型として登録するには、[設定]-[文書ひな型登録]メニューを選択します。メ ニューを選択すると、現在編集中の文書がひな型として登録されます。 ファイル名が未設定の場合には、[文書ひな型登録]のダイアログが開くので、保存先のフォルダとファイ ル名を設定し、[保存]ボタンを押します。ファイルの保存形式はexf2形式のみです。 ひな型として登録されると、[文書ひな型として登録しました。]というメッセージが表示されます。 現在編集中の文書が、既に文書ひな型として登録されている場合には、[設定]-[文書ひな型登録]メ ニューはグレー表示され選択できません。 3.3.17 [設定]-[文書ひな型登録解除] 文書ひな型の登録を解除するには、[設定]-[文書ひな型登録解除]メニューを選択します。[文書ひな型 登録解除]ダイアログが表示されます。 プルダウンリストから登録解除したいひな型文書を選択した後、[解除]ボタンを押すと、選択した文書が 文書ひな型から登録解除されます。 3.3.18 [設定]-[短文] 短文によく使う文を登録しておくと、短文一覧ダイアログで文を選択して[短文入力]ボタンを押すだけで、 文を入力できます。短文を使うには、[設定]-[短文]メニューを選択するか、Ctrl+Kキーを入力します。メ ニューを選択すると、[短文一覧]ダイアログが開きます。 このダイアログで短文の入力、追加、編集、削除が行えます。カーソルの箇所に短文を入力するには、 短文の一覧から登録済みの短文を選択して、[短文入力]ボタンを押します。 3.3.19 [設定]-[環境設定] [設定]-[環境設定]メニューを選択すると、[環境設定]ダイアログが表示されます。[環境設定]ダイアログ には、[ファイル]、[詳細]、[表示]、[フォント]、[元に戻す]、[MSAA]の6つのタブがあります。それぞれの タブ内の設定項目は次の通りです。 3.3.19.1 [環境設定]ダイアログ [ファイル]タブ [環境設定]ダイアログの[ファイル]タブでは、ファイルの読み込み、書き込みに関する設定を行います。 一定時間ごとに拡張子 .$$$の文書ファイルで保存 チェックボックスをオンに指定すると、一定時間おきに編集中の文書を .$$$の拡張子で保存します。こ の機能を自動保存と呼んでいます。保存は、編集内容の変更があったときのみ行われます。 自動保存間隔 自動保存の間隔を分単位で指定します。 bakの拡張子で旧ファイルを残す チェックボックスをオンに指定すると、文書を保存するときに、保存時に同名のファイルが既に存在する 場合には、拡張子.bakのファイルにファイル名を変更した上で、新たなファイルを保存します。拡張 子.bakのファイルには前回保存した内容が保存されています。このファイルを読み込む場合には、エク スプローラ等でファイルの拡張子を元の拡張子に戻し、EXTRA for Windows Version 5.1でファイルを開 いてください。 元に戻すための情報をexf2ファイルに保存する チェックボックスをオンに設定すると、文書情報と一緒に元に戻すための情報をexf2ファイルに保存しま す。元に戻すための情報は非常に大きいので、ファイルサイズを小さく抑えたい場合には指定しないよう にします。 なお、このチェックボックスをオフに設定すると、exf2ファイルへの保存と同時に現在の元に戻すための 情報がクリアされます。自動保存に対しても同様に、保存と同時に現在の元に戻すための情報がクリア されるので注意してください。 元に戻すための情報をexf2ファイルから読み込む チェックボックスをオンに設定するとexf2ファイルに保存された元に戻すための情報を、ファイルを読み 込む際に文書情報と一緒に読み込めます。 行同期オプション選択時に注意を表示する [ファイルを開く:テキスト読み込み形式指定]ダイアログの[テキストと点字を行同期する]のオプションを チェックしてテキストファイルやテキストイメージを開いた場合、次の[注意]ダイアログを表示するかどうか を設定します。 3.3.19.2 [環境設定]ダイアログ [詳細]タブ [環境設定]ダイアログの[詳細]タブでは、編集操作に関する設定が行えます。 点字入力方式 点字の入力方式を設定します。 6点で始まる名前の入力方式は、キーボードの6個のキーと点字の6点をそれぞれ対応させて点字入 力を行うものです。[仮名入力]は、仮名入力設定のキーボードやIMEを利用してテキストを入力する方 法です。入力されたテキストは適切な点字に変換されます。6点入力は次のキーによる方法が用意され ています。 入力方式 1の点 2の点 3の点 4の点 5の点 6の点 6点凸(FDSJKL) F D S J K L 6点凹(JKLFDS) J K L F D S 6点凸(RFVOKM) R F V O K M 6点凹(OKMRFV) O K M R F V 6点凸(RFVPL,) R F V P L , 6点凹(PL,RFV) P L , R F V 6点凸(TGBPL,) T G B P L , 6点凹(PL,TGB) P L , T G B 6点凸(ASCLKM) A S C L K M 6点凹(LKMASC) L K M A S C 6点凸(EDCOKM) E D C O K M 6点凹(OKMEDC) O K M E D C 6点凸(UEOHTN) U E O H T N 6点凹(HTNUEO) H T N U E O 点字の入力方式として[仮名入力]を選択する場合には、後述の[仮名入力にIME読み情報を利用]の チェックボックスをオンに、[点字レイヤはIMEをOFFにする]のチェックボックスをオフにして使用するこ とをお勧めします。 6点入力中は6個のキーの最初のキー入力から最後に離されたキーの入力までを点字1字の入力と みなします。入力が確定するとカーソルは次の点字マスに移ります。 自動変換を行う チェックボックスをオンに設定すると、ユーザの入力と同時に、入力した段落の文書内容が変換され、別 レイヤに点訳結果もしくは仮名訳結果が書き込まれます。変換先のレイヤに変換元属性が設定されてい る場合、自動変換結果は上書きされません。 エラー時にビープ音を鳴らす チェックボックスをオンに設定すると、編集操作等のエラーや警告に際してビープ音を鳴らします。 新段落作成時に段落属性をコピーする Enterキーを入力すると新規の段落が作成されますが、チェックボックスをオンにすると、新規の段落に、 Enterキーを入力した段落の段落属性がコピーされます。 情報処理点訳仮名訳規則の自動付与 チェックボックスをオンに設定すると、情報処理で使われる特殊な記号 {}[]@~*_|&-+=#<>;:が入力された ときに自動的にその段落の点訳仮名訳規則を 主:情報 副:日本語に設定します。また、テキストファイ ルもしくはテキストイメージを読み込んだ時にも、情報処理で使われる特殊な記号を持つ段落の点訳仮 名訳規則を主:情報 副:日本語に設定します。 仮名入力にIME読み情報を利用 仮名レイヤや、点字への仮名入力時には、IMEから読み情報を取得して入力情報としています。たとえ 漢字に変換し確定しても、読み情報は常に仮名の情報となります。ところが、一部のIMEでは読み情報 の取得機能が完全でないために、入力した文字の読み情報が完全に取得できないものがあります。この ようなIMEを使用する場合には、このチェックボックスをオフに設定します。チェックボックスをオフにした 場合、IMEから仮名レイヤや点字への仮名入力の際にはテキストを漢字に変換せず、仮名に変換した 状態で確定するようにしてください。 文書変換の完了をダイアログを表示して知らせる チェックボックスをチェックすると、全文変換の完了時にダイアログを表示して知らせます。 点字レイヤはIMEをOFFにする チェックボックスをオンにすると、カーソルを点字レイヤに移動すると自動的にIMEをOFFにします。 上矢印キーによるヘッダ・フッタ・折り線行への移動 チェックボックスをオンにすると、上矢印キーで本文からヘッダ・フッタ・折り線行に移動できるようになりま す。 下矢印キーによるヘッダ・フッタ・折り線行への移動 チェックボックスをオンにすると、下矢印キーで本文からヘッダ・フッタ・折り線行に移動できるようになりま す。 3.3.19.3 [環境設定]ダイアログ [表示]タブ [環境設定]ダイアログの[表示]タブでは、画面表示に関する設定が行えます。 ツールバー ツールバーのボタンサイズを、[自動]、[小]、[中]、[大]の中から選択して指定します。[自動]に設定すると、 ウィンドウのキャプションのフォントサイズの設定を元にツールバーボタンのサイズが自動的に選択されま す。ツールバーを使用しない場合には、[表示しない]を指定します。 行ガイド表示 各レイヤに表示される各行の左側に、その行に関する情報が表示されます。この情報を行ガイドと呼び ます。行ガイドに表示する内容は、[環境設定]ダイアログの[表示]タブで変更できます。 栞表示 チェックボックスをオンに設定すると、栞(しおり)が設定されている段落の行ガイドに、栞マークを表示しま す。 頁番号表示 チェックボックスをオンに設定すると、行ガイドに頁番号を表示します。 行番号表示 チェックボックスをオンに設定すると、行ガイドに行番号を表示します。 段落番号表示 チェックボックスをオンに設定すると、行ガイドに段落番号を表示します。 点訳仮名訳規則表示 チェックボックスをオンに設定すると、行ガイドに各段落の点訳仮名訳規則を表示します。表示内容の意 味は次の通りです。 表示 主言語 副言語 J-E1 日本語 英語1級 E1-J 英語1級 日本語 J-E2 日本語 英語2級 E2-J 英語2級 日本語 J-JC 日本語 情報処理 JC-J 情報処理 日本語 J-NC 日本語 北米情報処理 NC-J 北米情報処理 日本語 変換先表示 チェックボックスをオンに設定すると、行ガイドにこの段落に文字を入力した場合に、どのレイヤに自動変 換結果が反映されるかを表示します。たとえば「→仮点」と表示される場合には、仮名レイヤと点字レイ ヤに自動変換結果が出力されることを表します。「テキストレイヤ」「仮名レイヤ」「点字レイヤ」の変換先 略記として、それぞれ「テ」「仮」「点」が使われます。 変換先略記 変換先 テ テキストレイヤ 仮 仮名レイヤ 点 点字レイヤ 種別表示 チェックボックスをオンに設定すると、行ガイドに段落のスタイル名や、ヘッダ行・フッタ行・折り線行など の種別を表示します。 ルーラ表示 チェックボックスをオンにすると、各レイヤにルーラを表示します。 ステータスバー表示 チェックボックスをオンにすると、文書ウィンドウの最下行にステータスバーを表示します。 テキストレイヤ表示 チェックボックスをオンに設定すると、テキストレイヤの編集ウィンドウを表示します。 仮名レイヤ表示 チェックボックスをオンに設定すると、仮名レイヤの編集ウィンドウを表示します。 点字レイヤ表示 チェックボックスをオンに設定すると、点字レイヤの編集ウィンドウを表示します。 上下分割 チェックボックスをオンに設定すると、各レイヤの編集ウィンドウは、文書ウィンドウ内を上下に分割して表 示します。オフに設定すると、左右に分割して表示します。 ちらつき防止 チェックボックスをオンにすると、画面表示の際のちらつきを防止します。画面の描画スピードは若干低 下します。 ちらつき防止は比較的メモリを多く消費する機能であるため、メモリの少ないPCでは実行スピードが低 下したり、編集できる文書のサイズが小さくなる可能性があります。その場合には、この指定を外すことを お勧めします。 タブの表示 チェックボックスをオンに設定すると、タブ記号を右矢印の線で表示します。 ブロックカーソル チェックボックスをオンに設定すると、Iビーム形式のカーソルではなく、ブロック形式のカーソルになりま す。 点字凹面編集 チェックボックスをオンに設定すると、点字レイヤの編集が凹面(裏面)の表示に切り替わります。点字行 の内容は、左から右ではなく、右から左に左右逆で表示します。 3.3.19.4 [環境設定]ダイアログ [フォント]タブ [環境設定]ダイアログの[フォント]タブでは、文字描画等に関する設定が行えます。 画面テキストフォント テキストレイヤ、仮名レイヤの編集に使用するフォントを指定します。[...]のボタンをクリックすると[フォント] ダイアログが開きます。ここで、テキストレイヤ、仮名レイヤの文字表示に使用するフォントを指定します。 なお、[フォント]ダイアログのスタイルには[斜体]、[太字]、[太字 斜体]などのスタイルが選択できるように なっていますが、選択してもフォントのスタイルは適用できません。 点字サイズ 点字の表示サイズを[小]、[大]、[テキストフォントに比例]から選択します。[テキストフォントに比例]を選択 すると、テキストフォントとして指定したフォントに合わせたサイズで点字を表示します。 点字表示にTrueTypeフォントを使用する チェックボックスをオンに設定すると、点字の描画にEXTRA for Windows Version 5.1と一緒にインス トールされる点字TrueTypeフォントを使用します。点字TrueTypeフォントによる表示はあまり綺麗では ありませんが、スクリーンリーダによっては点字TrueTypeフォントによる描画を、画面情報の取得に利用 するものがあります。このようなスクリーンリーダを使用する場合にはこの項目をオンにする必要があります。 スクリーンリーダの設定は、[スクリーンリーダ設定]ダイアログで設定できます。[スクリーンリーダ設定]ダイ アログで、スクリーンリーダの種別を設定すると、この[点字表示にTrueTypeフォントを使用する]は自動 的に適切な値に設定されます。 色設定 色弱の方がEXTRA for Windows Version 5.1を利用できるように、編集画面の配色を変更できます。[文 字色]、[変換先文字色]、[改行マーク色]、[背景色]、[編集不可背景色]の5つの項目が変更できます。 それぞれのボタンを押すと、色設定ダイアログが表示されるので、ここから使用したい色を選択します。 あらかじめ、5通りの編集画面の配色が用意されています。配色を変更するには、それぞれ[設定1]、 [設定2]、[設定3]、[設定4]、[設定5]のボタンを押します。既定の配色は[設定1]です。 3.3.19.5 [環境設定]ダイアログ [元に戻す]タブ [環境設定]ダイアログの[元に戻す]タブでは、元に戻す機能に関する設定が行えます。 元に戻す機能の使用 チェックボックスをオフに設定すると、元に戻す機能が使用できなくなります。 元に戻す回数無制限 チェックボックスをオンに設定すると、元に戻せる回数が無制限になります。チェックをはずすと、元に戻 す回数は指定した回数までとなります。元に戻す情報を保持するには多くのメモリを使用します。メモリの 少ないPCを使用する場合には回数制限付きで使用することをお勧めします。 カーソル移動、選択操作を元に戻すために記録する チェックボックスをオンに設定すると、カーソルの移動や、マウスやキーボードによる範囲選択の操作も、 元に戻す情報として記録します。 3.3.19.6 [環境設定]ダイアログ [MSAA]タブ [環境設定]ダイアログの[MSAA]タブでは、MSAAに関する設定を行います。[スクリーンリーダ設定]ダイ アログで使用するスクリーンリーダを選ぶと[MSAA]タブで設定できる内容については自動的に適切な値 がセットされます。 MSAAを使う EXTRA for Windows Version 5.1はMSAA機能をサポートしています。MSAA機能は比較的負荷の高 い機能であるため、スクリーンリーダを使用しない時にはこのチェックボックスをオフにします。この設定 項目の変更は、EXTRA for Windows Version 5.1の再起動後に有効になります。 区切り文字 MSAAの機能を通じて、スクリーンリーダなどのMSAAクライアントに対して行ガイドの内容をどのような 区切り文字で伝えるかを設定します。 変換元提示文字列 MSAAの機能を通じて、スクリーンリーダなどのMSAAクライアントに対して行ガイド内の変換元属性をど のような文字列で伝えるかを設定します。 NABCC情報提示 MSAAによるスクリーンリーダへの点字情報提示に際して、大文字体系のNABCCコードを用いるか、小 文字体系のNABCCコードを用いるかを指定します。初期設定は大文字体系のNABCCコードです。 行ガイド情報を情報提示する チェックボックスをオフにすると、行ガイド情報を情報提示しません。カーソルを上下移動する度に行ガイ ド情報がスクリーンリーダによって読み上げられるのが煩雑な場合には、この項目をオフに設定すること で回避できる可能性があります。 3.3.20 [設定]-[スクリーンリーダ] EXTRA for Windows Version 5.1をスクリーンリーダと併用する場合には、[設定]-[スクリーンリーダ]メ ニューを選択し、[スクリーンリーダ設定]ダイアログを表示します。 使用するスクリーンリーダの種別を、[使用しない]、[JAWS]、[その他]の中から選択し、[OK]ボタンを押し ます。スクリーンリーダを使用しない状態から、使用する状態に変更した場合には、EXTRA for Windows Version 5.1を再起動する必要があります。 3.3.21 [設定]-[エクスプローラからの操作] EXTRA for Windows Version 5.1は、エクスプローラの右クリックメニューをサポートしています。エクス プローラからの操作に関する事項を設定するには、[設定]-[エクスプローラからの操作]メニューを選択し て[エクスプローラからの操作設定]ダイアログを表示します。 文書ひな型には、エクスプローラの右クリックメニューからテキストイメージや、exf2, exf, mse以外の点 字ファイルを開く際に使用するひな型を指定します。 [テキストファイルを開く際に行同期を行う]のチェックボックスをオンにすると、エクスプローラの右クリック メニューからテキストイメージを開く際に、行同期を行います。点墨両用印刷のできる点字プリンタを使う 場合に便利です。 [点訳結果出力形式]は、エクスプローラの右クリックメニューから点訳を行う場合に、点訳結果をどのよう なファイル型式で出力するかを指定します。 3.4 [点訳]メニュー 3.4.1 [点訳]-[文書点訳仮名訳規則] 文書の点訳仮名訳規則を設定するには、[点訳]-[文書点訳仮名訳規則]メニューを選択します。 [文書点訳仮名訳規則設定]ダイアログが表示されます。このダイアログで文書全体に対して適用する点 訳仮名訳規則を指定します。指定できる規則は次のとおりです。 * 主:日本語-副:英語1級 * 主:英語1級-副:日本語 * 主:日本語-副:英語2級 * 主:英語2級-副:日本語 * 主:日本語-副:情報処理 * 主:情報処理-副:日本語 * 主:日本語-副:北米情報処理 * 主:北米情報処理-副:日本語 各段落に対して個別に設定できる段落点訳仮名訳規則([点字]-[段落点訳仮名訳規則]メニュー)の方 が、文書全体に対して設定した点訳仮名訳規則よりも優先されます。 3.4.2 [点訳]-[文書点訳] 文書全体をテキストから点字に点訳するには、[点訳]-[文書点訳]メニューを選択し、[文書点訳]ダイアロ グを表示します。 [変換方法]では、[点字レイヤの変換元属性の段落を除外して点訳]、[点字レイヤの変換元属性を解除 して全点訳]のどちらかを選びます。[点字レイヤの変換元属性の段落を除外して点訳]を選ぶと、点字レ イヤの点字内容を直接入力あるいは修正している場合、テキストから点字への変換によって、この点字 の直接変更箇所が維持(上書きしない)されます。仮名レイヤの直接変更箇所についても同様に維持(上 書きしない)されます。 [点字レイヤの変換元属性を解除して全点訳]を選ぶと、点字レイヤの点字内容を直接入力あるいは修正 していても、全てテキストからの点訳結果で上書きします。仮名レイヤについても点字レイヤと同様に変 換元属性が全て解除されテキストからの変換結果で上書きされます。 点訳規則には、文書点訳仮名訳規則で設定された値が選択されています。点訳規則を変更したい場 合には、変更したい値を指定します。[点訳]ボタンを押すと、テキストレイヤの内容を元に点訳が行われ ます。 3.4.3 [点訳]-[文書仮名訳] 文書全体を点字からテキストに仮名訳するには、[点訳]-[文書仮名訳]メニューを選択し、[文書仮名訳] ダイアログを表示します。 [変換方法]では、[テキストレイヤの変換元属性の段落を除外して仮名訳]、[テキストレイヤの変換元属 性を解除して全仮名訳]のどちらかを選びます。[テキストレイヤの変換元属性の段落を除外して仮名訳] を選ぶと、テキストレイヤの内容を直接入力あるいは修正している場合、点字からテキストへの変換に よって、このテキストの直接変更箇所が維持(上書きしない)されます。仮名レイヤの直接変更箇所につ いても同様に維持(上書きしない)されます。 [テキストレイヤの変換元属性を解除して全仮名訳]を選ぶと、テキストレイヤの内容を直接入力あるいは 修正していても、全て点字からテキストの仮名訳結果で上書きします。仮名レイヤについてもテキストレ イヤと同様に変換元属性が全て解除され点字からの仮名訳結果で上書きされます。 仮名訳規則には、文書点訳仮名訳規則で設定された値が選択されています。仮名訳規則を変更した い場合には、変更したい値を指定します。[仮名訳]ボタンを押すと、点字レイヤの内容を元に仮名訳が 行われます。 3.4.4 [点訳]-[段落点訳仮名訳規則] [点訳]-[段落点訳仮名訳規則]メニューを選択するか、Ctrl+Lのキーを入力すると、[段落点訳仮名訳規 則設定]ダイアログが表示されます。 カーソルの置かれた段落、あるいは選択された段落に対して適用する点訳仮名訳規則を指定します。 指定できる規則は次のとおりです。 * 文書点訳仮名訳規則を使用 * 主:日本語-副:英語1級 * 主:英語1級-副:日本語 * 主:日本語-副:英語2級 * 主:英語2級-副:日本語 * 主:日本語-副:情報処理 * 主:情報処理-副:日本語 * 主:日本語-副:北米情報処理 * 主:北米情報処理-副:日本語 [文書点訳仮名訳規則を使用]は、この段落に対して設定された段落点訳仮名訳規則を解除する際に 使用します。 段落に対して指定した点訳仮名訳規則は、文書全体に対して設定された点訳仮名訳規則に優先され ます。個別の段落に対して、文書全体に対して設定した点訳仮名訳規則とは別の点訳仮名訳規則を指 定したい時に使用します。 3.4.5 [点訳]-[段落変換元属性] [点訳]-[段落変換元属性]メニューにチェックマークが付いていると、現在カーソルが置かれているレイヤ の段落、あるいはレイヤの選択された段落全体に変換元属性が設定されていることを示します。 変換元属性とは、ユーザが編集を行った段落のレイヤであることを示すマークです。自動変換がオンに なっていると、変換元属性が付いたレイヤの段落内容が変換元となり、変換元属性の付いていない段落 のレイヤに変換結果が書き込まれます。変換元属性が付いているレイヤの段落は黒い色で文字が表示 され、変換元属性が付いていないレイヤの段落は青い色で文字が表示されます。 [点訳]-[段落変換元属性]メニューにチェックマークが付いている状態で、このメニューを選択すると、現 在カーソルが置かれているレイヤの段落、あるいはレイヤの選択された段落全体の変換元属性を解除し ます。[点訳]-[段落変換元属性]メニューにチェックマークが付いていない状態で、このメニューを選択す ると、逆に変換元属性が設定されます。 3.4.6 [点訳]-[段落点訳仮名訳] 段落の内容を点訳あるいは仮名訳するには、変換元段落にカーソルを移動し、複数段落を変換する場 合はそれらの段落全体を選択し、[点訳]-[段落点訳仮名訳]メニューを選択します。カーソルのあるレイ ヤのカーソルの置かれている段落あるいは、選択されている段落を変換元として別レイヤの対応する段 落に変換結果を書き込みます。なお、書き込み先のレイヤの段落に変換元属性が付いている場合には、 変換結果は上書きされません。 3.4.7 [点訳]-[自動変換ON/OFF] 自動変換がオンに設定されていると、[点訳]-[自動変換]メニューにチェックマークが付きます。[点訳]- [自動変換]メニューを選択すると、自動変換機能のオン、オフが切り替わります。この設定は、[設定]-[環 境設定]メニューによって表示される、[環境設定]ダイアログ内でも設定可能です。 自動変換をオンにすると、ユーザの入力と同時に、入力した段落の文書内容を変換元とし、別レイヤに 変換結果が書き込まれます。なお、変換先のレイヤに変換元属性が設定されている場合には自動変換 結果は上書きしません。 3.4.8 [点訳]-[ユーザ点訳辞書管理] ユーザ点訳辞書に単語を登録したり、登録された単語の削除、変更などをを行うには、[点訳]-[ユーザ 点訳辞書管理]メニューを選択し、[ユーザ点訳辞書管理]ダイアログを表示します。 [ユーザ点訳辞書管理]ダイアログでは自動点訳に使用する単語の追加、変更、検索、削除、更新が行 えます。 単語を追加するには[追加]ボタンを押します。次の[ユーザ辞書登録追加]ダイアログが表示されます。 登録したい単語と、平仮名の読みを入力し、品詞を選択し、[追加]ボタンを押します。[ユーザ点訳辞書 管理]ダイアログに戻るので、[閉じる]ボタンを押すと、[変更がありますが、辞書の変更をしますか]という メッセージが表示されます。ここで[はい]を選択するとユーザ点訳辞書が更新されます。 ※注: 活用語を登録する際の注意 活用語を登録する場合は「単語」と「読み」には「語幹」のみを登録してください。 例 解す:解 ほぐ 抱く:抱 いだ 3.4.9 [点訳]-[ユーザ点訳辞書の取り出し] ユーザ点訳辞書を取り出すには、[点訳]-[ユーザ点訳辞書の取り出し]メニューを選択します。 [ユーザ点訳辞書の取り出し]ダイアログが表示されます。ユーザ点訳辞書(user.org)の保存先を指定し、 [保存]ボタンを押すと、指定したフォルダにユーザ点訳辞書が保存されます。 3.4.10 [点訳]-[ユーザ点訳辞書の取り込み] ユーザ点訳辞書を外部に保存されているユーザ点訳辞書ファイルから取り込むには、[点訳]-[ユーザ点 訳辞書の取り込み]メニューを選択します。 [ユーザ点訳辞書の取り込み]ダイアログが表示されます。ユーザ点訳辞書の取り込み先を指定し、[開く] ボタンを押すと、指定したユーザ点訳辞書が取りこまれます。(以前のユーザ点訳辞書はuser.$$$の名 前にリネームされます。) 3.5 [ヘッダ]メニュー 3.5.1 [ヘッダ]-[全頁ヘッダ] 全頁を通して共通した内容のヘッダを設定するには、[ヘッダ]-[全頁ヘッダ]メニューを選択します。 [全頁ヘッダ設定]ダイアログが表示されます。点訳仮名訳規則、頁番号表示、各レイヤの内容を入力し て、[設定]ボタンを押すと、全頁ヘッダの設定内容が更新されます。 全頁ヘッダが編集画面で表示されている状態で、ヘッダ部分にカーソルを移動して内容を編集できます が、全頁ヘッダを表示するかどうか、頁番号の位置などは、[全頁ヘッダ設定]ダイアログでなければ変更 できません。 3.5.2 [ヘッダ]-[偶数頁ヘッダ] 偶数頁のみに適用されるヘッダを作成するには、[ヘッダ]-[偶数頁ヘッダ]メニューを選択します。 [偶数頁ヘッダ設定]ダイアログが表示されます。設定項目は、[全頁ヘッダ設定]ダイアログと同様です。 [設定]ボタンを押すと、指定した内容が偶数頁のみに適用されるヘッダが生成されます。 作成した、偶数頁ヘッダを削除するには、再度[偶数頁ヘッダ設定]ダイアログを表示し、[削除]ボタンを 押します。 両面印字の点字プリンタを使用する場合に、裏面にはヘッダを振らない使い方をすることがあります。こ のような点字文書を作るには、[偶数頁ヘッダ]を作成し点字レイヤの[表示する]のチェックボックスをオフ に指定します。 3.5.3 [ヘッダ]-[頁固有ヘッダ] 特定の頁あるいは特定の頁範囲だけに設定するヘッダを頁固有ヘッダと呼びます。頁固有ヘッダを作成 するには、頁固有ヘッダを設定する頁にカーソルを移動したうえで、[ヘッダ]-[頁固有ヘッダ]メニューを 選択するか、Ctrl+8のキーを入力します。 [頁固有ヘッダ新規作成]ダイアログが表示されます。[全頁ヘッダ設定]ダイアログと同様の設定項目に加 えて、各レイヤの[開始通し頁]、[繰り返し頁数]を指定します。[開始通し頁]はこの頁固有ヘッダを表示 する頁番号を通し頁番号(文書の開始頁指定によらない頁番号)で指定します。また、[繰り返し頁数]は 同じヘッダの内容を何頁分繰り返すかを指定します。[新規]ボタンを押すと、頁固有のヘッダが生成され ます。 頁固有ヘッダを修正するには、頁固有ヘッダを設定した頁にカーソルを移動したうえで、[ヘッダ]-[頁固 有ヘッダ]メニューを選択し、[頁固有ヘッダ変更]ダイアログを表示します。必要な変更を行い[変更]ボタ ンを押してください。 頁固有ヘッダを削除するには、頁固有ヘッダを設定した頁にカーソルを移動したうえで[頁固有ヘッダ変 更]ダイアログを表示し、[削除]ボタンを押してください。 3.5.3.1 表示頁番号指定 [表示頁番号指定]のチェックボックスをオンにすると、それまで隠れていた表示頁番号指定のフィールド が表示されます。 表示頁番号指定のフィールドに数字を入力すると、この頁以降の表示頁番号が、ここで指定した頁を開 始値とするようになります。文書の途中から頁番号を変更するような用途に利用します。 3.5.4 [ヘッダ]-[全頁フッタ] 全頁を通して共通した内容のフッタを設定するには、[ヘッダ]-[全頁フッタ]メニューを選択します。 [全頁フッタ設定]ダイアログが表示されます。点訳仮名訳規則、頁番号表示、各レイヤの内容を入力し て、[設定]ボタンを押すと、全頁フッタの設定内容が更新されます。 全頁フッタが編集画面で表示されている状態で、フッタ部分にカーソルを移動して内容を編集できます が、全頁フッタを表示するかどうか、頁番号の位置などは、[全頁フッタ設定]ダイアログでなければ変更 できません。 3.5.5 [ヘッダ]-[偶数頁フッタ] 偶数頁のみに適用されるフッタを作成するには、[ヘッダ]-[偶数頁フッタ]メニューを選択します。 [偶数頁フッタ設定]ダイアログが表示されます。設定項目は、[全頁フッタ設定]ダイアログと同様です。 [設定]ボタンを押すと、指定した内容が偶数頁のみに適用されるフッタが生成されます。 作成した、偶数頁フッタを削除するには、再度[偶数頁フッタ設定]ダイアログを表示し、[削除]ボタンを押 します。 3.5.6 [ヘッダ]-[頁固有フッタ] 特定の頁あるいは特定の頁範囲だけに設定するフッタを頁固有フッタと呼びます。頁固有フッタを作成 するには、頁固有フッタを設定する頁にカーソルを移動したうえで[ヘッダ]-[頁固有フッタ]メニューを選択 します。 [頁固有フッタ新規作成]ダイアログが表示されます。[全頁フッタ設定]ダイアログと同様の設定項目に加 えて、各レイヤの[開始通し頁]、[繰り返し頁数]を指定します。[開始通し頁]はこの頁固有フッタを表示す る頁番号を通し頁番号(文書の開始頁指定によらない頁番号)で指定します。また、[繰り返し頁数]は同じ フッタの内容を何頁分繰り返すかを指定します。 [新規]ボタンを押すと、頁固有のフッタが生成されます。 作成した、頁固有フッタを削除するには、頁固有フッタを設定した頁にカーソルを移動したうえで[頁固有 フッタ変更]ダイアログを表示し、[削除]ボタンを押します。 3.6 [移動]メニュー 3.6.1 [移動]-[文頭に移動] カーソルの位置を文頭に移動するには、[移動]-[文頭に移動]メニューを選択するか、Ctrl+Homeキーを 入力します。 3.6.2 [移動]-[文末に移動] カーソルの位置を文末に移動するには、[移動]-[文末に移動]メニューを選択するか、Ctrl+Endキーを入 力します。 3.6.3 [移動]-[指定段落に移動] 指定した段落に移動するには、[移動]-[指定段落に移動]メニューを選択するか、Ctrl+Jキーを入力しま す。 [指定段落に移動]ダイアログが表示されます。移動先の段落番号を入力し、[移動]ボタンを押すと、指定 した段落にカーソルが移動します。 3.6.4 [移動]-[指定頁に移動] 指定した頁に移動するには、[移動]-[指定頁に移動]メニューを選択するか、Ctrl+Shift+Jキーを入力し ます。 [指定頁に移動]ダイアログが表示されます。移動先の頁番号を入力し、[移動]ボタンを押すと、指定した 頁の先頭にカーソルが移動します。 頁番号は、表示頁番号の数値を指定します。文書開始頁として10頁が指定されていたとすると、移動 先の頁番号として10頁を指定すると、最初の頁に移動することになります。頁固有ヘッダの開始頁番号 の機能を利用すると、文書の途中で頁番号を変更できるので、同じ頁番号が1つの文書に複数存在す る状況が生まれます。このような時に、[指定頁に移動]で複数の頁が存在する頁番号を指定すると、文書 の頭から調べて最初に見つかった指定頁番号の頁に移動します。 3.6.5 [移動]-[栞] [移動]-[栞]のサブメニューには登録されている栞(しおり)がメニュー項目として10個まで表示されます。 栞のメニュー項目を選択すると、栞として設定された段落の先頭にカーソルが移動します。 栞がまったく登録されていない状態では、サブメニューには[未登録]というグレーのメニュー項目が表示 されます。 3.6.6 [移動]-[栞一覧] 栞の一覧を表示するには、[移動]-[栞一覧]メニューを選択するか、Ctrl+Shift+Mのキーを入力します。 [栞一覧]のダイアログが表示されます。ダイアログには栞の一覧が表示されます。栞を選択し、[栞位置に 移動]ボタンを押すと、栞が設定されている段落にカーソルが移動します。 栞を選択した上で、[栞削除]ボタンを押すと、選択した栞が削除されます。 3.6.7 [移動]-[栞登録] 栞を登録するには、[移動]-[栞登録]メニューを選択するか、Ctrl+Shift+Nのキーを入力します。 [栞登録]ダイアログが表示されます。栞の名称を入力し、[OK]ボタンを押すと、現在の段落に入力した名 前の栞が登録されます。栞の情報は、exf2ファイルに保存されます。 3.6.8 [移動]-[行頭に移動] 行の先頭にカーソルを移動するには、[移動]-[行頭に移動]メニューを選択するか、Homeのキーを入力 します。 3.6.9 [移動]-[行末に移動] 行の行末にカーソルを移動するには、[移動]-[行末に移動]メニューを選択するか、Endのキーを入力し ます。EXTRA for Windows Version 5.1では、長い段落が複数の行に折り返している状況では、行末位 置にカーソルを移動すると折り返された次の行の行頭にカーソルが表示されます。 3.6.10 [移動]-[段落頭に移動] 段落の頭にカーソルを移動するには、[移動]-[段落頭に移動]メニューを選択するか、Ctrl+Shift+Leftの キーを入力します。 3.6.11 [移動]-[段落末に移動] 段落の末にカーソルを移動するには、[移動]-[段落末に移動]メニューを選択するか、Ctrl+Shift+Right のキーを入力します。 3.6.12 [移動]-[前頁に移動] 前の頁にカーソルを移動するには、[移動]-[前頁に移動]メニューを選択するか、PageUpキーを入力しま す。 3.6.13 [移動]-[次頁に移動] 次の頁にカーソルを移動するには、[移動]-[次頁に移動]メニューを選択するか、PageDownキーを入力 します。 3.6.14 [移動]-[ヘッダに移動] カーソルをヘッダに移動するには、[移動]-[ヘッダに移動]メニューを選択するか、Ctrl+0キーを入力しま す。 3.6.15 [移動]-[フッタに移動] カーソルをフッタに移動するには、[移動]-[フッタに移動]メニューを選択するか、Ctrl+9キーを入力しま す。 3.6.16 [移動]-[次単語の頭に移動] カーソルを次単語の頭に移動するには、[移動]-[次単語の頭に移動]メニューを選択するか、Ctrl+Right のキーを入力します。単語の移動区切りは点字レイヤではマス開けされたスペースを元にします。テキ ストレイヤ、仮名レイヤでは、空白文字と、句読点が単語の移動区切りとなります。 3.6.17 [移動]-[前単語の頭に移動] カーソルを前の単語の頭に移動するには、[移動]-[前単語の頭に移動]メニューを選択するか、 Ctrl+Leftのキーを入力します。単語の移動区切りは点字レイヤではマス開けされたスペースを元にしま す。テキストレイヤ、仮名レイヤでは、空白文字と、句読点が単語の移動区切りとなります。 3.7 [ウィンドウ]メニュー 3.7.1 [ウィンドウ]-[分割方向変更] 編集レイヤウィンドウの分割方向を、上下分割、左右分割に切り替えるには、[ウィンドウ]-[分割方向変 更]メニューを選択します。[環境設定]ダイアログの[表示]タブの[上下分割]のチェックボックスでも同様の 設定が行えます。 3.7.2 [ウィンドウ]-[別文書に移動] カーソルを別の文書ウィンドウに移動するには、[ウィンドウ]-[別文書に移動]メニューを選択するか、 Ctrl+Eのキーを入力します。文書を複数開いている場合にのみ有効な機能です。 3.7.3 [ウィンドウ]-[テキストレイヤに移動] カーソルをテキストレイヤに移動するには、[ウィンドウ]-[テキストレイヤに移動]メニューを選択するか、 Ctrl+Shift+Xのキーを入力します。 3.7.4 [ウィンドウ]-[仮名レイヤに移動] カーソルを仮名レイヤに移動するには、[ウィンドウ]-[仮名レイヤに移動]メニューを選択するか、 Ctrl+Shift+Yのキーを入力します。 3.7.5 [ウィンドウ]-[点字レイヤに移動] カーソルを点字レイヤに移動するには、[ウィンドウ]-[点字レイヤに移動]メニューを選択するか、 Ctrl+Shift+Zのキーを入力します。 3.7.6 [ウィンドウ]-[文書幅に合わせる] ウィンドウの横幅を、編集中の文書の頁がすべて表示される大きさにするには、[ウィンドウ]-[文書幅に合 わせる]メニューを選択します。 3.7.7 [ウィンドウ]-[文書一覧] 編集中の文書ファイル名の一覧を表示するには、[ウィンドウ]-[文書一覧]メニューを選択するか、 Ctrl+Shift+Wのキーを入力します。 [文書一覧]ダイアログが表示されます。ダイアログには現在開いている文書ファイル名の一覧が表示され ます。文書名を選択して[表示]ボタンを押すと、選択した文書にカーソルが移動します。 3.8 [ヘルプ]メニュー 3.8.1 [ヘルプ]-[ヘルプ] メニューを選択すると、ウェブブラウザが開き、ヘルプファイルが表示されます。 3.8.2 [ヘルプ]-[アップデートの確認] EXTRA for Windows Version 5.1にはインターネット経由で有限会社エクストラより最新アップデートモ ジュールをダウンロードしてソフトウェアを最新版に更新する機能があります。通常のインターネット環境 でアップデートを行うには、[ヘルプ]-[アップデートの確認]メニューを選択します。 ご利用のインターネット接続環境がプロキシ経由の場合は、[接続設定]ボタンを押してください。 接続設定ダイアログには、[直接接続]、[IEのプロキシ設定を使用]、[手動プロキシ設定]のラジオボタン があります。このうち[直接接続]はプロキシを使わずに直接インターネットに接続する方法です。ご利用の インターネット接続環境がプロキシ経由の場合は、[IEのプロキシ設定を使用]と[手動プロキシ設定]のい ずれかを選ぶ必要があります。[IEのプロキシ設定を使用]はInternet Explorerのインターネットオプショ ンであらかじめ設定されたプロキシを用いてインターネットにアクセスします。[手動プロキシ設定]は、接 続設定ダイアログのプロキシアドレス、ポート番号のフィールドに値を入力して設定したプロキシを経由し てインターネットに接続します。 [アップデートの確認]ダイアログで、[アップデートの確認]ボタンを押すと、現在使用しているEXTRA for Windows Version 5.1より新しい最新版があるかどうかをチェックします。 既に最新版を使用している場合には「最新のバージョンです」というメッセージが表示されます。新しい バージョンが存在しており、まだアップデートを行っていない場合には、「最新のバージョン 5.x.x がありま す。更新を行いますか?」というメッセージが表示されます。[はい]のボタンを押すと、アップデータ(アッ プデート用のデータ)のダウンロードが始まり、アップデートが開始します。 Windows 7 およびWindows Vistaを使用している場合には、アップデート中に次のメッセージが表示さ れます。[許可]を選択して、アップデートの処理を継続してください。 Windows VistaあるいはWindows 7のOSをお使いの場合には、[インストールを続行するには、次のア プリケーションを終了する必要があります。]という内容のダイアログが表示される場合があります。 このダイアログが表示された場合には[セットアップの完了後、アプリケーションを自動的に終了して、再 起動する]を選択して、[OK]ボタンを押し、アップデート操作を続行してください。 アップデートが正常に終了すると、「EXTRA for Windows Version 5.1は正しく最新版に更新されました。 EXTRAを起動してください。」というメッセージが表示されます。 3.8.3 [ヘルプ]-[設定初期化] 各種のEXTRA for Windows Version 5.1のユーザ設定情報を初期状態に戻すには、[ヘルプ]-[設定初 期化]メニューを選択します。 [設定情報の初期化]ダイアログで[はい]ボタンを押すと、設定が初期状態に戻ります。完全にEXTRA for Windows Version 5.1を初期状態に戻すには、EXTRA for Windows Version 5.1を起動し直してくださ い。 なお、ユーザ点訳辞書については[設定初期化]を行っても登録内容は変化しません。 3.8.4 [ヘルプ]-[バージョン情報] EXTRA for Windows Version 5.1のバージョンを確認するには、[ヘルプ]-[バージョン情報]メニューを選 択します。 [バージョン情報]ダイアログが表示され、中に詳細なバージョン情報が表示されます。有限会社エクスト ラのサポートにお問い合わせの際には、このダイアログに表示されるバージョン番号とビルド番号をお知 らせください。 3.9 ショートカットキー一覧 EXTRA for Windows Version 5.1では、特殊なキー入力に対して様々な機能が割り当てられています。 このようなキー入力をショートカットキーと呼びます。用意されているショートカットキーと対応する機能は 次の通りです。 ショートカットキー 機能 → 1字後に移動 ← 1字前に移動 ↑ 前行に移動 ↓ 次行に移動 End 行末に移動 Home 行頭に移動 PageDown 次ページに移動 PageUp 前ページに移動 Ctrl+1 テキストレイヤに移動 Ctrl+2 仮名レイヤに移動 Ctrl+3 点字レイヤに移動 Ctrl+4 次レイヤに移動 Ctrl+5 前レイヤに移動 Ctrl+8 [頁固有ヘッダ設定]ダイアログを表示 Ctrl+9 フッタに移動 Ctrl+0 ヘッダに移動 Ctrl+A 全文を選択 Ctrl+B 選択を解除する Ctrl+C コピー Ctrl+D 段落全体を選択 Ctrl+E 別の編集文書に移動 Ctrl+F [検索]ダイアログを表示 Ctrl+G [指定頁に移動]ダイアログを表示 Ctrl+H [置換]ダイアログを表示 Ctrl+I [段落インデント設定]ダイアログを表示 Ctrl+J [指定段落に移動]ダイアログを表示 Ctrl+K [短文一覧]ダイアログを表示 Ctrl+L [段落点訳仮名訳規則]ダイアログを表示 Ctrl+M 変換元属性変更 Ctrl+N 新規作成 Ctrl+O ファイルを開く Ctrl+P 点字印刷 Ctrl+Q 段落書式を解除 Ctrl+R 右寄せスタイル Ctrl+S 上書き保存 Ctrl+T 選択段落変換 Ctrl+U 変換元属性の解除 Ctrl+V 貼り付け Ctrl+W 文書を閉じる Ctrl+X 切り取り Ctrl+Y やり直し Ctrl+Z 元に戻す Ctrl+→ 次単語の頭に移動 Ctrl+← 前単語の頭に移動 Ctrl+↑ 前段落に移動 Ctrl+↓ 次段落に移動 Ctrl+End 文書末に移動 Ctrl+Home 文書頭に移動 Ctrl+PageDown 次頁の先頭に移動 Ctrl+PageUp 前頁の先頭に移動 Ctrl+Space 段落書式を解除 Ctrl+Tab 別の編集文書に移動 Ctrl+Enter 新頁属性 Ctrl+Shift+1 見出し1 Ctrl+Shift+2 見出し2 Ctrl+Shift+3 見出し3 Ctrl+Shift+4 見出し4 Ctrl+Shift+A [段落タブ送り設定]ダイアログを表示 Ctrl+Shift+B 文書末に移動 Ctrl+Shift+C 中央揃え Ctrl+Shift+E タイトル Ctrl+Shift+F 1字後ろに移動 Ctrl+Shift+G MSAA経由の行ガイド情報提示切り替え Ctrl+Shift+H 水平線段落スタイル Ctrl+Shift+I [テキスト挿入]ダイアログを表示 Ctrl+Shift+J [指定頁に移動]ダイアログを表示 Ctrl+Shift+K 自動変換のオン/オフを変更 Ctrl+Shift+L リスト1 Ctrl+Shift+M [栞一覧]ダイアログを表示 Ctrl+Shift+N [栞登録]ダイアログを表示 Ctrl+Shift+O 新規編集 Ctrl+Shift+P テキストレイヤ墨字印刷 Ctrl+Shift+Q 仮名レイヤ墨字印刷 Ctrl+Shift+R やり直し Ctrl+Shift+S 点字レイヤ墨字印刷 Ctrl+Shift+T 文書点訳 Ctrl+Shift+U 上へ送る Ctrl+Shift+W [文書一覧]ダイアログを表示 Ctrl+Shift+X テキストレイヤに移動 Ctrl+Shift+Y 仮名レイヤに移動 Ctrl+Shift+Z 点字レイヤに移動 Ctrl+Shift+→ 段落末に移動 Ctrl+Shift+← 段落先頭に移動 Ctrl+Shift+PageDown 次レイヤに移動 Ctrl+Shift+PageUp 前レイヤに移動 Ctrl+Shift+Enter 強制改行 第4章 技術情報 本章では、EXTRA for Windows Version 5.1の技術的なトピックについて解説します。 4.1 コマンドライン版オプション EXTRA for Windows Version 5.1のGUI版実行ファイル名はexw32.exeとexw32msaa.exeです。 exw32.exeはMSAA機能をサポートしない実行ファイルで、exw32msaa.exeはMSAA機能をサポートし ている実行ファイルです。EXTRA for Windows Version 5.1にはGUI版以外にコマンドライン版の exw32cmd.exeというプログラムが同梱されています。ここでは、コマンドライン版の使い方と、起動オプ ションについて説明します。 ※注: Windows 7/Vista ではC:\Program Files以下のフォルダに対しては仮想化というしくみが適用さ れ、ユーザがC:\Program Files以下のフォルダに作成したファイルは、実際にはユーザのホー ムの下の隠されたフォルダに生成されます。本節で説明するコマンドライン版のオプションとして C:\Program Files以下のファイルを指定した場合には、仮想化の影響により正しく動作しない場 合がありますので、注意してください。 4.1.1 ひな型の指定 ファイルを開く、印刷、点訳の際にひな型を指定するには/tもしくは/templateオプションを指定します。 システムのひな型を指定するには、/sもしくは/systemtemplateオプションを指定します。なお、ひな型 のオプションは複数同時に指定できません。 オプション: /t= ひな型ファイル指定 /template= ひな型ファイル指定 /s= システムひな型を番号で指定 /systemtemplate= システムひな型を番号で指定 システムひな型番号は次の通りです。 番号 点字レイヤレイアウトと点訳仮名訳規則 0 18行28マス 主:日本語-副:英語1級 1 18行28マス 主:日本語-副:英語2級 2 18行28マス 主:日本語-副:情報処理 3 18行28マス 主:日本語-副:北米情報処理 4 18行28マス 主:英語1級-副:日本語 5 18行28マス 主:英語2級-副:日本語 6 18行28マス 主:情報処理-副:日本語 7 18行28マス 主:北米情報処理-副:日本語 8 18行32マス 主:日本語-副:英語1級 9 18行32マス 主:日本語-副:英語2級 10 18行32マス 主:日本語-副:情報処理 11 18行32マス 主:日本語-副:北米情報処理 12 18行32マス 主:英語1級-副:日本語 13 18行32マス 主:英語2級-副:日本語 14 18行32マス 主:情報処理-副:日本語 15 18行32マス 主:北米情報処理-副:日本語 16 22行28マス 主:日本語-副:英語1級 17 22行28マス 主:日本語-副:英語2級 18 22行28マス 主:日本語-副:情報処理 19 22行28マス 主:日本語-副:北米情報処理 20 22行28マス 主:英語1級-副:日本語 21 22行28マス 主:英語2級-副:日本語 22 22行28マス 主:情報処理-副:日本語 23 22行28マス 主:北米情報処理-副:日本語 24 22行32マス 主:日本語-副:英語1級 25 22行32マス 主:日本語-副:英語2級 26 22行32マス 主:日本語-副:情報処理 27 22行32マス 主:日本語-副:北米情報処理 28 22行32マス 主:英語1級-副:日本語 29 22行32マス 主:英語2級-副:日本語 30 22行32マス 主:情報処理-副:日本語 31 22行32マス 主:北米情報処理-副:日本語 32 18行30マス 主:日本語-副:英語1級 33 18行30マス 主:日本語-副:英語2級 34 18行30マス 主:日本語-副:情報処理 35 18行30マス 主:日本語-副:北米情報処理 36 18行30マス 主:英語1級-副:日本語 37 18行30マス 主:英語2級-副:日本語 38 18行30マス 主:情報処理-副:日本語 39 18行30マス 主:北米情報処理-副:日本語 4.1.2 ファイルを開く exw32cmd.exeを使って特定のファイルを開いてGUI版を起動できます。 オプション: /open ファイル名指定 /t= ひな型ファイル指定 /template= ひな型ファイル指定 /s= システムひな型を番号で指定 /systemtemplate= システムひな型を番号で指定 実行例: exw32cmd.exe /open filename [...] ファイル名に空白文字が含まれている場合には"で囲んで指定します。以下のコマンドのファイル名の指 定についても同様です。 4.1.3 閉じる exw32cmd.exeから編集中のファイルを閉じます。 オプション: /close ファイル名指定 /saveclose ファイル名指定 閉じる方法には、/closeと/savacloseの2種類のオプションがあります。/closeは編集中の内容を破棄 して編集ウィンドウを閉じます。/savecloseは編集中の内容を保存して編集ウィンドウを閉じます。この時、 元のファイルが点字ファイルではない場合には、拡張子をexf2に変更したファイルとして保存されます。 4.1.4 点字印刷 exw32cmd.exeを使って点字印刷を行うには、/pもしくは/printのオプションを使用します。使用される 点字プリンタは、前回GUIで指定した点字プリンタです。 一方、GUI版Extra for Windowsより点字印刷を行うには、/xprintのオプションを使用します。 /printと/xprintはいずれも点字印刷を行うオプションですが、/printはファイルの内容をそのまま印刷す るのに対して、/xprintは、指定したファイルがGUIの編集画面で編集中だった場合には、その編集中 の内容を印刷する点が異なります。なお、/printと/xprintのオプションは同時に指定できません。 オプション: /p 点字印刷 /print 点字印刷 /xprint GUI版を使用して点字印刷 /t= ひな型ファイル指定 /template= ひな型ファイル指定 /s= システムひな型を番号で指定 /systemtemplate= システムひな型を番号で指定 実行例: exw32cmd.exe /print filename [...] exw32cmd.exe /xprint filename [...] 4.1.5 墨字印刷 exw32cmd.exeを使って墨字印刷を行うには、/st, /sk, /sbのオプションを使用します。それぞれ、テキ ストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤの墨字印刷用のオプションです。使用される墨字プリンタは前回 GUIで指定した墨字プリンタです。 オプション: /st テキストレイヤ墨字印刷 /sk 仮名レイヤ墨字印刷 /sb 点字レイヤ墨字印刷 実行例: exw32cmd.exe /st filename [...] exw32cmd.exe /sk filename [...] exw32cmd.exe /sb filename [...] 4.1.6 ファイル型式の変換(自動点訳) exw32cmd.exeを使って、ファイル形式の変換を行うには/cオプションを使用します。テキストファイルを 変換元に指定して、点字ファイルを出力に指定すると自動点訳が行われます。テキストファイルの文字 コードは自動判定されます。 オプション: /c 変換オプション /convert 変換オプション /t= ひな型ファイル指定 /template= ひな型ファイル指定 /s= システムひな型を番号で指定 /systemtemplate= システムひな型を番号で指定 実行例: exw32cmd.exe /c in.txt out.exf2 exw32cmd.exe /template=c:\work\template.exf2 /c in.txt out.exf2 exw32cmd.exe /s=0 /c in.txt out.exf2 4.1.7 内容の追記 exw32cmd.exeを使って指定したファイルの内容を編集中の文書に追記するには/appendオプションを 使います。追記の対象は、現在EXTRA for Windows で編集中の文書です。追加が可能なファイルは テキスト情報を持ったファイルのみです。また、exf2, exf, mseを始めとする点字ファイルの内容も追加で きません。 オプション: /append ファイル名指定 実行例: exw32cmd.exe /append filename 4.2 NABCCコード NABCC(北米点字)コードは、点字プリンタや点字ディスプレイなどで広く用いられている文字コードです。 EXTRA for Windows Version 5.1では点字レイヤのクリップボード形式や、exf2, exf, mseの各点字ファ イル内の点字表現、MSAAインターフェースを通じたスクリーンリーダへの点字情報提示にNABCCコー ドを用いています。 点 50音 NABCC(大文字) NABCC(小文字) - 空白 2346の点 ほ ! ! 5の点 濁点(前置符) " " 3456の点 数符(前置符) # # 1246の点 け $ $ 146の点 く % % 12346の点 へ & & 3の点 わ ' ' 12356の点 み ( ( 23456の点 も ) ) 16の点 か * * 346の点 ゆ + + 6の点 半濁点(前置符) , , 36の点 ハイフン - - 46の点 ぴゃ・ぴゅ・ぴょの前置符 . . 34の点 や / / 356の点 ん 0 0 2の点 下がり数字1(っ) 1 1 23の点 下がり数字2 2 2 25の点 下がり数字3(ー) 3 3 256の点 下がり数字4(。) 4 4 26の点 下がり数字5 5 5 235の点 下がり数字6 6 6 2356の点 下がり数字7 7 7 236の点 下がり数字8 8 8 35の点 を 9 9 156の点 さ : : 56の点 英字符(前置符) ; ; 126の点 き < < 123456の点 め = = 345の点 よ > > 1456の点 す ? ? 4の点 きゃ・きゅ・きょ等の前置符 @ ` 1の点 あ A a 12の点 い B b 14の点 う C c 145の点 る D d 15の点 ら E e 124の点 え F f 1245の点 れ G g 125の点 り H h 24の点 お I i 245の点 ろ J j 13の点 な K k 123の点 に L l 134の点 ぬ M m 1345の点 つ N n 135の点 た O o 1234の点 ね P p 12345の点 て Q q 1235の点 ち R r 234の点 の S s 2345の点 と T t 136の点 は U u 1236の点 ひ V v 2456の点 そ W w 1346の点 ふ X x 13456の点 む Y y 1356の点 ま Z z 246の点 こ [ { 1256の点 し \ | 12456の点 せ ] } 45の点 ぎゃ・ぎゅ・ぎょ等の前置符 ^ ~ 456の点 456の点 _ _ 4.3 MSAAサポート技術詳細 EXTRA for Windows Version 5.1はMSAA (Microsoft Active Accessibility) 2.0に対応し、編集中の アプリケーションの情報を外部のスクリーンリーダ等に情報提示できます。MSAAをサポートするアプリ ケーションはIAccesibleというインターフェースを通じて、アプリケーションの各オブジェクトに関する情報 を提示します。 EXTRA for WindowsでMSAAによる情報提示を行うには、[設定]メニューの[スクリーンリーダ設定]ダイ アログのラジオボタンで[使用しない]以外の値を選択するか、[環境設定]ダイアログの[MSAA]タブの [MSAAを使う]のチェックボックスをONにします。設定を変更したあと、EXTRA for Windowsを起動し直 すと、MSAAが有効になります。MSAAが有効な状態ではexw32msaa.exeという実行ファイルが動作し、 MSAAが無効な状態ではexw32.exeという実行ファイルが動作します。 EXTRA for Windowsの、文書編集ウィンドウクライアント領域に対応するIAccesibleインターフェースは、 テキストレイヤルーラ、テキストレイヤ、仮名レイヤルーラ、仮名レイヤ、点字レイヤルーラ、点字レイヤ、 ステータスバー以上7つの子オブジェクトを公開しています。それぞれのオブジェクトはIAccesibleイン ターフェースを持っています。 文書編集ウィンドウクライアント領域 テキストレイヤルーラ テキストレイヤ 仮名レイヤルーラ 仮名レイヤ 点字レイヤルーラ 点字レイヤ ステータスバー テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤの下に、子オブジェクトとして行情報のIAccesibleインター フェースを公開します。また、各レイヤのルーラのIAccessibleインターフェースは画面上のカーソル位 置もしくは選択位置に関する情報を提示します。 これ以外のメニューやダイアログなどについてはMSAAの提供するデフォルトのIAccessibleインター フェースを用いて画面上の情報を提示しています。検索ダイアログ、置換ダイアログ、ヘッダ設定ダイアロ グ、フッタ設定ダイアログで用いられている「1行点字編集ボックス」はシステム標準コントロールではな いため、独自にIAccessibleインターフェースを公開しています。 各部品のIAccessibleインターフェースの提示内容は以下のとおりです。 4.3.1 文書編集ウィンドウクライアント領域 Name 未使用 Role クライアント Status 選択できます。フォーカスできます。 Value Extra編集領域 Description 未使用 Help 「Extraの編集領域です。各レイヤの編集ウィンドウとステータスバーを含 みます。」の文字列 4.3.2 ルーラ: テキストレイヤルーラ,仮名レイヤルーラ,点字レイヤルーラ Name 「テキストレイヤルーラ」「仮名レイヤルーラ」「点字レイヤルーラ」のいずれ か Role インジケータ Status 標準 Value 「C:行数:カラム数」もしくは「S:行数:カラム数:行数:カラム数」 Description 「X行Xカラムにカーソルがあります。」もしくは「X行Xカラム目からX行 Xカラム目までが選択されています。」 Help 未使用 Valueの値がC:で開始する場合は画面がカーソル状態であることを意味し、Valueの値がS:で開始する 場合に画面が選択状態であることを意味します。 ルーラで情報提示される行番号は、文書全体を通した通し番号です。この行番号をインデックスとして 用いて各編集ウィンドウの子オブジェクトにアクセスすれば、該当する行オブジェクトを取得できます。 4.3.3 レイヤ: テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤ Name 「テキストレイヤ」「仮名レイヤ」「点字レイヤ」のいずれか Role 第2ウィンドウ Status 「選択できます。フォーカスできます。」フォーカスがある場合には「フォーカ スされています。」が付きます。 Value 未使用 Description 未使用 Help 「テキストレイヤの編集領域です。」「仮名レイヤの編集領域です。」「点字 レイヤの編集領域です。」のいずれか 4.3.4 ステータスバー Name StatusBar Role テキスト Status 標準 Value ステータスバーに表示されている内容がタブ区切りで情報提示されます。 ※1 Description 未使用 Help 現在のカーソル位置に関する情報を示します。 ※1: Valueの内容は次の順番でタブ区切りで情報提示されます。 項目 内容 フォーカスのあるレイヤ テキストレイヤ/仮名レイヤ/点字レイヤ 通しカーソル位置 通し U頁 V行 カーソル位置 X頁 Y行 Z桁 カーソル位置段落 N段落 点訳仮名訳規則 主:○○○ 副:○○○ 変換元 変換元:ON/OFF 新頁属性 新頁:ON/OFF インデント 行頭:L 段落頭:M 行末:N 段落スタイル なし/スタイル名 文字情報1 カーソル前の文字情報 文字情報2 カーソル位置の文字情報 文字情報3 カーソル後の文字情報 通しの頁番号は開始頁番号や文書途中の頁番号変更に影響されない通しの絶対頁番号です。 通しの行番号は、文書全体を通した行番号です。 ステータスバーの10項目目、11項目目、12項目目の情報は、それぞれカーソル位置の直前、カーソ ル位置、カーソル位置の直後の文字情報です。点字レイヤでは、NABCCでなく、読み上げのための情 報を提供します。 4.3.5 行 Name ガイド行の内容※2 Role 「編集可能なテキスト」「テキスト」※3 Status 「選択できます。フォーカスできます。」フォーカスがある場合には「フォーカ スされています。」が付きます。 Value 全角仮名による行の内容 -- 音声合成にこの情報が使われることを想定 Description NABCCによる行の内容 -- 点字ディスプレイにこの情報が送られることを 想定※4 Help 点字レイヤは1行分の文字情報をタブ区切りで提示。 テキストレイヤ、仮 名レイヤは「行の編集領域の文字列です。」 ※2: [環境設定]ダイアログの[MSAA]タブの[行ガイド情報を情報提示する]のチェックボックスがOFF になっている場合には、未使用となります。 ※3: 折れ線行の時のみ「テキスト」になります。 ※4: [環境設定]ダイアログの[MSAA]タブのNABCC情報提示のラジオボタンで選択した内容に基づ いて、大文字NABCCもしくは小文字NABCCで情報提示されます。 ※5: Helpには、1行分の文字情報がタブ区切りで提示されます。 4.3.6 1行点字編集コントロール 1行点字編集コントロールは、「検索ダイアログ」「置換ダイアログ」「ヘッダ設定」「フッタ設定」の各ダイア ログで使用されている点字を表示するための独自のコントロールです。ウィンドウのクラス名は BRILLECTRLです。「検索ダイアログ」「置換ダイアログ」については、点字レイヤにカーソルが置かれた 時のみ1行点字編集コントロールが表示されます。 Name 点字編集ボックス Role 編集可能なテキスト Status 選択できます。フォーカスできます。 Value かな訳した結果の内容 -- 音声合成にこの情報が使われることを想定 Description NABCCによる編集内容 -- 点字ディスプレイにこの情報が送られることを 想定 Help カーソル位置の点字情報 カラム位置 カーソル位置は数字で表現されます。点字ディスプレイにこのカーソル位置が表示されることを想定して います。カーソル位置の点字情報は、「1 2の点 カラム5」のような形式のテキストです。ただし行末の場 合には「エンド カラム6」、空白の場合には「スペース カラム6」のようなテキストになります。カーソル移 動のタイミングで、この文字列が読み上げられることを想定しています。 4.3.7 NotifyWinEventによるイベント通知 EXTRA for Windows Version 5.1は、NotifyWinEvent()にてMSAAクライアントに対して以下のイベント を通知しています。なお、EVENT_OBJECT_DESTROYイベントの通知は行いません。 ・EVENT_OBJECT_SELECTION カーソル位置や、選択の変更については、EVENT_OBJECT_SELECTIONのイベントを通知しています。 ・EVENT_OBJECT_FOCUS フォーカスがセットされた時に、EVENT_OBJECT_FOCUSのイベントを通知しています。