━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ EXTRA for Windows SUBTITLE: Version 4 マニュアル AUTHOR: 有限会社エクストラ DATE: 2004/9/30 VERSION: 4.0 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 第1章 インストール 1章では、EXTRA for Windows Version 4 のインストール方法について解説します。点字プリンタを使用する場合には、EXTRA for Windows Version 4 のインストール後、点字プリンタドライバのインストールも行う必要があります。それぞれ後述の解説を参考にしてインストールを行ってください。 Windows XP, 2000 では管理者権限でログインして EXTRA for Windows Version 4 のインストールや点字プリンタドライバのインストールを行ってください。 □ 1.1 EXTRA for Windows Version 4 動作環境 EXTRA for Windows Version 4 の動作環境は次の通りです。 ◆ 1.1.1 OS EXTRA for Windows Version 4 は Windows XP, 2000, Me, 98, 95 の各 OS で動作します。 なお、Windows 95 で EXTRA for Windows Version 4 を動作させるためには、Internet Explorer 4.0 以降がインストールされている必要があります。 また、ヘルプを表示するためには、Internet Explorer や Netscape 等のウェブブラウザがインストールされている必要があります。 EXTRA for Windows Version 4 の MSAA 機能を使うには、Windows 2000, Me, 98 では MSAA RDK 2.0 がインストールされていなければなりません。MSAA RDK 2.0 は、EXTRA for Windows Version 4 のインストーラによって自動的にインストールされます。Windows XP では、MSAA RDK 2.0 のインストールは不要です。また、Windows 95 は、MSAA RDK 2.0 がサポートしていないため、EXTRA for Windows Version 4 の MSAA 機能は使用できません。 ◆ 1.1.2 MSAA MSAA は Microsoft Active Accessibility の略であり、Windows 上で動作する GUI のアプリケーションからスクリーンリーダなどの障害者向けソフトウェアが情報を取得するためのシステムです。MSAA を使用するには前述の MSAA RDK 2.0 が OS にインストールされていなければなりません。Windows XP では OS の一部として MSAA が組み込まれた形で提供されているため RDK のインストールは不要です。 EXTRA for Windows Version 4 は MSAA に対応したソフトウェアです。MSAA に対応したスクリーンリーダから、EXTRA for Windows Version 4 の編集ウィンドウ内の情報にアクセスして、音声読み上げを行ったり、点字ディスプレイに編集内容を表示することができます。 残念なことに、EXTRA for Windows Version 4 のような点字編集ソフトウェアを MSAA 経由のみで使用するために十分なインターフェースを MSAA は提供していません。このため、スクリーンリーダは EXTRA for Windows Version 4 のソフトウェアの構造に特化して MSAA 経由で情報を取得し、ユーザに対して提示しなければ十分な操作性は得られません。スクリーンリーダの Extra for Windows Version 4 に対する最新のサポート状況については有限会社エクストラの EXTRA for Windows Version 4 のサポートページを参照してください。なお IBM の JAWS Version 4.5 は MSAA 対応機能に加えて GDI フックという手法を使って対象のアプリケーションから情報を取得するため、 EXTRA for Windows Version 4 にはネイティブ対応されていないながらも多くの情報を MSAA 経由でユーザに対して提示できます。 ◆ 1.1.3 ハードウェア CPU は Pentium 133MHz 以上、メモリは 32MB 以上が必要です。インストールに必要なインストール先のハードディスクの空き容量は約 40MB です。 自動変換機能を快適に使用するには、比較的速い CPU とメモリを多く搭載したパソコン(CPU Celelon 300MHz 以上、メモリ 128MB 以上)をお勧めします。 □ 1.2 EXTRA for Windows Version 4 のインストール ここでは EXTRA for Windows Version 4 のインストール方法について解説します。 ※注:本節のスクリーンショットは Windows XP の画面です。 ◆ 1.2.1 ディスクの挿入 EXTRA for Windows Version 4 のCD-ROMを挿入すると、自動で[EXTRA for Windows Version 4 セットアップ]画面が起動するので、[次へ]ボタンを押します。 インストーラが起動しない場合はエクスプローラより CD-ROM のドライブを探し、Setup.exe のアプリケーションをダブルクリックしてインストーラを起動してください。スタートメニューから[ファイル名を指定して実行]を選び、[参照]ボタンを押して CD-ROM のドライブの Setup.exe を選び、[OK]ボタンを押してインストーラを起動することもできます。(通常、拡張子の .exe は画面に表示されないので注意してください) (img/chap1_01.gif) ◆ 1.2.2 [製品ライセンス契約] (img/chap1_02.gif) 製品ライセンス契約が表示されます。ライセンス内容を確認して、ライセンスに同意されるようならば、[はい]ボタンを押してください。 ◆ 1.2.3 [MSAAの使用] (img/chap1_05.gif) 次に「MSAAを使用しますか」という質問のダイアログが表示されます。EXTRA for Windows Version 4 で MSAA を利用するには、このダイアログの質問に対して [はい] のボタンを押してください。MSAA を使わない場合には、[いいえ] のボタンを押してください。なお、MSAAのサポート対象外であるWindows 95では、この質問項目は表示されません。 この質問項目は、MSAAの使用に関してのデフォルトの動作を決めるものです。ユーザが EXTRA for Windows Version 4 を起動後、[編集設定] ダイアログの [MSAA] タブにて設定を行えば、インストール時の回答とは別の動作を選択することができます。 Windows 98/Me/2000 に EXTRA for Windows Version 4 をインストールすると、この質問の回答のいかんに関わらず、MSAA の機能を使用するのに必要な RDK 2.0 というモジュールがインストールされます。Windows XP はもともと RDK 2.0 相当の機能を持っているため、RDK 2.0 のモジュールはインストールされません。 ◆ 1.2.4 [インストール先の選択] (img/chap1_03.gif) 表示されているインストール先でよければそのまま[次へ]ボタンを押してください。[次へ]ボタンを押すとファイルのコピーが始まります。もし、表示されている場所以外にインストールしたい場合は、[参照]ボタンを押して希望のフォルダを指定した後、[次へ]ボタンを押してください。 (img/chap1_04.gif) ファイルのコピーが終了すると[セットアップの完了]ダイアログが表示されます。これで、EXTRA for Windows Version 4 のインストールは完了ですので、[完了]ボタンを押してインストーラを終了してください。スタートメニューに EXTRA for Windows Version 4 のアイコンが追加されています。 点字プリンタを使用するには、続いて点字プリンタのドライバをインストールします。点字プリンタを使用しない場合には、点字プリンタドライバのインストールは不要です。 点字プリンタのインストール方法は、Windows XP, 2000 と、Windows Me, 98, 95 では異なります。後述の、該当する Windows の点字プリンタドライバのインストール方法を参照しながらインストールを行ってください。 □ 1.3 点字プリンタドライバのインストール Windows XP, 2000 Windows XP, 2000 の点字プリンタドライバのインストール方法は次の通りです。 ※注:本節のスクリーンショットは Windows XP の画面です。 ◆ 1.3.1 [プリンタ] (img/chap1_20.gif) スタートメニューの[プリンタと FAX]を選択します。[プリンタのタスク]から[プリンタのインストール]を選択します。 ※注:クラシック[スタート]メニューに設定されている場合には、[設定]-[プリンタと FAX]を選択します。[プリンタと FAX]ウィンドウが開いたら、[プリンタの追加]アイコンをダブルクリックするか、マウスの右ボタンを押して表示されるメニューから[プリンタの追加]を選択して、[プリンタの追加ウィザード]を起動します。 (img/chap1_21.gif) ※注:Windows 2000 ではスタートメニューの[設定]-[プリンタ]を選択します。[プリンタ]ウィンドウを開いたら[プリンタの追加]アイコンをダブルクリックするか、マウスの右ボタンを押して表示されるメニューから[開く]を選択して、[プリンタの追加ウィザード]を起動します。 ◆ 1.3.2 [プリンタの追加ウィザード] (img/chap1_22.gif) [プリンタの追加ウィザード] が開いたら、[次へ]ボタンを押します。 ※注:Windows 2000 では[プリンタ追加ウィザード]のダイアログタイトルとなります。 (img/chap1_23.gif) [設定するプリンタの種類を指定してください。]の問いに対して、[このコンピュータに接続されているローカルプリンタ]を選択し、[プラグ アンド プレイ プリンタ対応プリンタを自動的に検出してインストールする]のチェックを外して、[次へ]ボタンを押します。 ※注:Windows 2000 では[プリンタはどのようにコンピュータに接続していますか?]の問いに、[ローカルプリンタ]を選択し、[プラグ アンド プレイ プリンタを自動的に検出してインストールする]のチェックを外して、[次へ]ボタンを押します。 (img/chap1_24.gif) プリンタで使用するポートを選びます。プリンタポートの一覧から、該当するものを選択し、[次へ]ボタンを押します。 ※注:現行のBT5000、BT3000、BT2000ではパラレル出力はできません。 (img/chap1_25.gif) プリンタの製造元リストから [Generic] を選択し、プリンタ一覧から [Generic / Text Only] を選択し、[次へ]ボタンを押します。 (img/chap1_26.gif) [プリンタ名]を[EXTRA Braille PRINTER Driver]に変更し、[このプリンタを通常使うプリンタとして使いますか?]の問いに対して、[いいえ]を選択し、[次へ]ボタンを押します。 (img/chap1_27.gif) [プリンタ共有]で、[共有する]を選択し、[次へ]ボタンを押します。 (img/chap1_28.gif) [場所]と[コメント]に説明を適宜入力し、[次へ]ボタンを押します。 (img/chap1_29.gif) [テスト ページの印刷]で、[テストページを印刷しますか?]の問いに対して、[いいえ]を選択し、[次へ]ボタンを押します。 (img/chap1_2a.gif) 最後に [プリンタの追加ウィザードの完了] の画面が表示されたら、[完了] ボタンを押せば点字プリンタドライバのインストールが完了します。 □ 1.4 点字プリンタドライバのインストール Windows Me, 98, 95 Windows Me, 98, 95 の点字プリンタドライバのインストール方法は次の通りです。 ※注:本節のスクリーンショットは Windows 98 SE の画面です。 ◆ 1.4.1 [プリンタ] スタートメニューの[設定]-[プリンタ]メニューを選択します。 (img/chap1_11.gif) [プリンタ]ウィンドウが開いたら、[プリンタの追加]アイコンをダブルクリックします。 ◆ 1.4.2 [プリンタ追加ウィザード] (img/chap1_12.gif) [プリンタ追加ウィザード]ダイアログが開いたら、[次へ]ボタンを押します。 ※注:Windows 95 ではダイアログのタイトルが[プリンタ ウィザード]となります。 (img/chap1_13.gif) [プリンタはどこに接続されていますか]の問いに対して、[ローカル プリンタ]を選択して、[次へ]ボタンを押します。 (img/chap1_14.gif) プリンタの製造元とモデルを指定します。[ディスク使用]ボタンを押し、[ディスクからインストール]ダイアログを表示します。 ※注:Windows 95 ではダイアログのタイトルが[フロッピーディスクからインストール]となります。 (img/chap1_15.gif) [配布ファイルのコピー元]に、EXTRA for Windows Version 4 の CD-ROM の入ったドライブの先頭フォルダを指定し、[OK]ボタンを押します。 (img/chap1_16.gif) [プリンタ]の一覧に[EXTRA Braille PRINTER Driver]が選択表示されます。選択されていなかったら、[EXTRA Braille PRINTER Driver]を選択し、[次へ]ボタンを押します。 (img/chap1_17.gif) プリンタで使用するポートを[利用できるポート]の中から選びます。[利用できるポート]の一覧から、該当するポート(後述の[プロパティ]を参照)を選択して、[次へ]ボタンを押します。 ※注:現行の BT5000、BT3000、BT2000 ではパラレル出力はできません。 ※注:現行の ESA721、TP32、BMP320 では NEC PC-98 機の COM1 からシリアル出力はできません。 (img/chap1_18.gif) プリンタ名が[EXTRA Braille PRINTER Driver]となっていることを確認します。[Windows ベースのプログラムで、このプリンタを通常のプリンタとして使いますか?]の問いには、[いいえ]を選び、[次へ]ボタンを押してください。 ※注:Windows 95 では[Windows アプリケーションで、このプリンタを通常のプリンタとして使いますか?]の問いとなります。 (img/chap1_19.gif) [印字テストを行いますか]の問いに対して、[いいえ]を選択し、[完了]ボタンを押せば、インストールは完了です。 □ 1.5 点字プリンタドライバのシリアル通信パラメータ設定 点字プリンタをシリアルケーブルでパソコンと接続している場合には、プリンタドライバのインストール後にプロパティの設定で、通信パラメータの設定を行ってください。基本的に点字プリンタの要求する通信パラメータ設定に合わせる必要があります。詳しくは各点字プリンタのマニュアルや、現在の通信パラメータの設定を確認してください。 以下は一般的な設定内容です。 通信速度 9600baud パリティチェック なし ビット長 8 ストップビット 1 フロー制御 Xon / Xoff またはハードウェア ◆ 1.5.1 フロー制御について フロー制御の選択は、点字プリンタの仕様と設定、使用する RS-232C ケーブルの結線により異なります。以下の点を参考にしながら、プリンタメーカーにサポートを求めてください。 (1)点字プリンタが RTS-CTS 制御のハードウェア ハンドシェイクをサポートしている場合には、プリンタを RTS-CTS 制御のハードウェア ハンドシェイクを使用するように設定し、市販のクロスケーブルを使いパソコンに接続します。フロー制御には[ハードウェア]を選択します。 ブレイロコメットの RTS-CTS 制御は特殊なので、必ずメーカーが供給する RS-232C ケーブルを使用してください。 (2)点字プリンタが DTR-DSR 制御のハードウェア ハンドシェイクをサポートしている場合には、プリンタを DTR-DSR 制御のハードウェア ハンドシェイクを使用するように設定し、パソコンの側の RTS とプリンタ側の DSR、パソコン側の CTS とプリンタ側の DTR のつながったクロスケーブルを使いパソコンに接続します。フロー制御には[ハードウェア]を選択します。ケーブルの入手についてはプリンタ メーカーに問い合わせてください。 (3)点字プリンタが Xon / Xoff 制御のソフトウェア ハンドシェイクをサポートしている場合には、プリンタを Xon / Xoff 制御のソフトウェア ハンドシェイクを使用するように設定します。フロー制御には [Xon / Xoff]を選択します。 パソコン側のコネクタが9ピンの場合には、TXD と RXD がクロス接続されているケーブルで動作します。メーカー供給のケーブルはこの条件を満たしています。詳しくはプリンタメーカーに問い合わせてください。 パソコンが NEC PC-98 シリーズでシリアルのコネクタが Dサブ25ピンコネクタの場合、パソコン側の CTS に ON を供給する必要があり、プリンタの側の RTS か DTR と繋いで対処しなければなりません。 ※注:RTS、DTRから信号を出さないプリンタでは使えません。 なおパソコン側での CTS と DTR あるいは RTS のループは機能しません。点字プリンタ メーカー供給のケーブルは、特に NEC PC-98用ということわりがない限り使用しないでください。メーカーによってはシステムをクラッシュさせるケーブルもありますので注意してください。適切なケーブルの入手については、プリンタ メーカーに問い合わせてください。 ◆ 1.5.2 Windows XP, 2000 のシリアル通信パラメータ設定 (img/chap1_30.gif) スタートメニューの[プリンタと FAX]を選択します。 [EXTRA Braille PRINTER Driver]を選択し、[プリンタのタスク]から[プリンタのプロパティの設定]を選択します。 (img/chap1_31.gif) ※注:クラシック[スタート]メニューに設定されている場合には、スタートメニューの[設定]-[プリンタと FAX]を選択して、上図の[プリンタと FAX]ウィンドウを開きます。[EXTRA Braille PRINTER Driver]のアイコンを選択し、マウスの右ボタンを押すと表示されるメニューから[プロパティ]を選択すると、[EXTRA Braille PRINTER Driver のプロパティ]ダイアログが開きます。 (img/chap1_32.gif) [ポート]タブを選択し、ポートの一覧を表示します。 (img/chap1_34.gif) [ポートの構成]ボタンを押します。 (img/chap1_35.gif) [COM1のプロパティ]ダイアログを表示し、通信パラメータを設定します。 ◆ 1.5.3 Windows Me, 98, 95 のシリアル通信パラメータ設定 スタートメニューの[設定]-[プリンタ]を選択すると、[プリンタ]ウィンドウが開きます。 (img/chap1_1a.gif) [EXTRA Braille PRINTER Driver]のアイコンを選択し、マウスの右ボタンを押すと表示されるメニューから[プロパティ]を選択すると、[EXTRA Braille PRINTER Driver のプロパティ]ダイアログが開きます。 (img/chap1_1b.gif) 2度目以降の操作では、次のような印刷待ちのジョブ数が表示されるウィンドウが開きます。この場合には[プリンタ]-[プロパティ]メニューを選択して、[EXTRA Braille PRINTER Driver のプロパティ]ダイアログを表示してください。 (img/chap1_1f.gif) 電源を入れる前に、点字プリンタを COM1 または COM2 のシリアルポートに接続していない場合は、一度 Windows を終了しコンピュータの電源を切り、点字プリンタをシリアルケーブルで接続した後に、コンピュータを再起動してください。 プリンタによっては汎用のシリアルケーブルでは正しく動作しない場合がありますので、必ず点字プリンタ添付のシリアルケーブルを使用してください。 [EXTRA Braille PRINTER Driverのプロパティ] の [詳細] タブをクリックします。[印刷先のポート]の下向き矢印をクリックしリストを表示します。点字プリンタを接続したポートに合わせて、COM1 または、COM2 を選択します。 (img/chap1_1d.gif) 次に、[ポートの設定]ボタンを押し、通信パラメータを設定します。 (img/chap1_1e.gif) □ 1.6 点字プリンタをネットワークプリンタとして使用するには 点字プリンタをネットワークで共有し、直接点字プリンタが接続されていない PC にプリンタドライバをインストールするとネットワーク経由で点字印刷が行えます。ネットワークプリンタの設定方法は Windows の種類やネットワークの構成等によって異なります。 点字プリンタのネットワーク共有の方法は一般のプリンタと同一ですので、Windows の管理者向けのマニュアル等を参考に設定を行ってください。 □ 1.7 BT-201 点字プリンタをUSB接続で使用するには ◆ 1.7.1 プリンタドライバのインストール プリンタの取り扱い説明書にしたがってプリンタドライバをインストールしてください。 ◆ 1.7.2 プリンタの設定 [ファイル]メニューの[点字印刷設定]を選択すると、[点字印刷設定]ダイアログが表示されます。[プリンタ機種]の下矢印をクリックしリストを表示します。墨字などの印刷設定に合わせて[BT-201],[BT-201仮名付き],[BT-201墨字付き]を選択します。次に[プリンタ名]の下矢印をクリックし[USB Interface]を選択します。 (img/chap1_2b.gif) ◆ 1.7.3 注意点 プリンタの電源を入れる前にパソコンの電源を先に入れてください。パソコンの電源を後から入れるとプリンタが接続できません。 プリンタの電源を切る場合には、ハードウェアの取り外しを使ってプリンタを取り外してから、電源を切るようにしてください。 ■ 第2章 操作マニュアル □ 2.1 目的と特徴 EXTRA for Windows Version 4 は、点字文書の作成や点字印刷を目的とした点字ワープロです。 EXTRA for Windows Version 4 にはテキストと点字間の相互の自動変換機能が装備されています。テキスト入力をすると自動的に点字に変換したり、点字入力をすると自動的にテキスト変換できる、他に類を見ないソフトウェアです。 点字に関する細かなルールを知らなくても自動変換機能を使えばとても簡単に点字の文書を作成することができます。また、高度な編集機能も提供されているので、点字に関する知識の深い方にとっても便利にお使いいただけます。点字の初心者から専門家までを幅広くカバーした点字ワープロとして、自信をもってお勧めします。 また、EXTRA for Windows Version 4 は MSAA 機能をサポートしています。スクリーンリーダは EXTRA for Windows Version 4 内の情報を MSAA のインターフェースを通じて取得し、音声化や点字ディスプレイ表示を行えます。視覚障害者の方もスクリーンリーダと併用することで EXTRA for Windows Version 4 を使って点字の文書を作成できます。 □ 2.2 起動方法 EXTRA for Windows Version 4 を起動するには、主として次の2通りの方法があります。 ◆ 2.2.1 [スタート]メニューからの起動 EXTRA for Windows Version 4 をインストールすると、[スタート]-[プログラム]メニューの下に、[EXTRA for Windows Version 4]の項目が登録されます。この項目を選択すると、EXTRA for Windows Version 4 が起動します。 この方法で、EXTRA for Windows Version 4 を起動すると、起動と同時に新規の文書ウィンドウが開きます。 ◆ 2.2.2 エクスプローラからの起動 EXTRA for Windows Version 4 の文書ファイルは .exf という拡張子のファイルです。インストーラによって、.exf の拡張子のファイルは、EXTRA for Windows Version 4 に関連付けされています。 エクスプローラで exf ファイルをダブルクリックするか、exf ファイルのアイコンを選択した後にマウスの右ボタンを押すと表示されるメニューより[開く]を選択すると、EXTRA for Windows Version 4 が起動します。この方法で、EXTRA for Windows Version 4 を起動すると、起動と同時にクリックした exf ファイルが開きます。 exf ファイルのアイコンを選択した後にマウスの右ボタンを押すと表示されるメニューより、[印刷]を選択すると、EXTRA for Windows Version 4 が起動され[点字印刷]ダイアログが表示されます。[OK]ボタンを押すと、exf ファイルの点字印刷を開始します。印刷が終了すると、EXTRA for Windows Version 4 は終了します。 □ 2.3 文書ウィンドウ EXTRA for Windows Version 4 を起動すると、次のような文書ウィンドウが表示されます。 (img/chap2_01.gif) 文書ウィンドウを複数個開いて、同時に複数の文書を編集することもできます。同時に編集できる文書の数については特に制限は設けられていません。 文書ウィンドウは、上からタイトルバー、メニュー、ツールバー、テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤ、ステータスバーに分かれています。 ◆ 2.3.1 タイトルバー タイトルバーには、編集中の点字文書ファイル名が表示されます。ファイル名が未設定の場合には、[無名(数字)]の形式でタイトルバーに表示されます。 ◆ 2.3.2 メニュー 各機能が種類毎に分類されてプルダウンメニューとして提供されています。それぞれのメニュー項目についての詳細は、後述の解説や3章の「機能解説」を参照してください。 ◆ 2.3.3 ツールバー ツールバーには11個のツールボタンが用意されています。それぞれ次のような使用頻度の高い機能が割り当てられています。 ・(img/btn01.gif)新規編集 ・(img/btn02.gif)点字ファイルを開く ・(img/btn03.gif)インポート ・(img/btn04.gif)上書き保存 ・(img/btn05.gif)名前を付けて保存 ・(img/btn06.gif)点字印刷 ・(img/btn07.gif)アンドゥ ・(img/btn08.gif)切り取り ・(img/btn09.gif)コピー ・(img/btn10.gif)貼り付け ・(img/btn11.gif)削除 ◆ 2.3.4 各レイヤ テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤの3つの領域はそれぞれ、テキストの編集、仮名のわかち書き編集、点字編集を行う専用の領域として用意されています。各レイヤには、同一の文書が、それぞれ固有の表現で表示されています。表現方法によって表示の長さが異なるため、3つのレイヤはそれぞれ段落単位で同期されています。 各レイヤの上にはルーラがあり、現在のカーソル位置が何カラム目であるか、インデントが何カラム目にあるかが表示されます。各レイヤの左側には、各行の行ガイドが表示されています。行ガイドには段落番号、行番号、言語属性、手入力属性などが表示されています。行ガイドに表示される情報については設定することができます。行ガイドについては後述の解説を参照してください。 各レイヤの文書内容がレイヤの領域よりも大きくなると縦横のスクロールバーが表示されます。スクロールバーをマウスの左ボタンを押しながらドラッグすると表示内容がスクロールします。また、ホイールマウスをお使いの場合には、ホイールを回転させて表示内容を上下にスクロールすることもできます。 テキストレイヤと仮名レイヤの境界、そして、仮名レイヤと点字レイヤの境界には、分割バーが表示されています。この分割バーをマウスの左ボタンを押しながらドラッグすると、レイヤの分割位置を変更できます。分割バーは特定のレイヤの編集領域を大きく広げる、あるいは小さくする時に使用します。 レイヤは初期状態では上下に分割されていますが、[ウィンドウ]-[分割方向変更]のメニューを選択すると、分割方向を左右に切り替えることができます。同様の設定は[設定]-[編集設定]メニューを選択すると表示される、[編集設定]ダイアログの[表示]タブの[上下分割]のチェックボックスでも設定可能です。このダイアログの[テキストレイヤ表示]、[仮名レイヤ表示]、[点字レイヤ表示]のチェックボックスのチェックを外すと、特定のレイヤを非表示にできます。 ◆ 2.3.5 ステータスバー 文書の編集ウィンドウの最下行に表示されるステータスバーには、次のような内容が表示されます。 (img/chap2_02.gif) 左から現在カーソルの置かれている段落番号、行番号、列番号、ページ番号、ページ内行番号、段落の主副言語属性、手入力属性の有無、新ページ属性の有無、段落頭インデント、行頭インデント、行末インデント、点字入力方法が表示されます。それぞれの概念については後述の説明を参照してください。 □ 2.4 基本編集機能 ここでは基本的な編集機能について解説します。 キーボード操作として「Ctrl + Z」のような表記は、Ctrl キーを押しながら Z のキーをタイプするという意味です。同様に「Ctrl + Shift + Z」のような記載は Ctrl キーと Shift キーを押しながら Z のキーをタイプするという意味です。いずれの場合も、「+」のキーはタイプしませんので、ご注意ください。 ◆ 2.4.1 カーソル キーボードからの入力位置を示すカーソルは、テキストレイヤと仮名レイヤでは縦の線で表現されています。また、点字レイヤでは1マス分のアンダーラインで表現されています。表示設定により文字の反転表示によって表示するブロックカーソルにすることもできます。 現在カーソルの置かれている行の行ガイドは、白黒あるいは白青反転した色で表示されており、一目でカーソル行であることが確認できるようになっています。また、他レイヤの対応する段落の最初の行の行ガイドも同様に反転表示されており、現在編集中のレイヤの段落が他レイヤのどの段落に相当するのかが簡単に把握できるようになっています。 カーソルは上下左右の矢印キーで文書内を移動できます。他にも Home キーを押すと文頭、End キーを押すと文末など、カーソルの移動用に特殊なキー入力が割り当てられています。移動に関するキー操作についての詳細は、3章の「アクセラレータ」の解説を参照してください。 [移動]メニューには、カーソル移動関連のコマンドが用意されています。こちらのメニューを利用してカーソル移動を行うこともできます。 ◆ 2.4.2 行と段落 EXTRA for Windows Version 4 では、Enter キーが入力されるまでを段落として扱います。段落の末尾は、下方向に折り返した矢印マーク(img/cr.gif)で表現されています。 段落に多くの文字が入力され、1行の幅として指定されているカラム数を越えると、残りは次の行に折り返されます。EXTRA for Windows Version 4 では、この折り返された結果を行と呼び、段落と明確に区別しています。 ◆ 2.4.3 レイヤの移動 EXTRA for Windows Version 4 では、テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤのいずれのレイヤでも文書の編集が行えます。特定のレイヤで編集を行うには、まず、そのレイヤにカーソルを移動します。 別レイヤにカーソルを移動するには、移動したいレイヤのカーソルを置きたい位置をマウスの左ボタンでクリックするのが簡単です。[ウィンドウ]メニューの、[テキストレイヤに移動]、[仮名レイヤに移動]、[点字レイヤに移動]のメニュー項目を選択して移動することもできます。他にも、Ctrl キーを押しながら、上矢印キーあるいは下矢印キーをタイプして別レイヤに移動することもできます。 ◆ 2.4.4 テキストレイヤの文字入力 テキストレイヤは、キーボードから入力した内容がそのまま入力されます。また、IME(日本語入力システム)を使って、仮名漢字変換した結果を入力することもできます。IME の使用方法については、ご使用の環境にインストールされている日本語入力システムのヘルプやマニュアル等を参照してください。 テキストレイヤの文字入力によって、段落の文字数が1行のカラム数を越えると、残りが次の行に折り返されます。このとき、文末に置いてはいけない文字、文頭に置いてはいけない文字に関する禁則処理が行われます。行末禁則文字は‘“〈《「『【〔$([{£¥です。また、行頭禁則文字は ¢°’”‰′″℃、。々〉》」』】〕ぁぃぅぇぉっゃゅょゎ゛゜ゝゞァィゥェォッャュョヮヵヶ・ーヽヾ!%),.:;?]}となっています。これらの禁則文字に該当する半角文字も禁則文字として扱われます。 ◆ 2.4.5 仮名レイヤの文字入力 仮名レイヤでは、点字に対応する仮名を、わかち書き表現で編集するレイヤです。このため仮名レイヤではアルファベット、数字、記号の半角文字と全角ひらがなのみが入力できます。 仮名レイヤでは入力できる文字が限られているため、IME で仮名漢字変換された場合、変換後の文字列ではなく、読み情報文字列を IME より取得して入力文字列として利用します。 IME の種類によっては、読み情報の取得機能が完全に動作せず、入力した文字列の読みが途中で切れてしまうといった問題が発生することがあります。この場合には、[設定]-[編集設定]メニューを選択し、[編集設定]ダイアログを表示します。編集タブに置かれた[仮名入力に IME 読み情報を利用]のチェックボックスをオフに指定し、[OK] ボタンを押してください。この設定を行うと、IME から仮名漢字変換された文字列を取り出し、その中から入力可能な文字のみをふるいにかけて入力文字列とします。この場合、IME ではローマ字仮名変換の操作のみを行い、漢字に変換せずに確定をして使用してください。 仮名レイヤの入力、編集の結果については、テキストレイヤと同等の禁則処理が行われます。 ◆ 2.4.6 点字レイヤの文字入力 点字レイヤの文字入力には、6点入力、仮名入力の2の方法が用意されています。それぞれ次のようにして点字を入力します。 ◇ 2.4.6.1 6点入力 6点入力とはキーボードの6個のキーと点字の6点をそれぞれ対応させてキーの同時押しにより1文字の点字入力を行うものです。Extra for Windows Version 4 では次の表にあげる6点入力方式が使えます。6点凸はキーボードの各キーを表面の点字に見立てたもので、パーキンス方式とも呼ばれるものです。また、6点凹はキーボードの各キーを裏面の点字に見立てたものでカニ方式と呼ばれる入力方式です。 入力方式 1の点 2の点 3の点 4の点 5の点 6の点 6点凸(FDSJKL) F D S J K L 6点凹(JKLFDS) J K L F D S 6点凸(RFVOKM) R F V O K M 6点凹(OKMRFV) O K M R F V 6点凸(RFVPL,) R F V P L , 6点凹(PL,RFV) P L , R F V 6点凸(TGBPL,) T G B P L , 6点凹(PL,TGB) P L , T G B 6点凸(ASCMKL) A S C M K L 6点凹(MKLASC) M K L A S C 6点凸(EDCOKM) E D C O K M 6点凹(OKMEDC) O K M E D C 6点凸(UEOHTN) U E O H T N 6点凹(HTNUEO) H T N U E O 6点入力中は6個のキーの最初のキー入力から最後に離されたキーの入力までを点字1字の入力とみなします。入力が確定すると次の点字マスに移ります。 キーボードは一般に複数のアルファベットのキーを同時押しすることを想定してハードウェアの設計が行われていません。キーボードによっては6つのキーを同時に押した場合に、EXTRA for Windows Version 4 の側で同時押しを検出できないことがあります。このような場合には別のキーの組合せが使える可能性があるので、別の入力方法に変更して試してみてください。 なお、上記の表の6点凸(UEOHTN)と6点凹(HTNUEO)はDvorak配列のキーボードを使った場合に6点凸(FDSJKL)と6点凹(JKLFDS)を組合せを使うための方式です。 ◇ 2.4.6.2 仮名入力 仮名入力は、キーボードから入力した文字が、自動的に点字に変換されて入力される入力方法です。キートップに表示されているアルファベット、記号、数字、半角仮名の文字の直接入力や、IME で変換した文字の入力も行えます。 IME の変換文字列の扱いについては、仮名レイヤの文字入力と同様に、IME の読み情報文字列を取得して処理を行います。読み情報の取得機能が完全に動作しない場合には、仮名レイヤの文字入力で説明したように、[編集設定]ダイアログで[仮名入力に IME 読み情報を利用]のチェックボックスをオフに指定してください。 ◆ 2.4.7 自動変換と手入力属性 レイヤに文字を入力したり、削除等の編集によって内容が書き変わると、瞬時にその段落の内容が自動的に他レイヤの表現に変換され、他レイヤの該当段落に書き込まれます。この機能を自動変換と呼んでいます。 たとえば、テキストレイヤに「北国に遅い春がきた。」と入力すると、自動変換によって仮名レイヤには「きたぐにに おそい はるが きた。」、点字レイヤには(img/chap2_03.gif)と表示されます。このように自動変換の機能を使うと、テキストの入力と同時に仮名のわかち書き表現と点字による表現に変換し、内容を確認しながら文書を作成していくことができます。 変換機能は多くの場合には正しい変換が行われますが、同じ文でも文脈によって読み方が変わる等の理由で正しい変換が行われないことがあります。たとえば、テキストレイヤに「今日は良い天気です。」と文字入力すると、自動変換によって仮名レイヤには「こんにちわ よい てんきです。」、点字レイヤには(img/chap2_04.gif)と表示されます。 このように間違った変換が行われた場合には、仮名レイヤの該当個所を「きょーわ よい てんきです。」のように修正すると、再び自動変換が行われ、点字レイヤの内容は(img/chap2_05.gif)のような正しい結果になります。 自動変換結果に対する修正操作の中でもう一つ大きなポイントがあります。自動変換の機能は、特定レイヤの段落の編集結果を、他のレイヤの表現に変換して、他のレイヤの該当段落に書き込む機能です。最初のテキストレイヤに「今日は良い天気です。」と入力した直後の自動変換結果は、この説明通りの動作です。ところが、仮名レイヤの該当個所を「きょーわ よい てんきです。」と修正した直後の自動変換では、点字レイヤの該当段落の内容は変更されましたが、テキストレイヤの内容は変更されませんでした。自動変換が先の説明通りの動作ならば、この時に仮名レイヤの内容が、自動変換によりテキストレイヤに反映されてもおかしくありません。 実は、この修正作業のように、元々ユーザが明示的に入力したレイヤの段落内容を自動変換で上書きしてしまわないように、ユーザが入力や編集を行ったレイヤの段落には、手入力属性というマークが付けられます。レイヤの段落にこの手入力属性が付いていると、他のレイヤの該当する段落への入力や編集による自動変換で上書きされないようになります。手入力属性は、行ガイドの一番右側に > の記号で表現されます。また、手入力属性の付いている段落は文字が黒い色で画面に表示され、手入力属性の付いていない段落は文字が青い色で画面に表示されるので、容易に識別することができます。 何らかの理由で、レイヤの段落に設定された手入力属性を解除したい場合には、[編集]-[手入力属性]メニューを選択してください。このメニュー項目は、選択する度に手入力属性がトグルで切り替わります。また、Ctrl+U のキー操作が手入力属性解除の機能、Ctrl+M のキー操作が手入力属性付与の機能にそれぞれ割り当てられています。 ◆ 2.4.8 主副言語属性 点字には目的に応じた様々な点字体系があります。ある点字体系から、別の点字体系を一時的に呼び出すことができます。この時、EXTRA for Windows Version 4 では元の点字体系を主言語、一時的に呼び出す点字体系を副言語と呼んでいます。EXTRA for Windows Version 4 で使用できる主副言語体系の組み合わせは次の通りです。 主言語 副言語 行ガイド内の略号 日本語 英語1級 J-E1 英語1級 日本語 E1-J 日本語 英語2級 J-E2 英語2級 日本語 E2-J 日本語 情報処理 J-JC 情報処理 日本語 JC-J 日本語 北米情報処理 J-NC 北米情報処理 日本語 NC-J この表の3番目の列は行ガイド内に表示スペース節約のために使われる略号です。 EXTRA for Windows Version 4 では、主副言語体系を文書全体に対するグローバルな設定と、各段落ごとの2段階で設定できます。EXTRA for Windows Version 4 では主副言語体系を一種の属性として扱っているため、主副言語属性という表現で呼んでいます。 文書全体に対する主副言語は、[編集]-[文書主副言語設定]のメニューを選択すると表示される[文書主副言語設定]ダイアログで設定します。 各段落ごとの主副言語は、[編集]-[主副言語設定]のメニューを選択すると表示される[主副言語設定]ダイアログで設定します。現在カーソルの置かれている段落、もしくは選択されている段落の主副言語属性が設定できます。このダイアログの[文書主副言語]ボタンを押すと、段落に個別に設定した主副言語属性が解除され、[文書主副言語設定]で設定された属性値が使われます。 ◆ 2.4.9 行ガイド 各行の左側に段落番号、行番号、言語属性、手入力属性が順番に表示されています。この部分を行ガイドと呼びます。 行ガイドとして表示する内容は、[設定]-[編集設定]メニューを選択すると表示される、[編集設定]ダイアログの[表示]タブの行ガイドグループ内の[段落番号表示]、[行番号表示]、[主副言語属性表示]、[手入力属性表示]のそれぞれのチェックボックスで表示するかどうかを設定できます。 ◆ 2.4.10 領域選択操作 領域は選択操作によって指定します。領域の頭の位置でマウスの左ボタンを押しながらマウスをドラッグし、領域の終りの位置でマウスの左ボタンを離すと、領域が選択されます。選択をキーボードを使って行うには、SHIFT キーを押しながら、上下左右の矢印キーをタイプすると選択範囲が延び縮みします。領域は、通常のカーソルの移動操作によって解除されます。 ◆ 2.4.11 クリップボード クリップボードを使うと、他のアプリケーションからテキストデータを貼り付けたり、逆に他のアプリケーションに対してテキストデータを貼り付けることができます。 クリップボードにデータを送るには、あらかじめ選択操作で送り元の領域を指定します。次に、[編集]-[コピー]メニューを選択すると、選択範囲の文字列がクリップボードに送られます。代わりに[編集]-[切り取り]メニューを選択すると、選択範囲の文字列がクリップボードに送られる点は変わりませんが、同時に選択範囲が削除されます。クリップボードの文字データをカーソル位置に貼り付けるには、[編集]-[貼り付け]のメニューを選択します。以上の操作を、それぞれ Ctrl + C、Ctrl + X、Ctrl + V のキー操作で行うこともできます。 テキストレイヤでの切り取り、コピー、貼り付けの操作は特に制限は設けられていませんが、仮名レイヤと点字レイヤでは表現方法が特殊なので次の表に示される貼り付け先についての制限があります。 コピー元 → 貼り付け先 テキストレイヤ、仮名レイヤ → 他アプリケーション テキストレイヤ、仮名レイヤ、他アプリケーション → テキストレイヤ 仮名レイヤ → 仮名レイヤ 点字レイヤ → 点字レイヤ ◆ 2.4.12 削除 文字を削除するには、Back space あるいは Delete キーを使用します。Back space キーはカーソルの直前の1字を削除します。一方 Delete キーはカーソルの置かれた文字を削除します。 あらかじめ選択操作によって範囲選択されていると、Back space キー、Delete キーの入力によって選択された範囲が削除されます。選択範囲の削除は、[編集]-[削除]のメニューを選択しても行えます。 範囲が選択された状態で文字入力を行うと、選択範囲が削除された上で入力した文字が挿入されます。これも一種の削除操作です。 ◆ 2.4.13 検索、置換 文書の中から文字列を検索するには、[編集]-[検索]のメニューを選択し、[検索]ダイアログを開きます。 (img/chap3_11.gif) 検索文字列を入力し、[次候補]ボタンを押すと、カーソル位置を起点に検索が行われます。見つかった文字列は選択表示されます。さらに、[次候補]ボタンを押すと再度検索が行われます。 点字レイヤにカーソルが置かれていると、[検索]ダイアログの検索文字列フィールドには点字を入力します。入力には点字レイヤで使用しているのと同じ点字入力方法を使います。点字フィールドは他にも[置換]ダイアログ、[ヘッダ設定]ダイアログ、[フッタ設定]ダイアログでも使われています。点字の入力は同様に点字レイヤで使用しているのと同じ点字入力方法を使います。 文書の中の文字列を検索し、文字列を置換するには、[編集]-[置換]のメニューを選択し、[置換]ダイアログを開きます。 (img/chap3_12.gif) 検索文字列と、置換文字列を指定し、[次候補]ボタンを押すと検索が行われます。文字列が見つかると、文書中の該当文字列が選択表示されると同時に、[置換]ボタンが有効になります。この状態で、[置換]ボタンを押すと文字列の置換が行われます。引き続いて別の候補を検索置換するには、[次候補]ボタンを押して候補が見つかったら、[置換]ボタンを押すという手順を続けます。文書中の該当文字列を一括して置換するには、[一括置換]のボタンを押します。 ◆ 2.4.14 アンドゥ、リドゥ 文書に対する全ての編集操作は取り消して直前の状態に戻すことができます。取り消しの操作をアンドゥと呼んでいます。また、アンドゥ操作を取り消すこともでき、この操作をリドゥと呼んでいます。 アンドゥを行うには、[編集]-[アンドゥ]メニューを選択するか、Ctrl + Z のキーを入力します。リドゥを行うには、[編集]-[リドゥ]メニューを選択するか、Ctrl + Shift + R のキーを入力します。 EXTRA for Windows Version 4 は、文書の編集開始時からの全ての編集操作を記録しておき、必要があれば全ての操作を一つずつ遡ってアンドゥできる設計となっています。ただしアンドゥ情報には多くのメモリを使うため、メモリの少ない PC をご利用の場合には、アンドゥによって編集取り消しのできる回数を制限して使用することをお勧めします。アンドゥ情報の制限に関する設定については3章の[編集設定]ダイアログの[アンドゥ]タブの解説を参照してください。 EXTRA for Windows Version 4 は、アンドゥ情報を文書情報と一緒にファイル(拡張子 .exf)に保存しておき、再度その文書を開いたときに、以前の編集内容をアンドゥすることもできます。アンドゥ情報をファイルに保存しないようにしたり、ファイルのアンドゥ情報を読み込まないようにするには、3章の[編集設定]ダイアログの[ファイル]タブの解説を参照してください。 ◆ 2.4.15 ヘッダ、フッタ 編集中の文書にヘッダやフッタを設定することができます。ヘッダやフッタの内容は各レイヤごとに別々の内容が設定可能です。 ヘッダの内容は、[設定]-[ヘッダ]メニューを選択して表示される[ヘッダ設定]ダイアログで設定します。 (img/chap3_23.gif) ヘッダを付ける場合には、各レイヤの[ヘッダ表示]のチェックボックスをオンに設定します。ページ番号を、[左端]あるいは[右端]に指定すると、ヘッダにページ番号が表示されます。ページ番号を付けない場合には[付けない]を選択してください。それぞれのヘッダ内容には、ヘッダに表示する文字列を設定します。全ページのヘッダにここで指定した文字列が表示されます。 フッタの内容は、[設定]-[フッタ]メニューを選択して表示される[フッタ設定]ダイアログで設定します。設定方法は、[ヘッダ設定]と同じです。 ヘッダ、フッタで使われるページ番号は各レイヤごとに、[編集]-[レイヤ既定値設定]のメニューを選択すると表示される、[レイヤ既定値設定]ダイアログで設定します。開始ページ番号として0以下の番号を指定すると、0ページ以下のページのヘッダ、フッタにはページ番号を表示しません。表紙や目次等にはページ番号を振りたくない場合に便利です。 なお、仮名レイヤのヘッダ、フッタには本文とは異なり、漢字混じりのテキストを設定できます。 ◆ 2.4.16 ページレイアウト EXTRA for Windows Version 4 では、新規編集時の1ページの行数、カラム数の既定値は、テキストレイヤ、仮名レイヤがそれぞれ61行74カラム、点字レイヤが22行、32カラムです。 この数値を変更するには、[設定]-[ページレイアウト]メニューを選択すると表示される、[ページレイアウト設定]ダイアログで値を変更します。 (img/chap3_22.gif) 新規編集時の1ページの行数、カラム数の既定値を変更するには、後述のテンプレート機能を使用します。こちらの解説を参照してください。 ◆ 2.4.17 新ページ 新しいページから章の始まりを書き始めたいといった場面で、複数回 Enter キーを入力してページの先頭に段落を移動する方法がよく行われます。その段落より前の文書内容に変更を加えると、行が増減し、ページの先頭位置に置きたかった段落の位置ずれが発生してしまします。 このような場合に段落に、新ページ属性を設定すると、その段落が常にページの先頭に来るようにレイアウトされます。新ページ属性を段落に設定するには、あらかじめ設定したい段落にカーソルを移動しておき、[編集]-[新ページ属性]のメニューを選択します。新ページ属性が設定されると段落が既にページの先頭に無い場合には、次ページの先頭に移動します。また、新ページ属性を付けた一つ前の段落末が P (img/ff.gif)のマークになります。 新ページ属性の効果は別レイヤには波及しませんので、各レイヤ別々に新ページ属性を設定できます。 ◆ 2.4.18 インデント 常に、行頭や行末に指定文字数分のスペースを設けたい場合にはスペースキーを押してスペースを挿入するのではなく、インデント機能を使うと便利です。 [編集]-[レイヤ既定値設定]メニューを選択して表示される[レイヤ既定値設定]ダイアログで、レイヤ内全体に対して既定値として適用されるインデントを設定できます。インデントの設定項目は、[段落頭]、[行頭]、[行末]の3つです。行頭と行末にはそれぞれ、[行頭]、[行末]で指定したカラム分のスペースが空けられます。また段落頭の行頭に限り、[段落頭]と[行頭]の設定値を足したカラム分のスペースが空けられます。 (img/chap3_14.gif) 特定の段落に対してのみ、他と異なるインデントを指定するには、[編集]-[インデント設定]のメニューを選択して表示される[インデント設定]ダイアログでインデントの値を設定します。 (img/chap3_16.gif) それぞれの設定項目の意味は、[レイヤ規定値設定]ダイアログと同じです。[レイヤ既定値設定]のボタンを押すと、現在のカーソル位置の段落に指定されている固有のインデント指定を解除し、[レイヤ既定値設定]ダイアログで指定した値が使われるようになります。 ◆ 2.4.19 タブ送り テキストレイヤと仮名レイヤでは Tab キーをタイプするとタブ送りされます。点字レイヤではタブ送りは使用できません。タブ送りは複数カラムのスペースとして解釈されます。 [編集]-[レイヤ規定値設定]メニューを選択して表示される[レイヤ既定値設定]ダイアログで、レイヤ内全体に対して既定値として適用されるタブ送りのカラム数を設定できます。 特定の段落に対してのみ他と異なるタブ送りを指定する場合には、[編集]-[タブ送り設定]のメニューを選択して表示される[タブ送り設定]ダイアログでタブ送りのカラム数を設定します。[レイヤ既定値設定]のボタンを押すと、現在のカーソル位置の段落に指定されている固有のタブ送りの指定を解除し、[レイヤ既定値設定]ダイアログで指定した値が使われるようになります。 ◆ 2.4.20 属性とレイヤ これまでに説明したように EXTRA for Windows Version 4 には様々な属性が用意されています。どの属性が、文書の全レイヤに設定可能なのか、それとも文書の個別のレイヤに設定可能なのか、段落の全レイヤに設定可能なのか、段落の個別のレイヤに設定可能なのか等については、EXTRA for Windows Version 4 を使いこなすためには十分把握しておく必要があります。次の表に、それぞれの属性が何を対象に設定できるかをまとめましたので、参考にしてください。 属性の種類 全レイヤ 個別レイヤ 全レイヤ 個別レイヤ 本文全体 本文全体 段落 段落 主副言語属性 ○ × ○ × インデント属性 × ○ × ○ タブ送り属性 × ○ × ○ 手入力属性 × × × ○ 新ページ属性 × × × ○ □ 2.5 ファイルの保存と読み込み EXTRA for Windows Version 4 では様々なファイル形式を取り扱うことができます。ここでは、ファイルの保存と読み込みについて説明します。 ◆ 2.5.1 exf ファイルの保存と読み込み EXTRA for Windows Version 4 の標準のファイル形式は拡張子 .exf のファイルです。.exf は XML の構文に従ったテキストファイルなので、他のアプリケーションで exf ファイルを開いて利用する応用も考えられます。exf ファイルには、編集ウィンドウに表示される3つのレイヤ全ての文書情報や属性情報を保存できます。 EXTRA for Windows Version 3 はファイル保存形式として同じ .exf の拡張子のファイル形式を使用しています。Version 3 と Version 4 のファイル形式は完全に互換性があるので、Version 3 で作成したファイルを Version 4 で開き編集することも、逆に Version 4 で作成したファイルを Version 3 で開き編集することも可能です。 編集中の文書を exf ファイルとして保存するには、[ファイル]-[上書き保存]あるいは、[ファイル]-[名前を付けて保存] のメニューを選択します。表示された[名前をつけて保存]ダイアログで保存先のフォルダに移動し、保存ファイル名を指定した後、[保存]ボタンを押すと exf ファイルが保存されます。 exf ファイルを開くには、[ファイル]-[点字ファイルを開く]メニューを選択し[点字ファイルを開く]ダイアログを表示します。ファイルの種類が、EXTRA for Windows Version 3/4(*.exf)となっていることを確認後、exf ファイルが保存されているフォルダに移動し、exf ファイルを選択して、[開く]ボタンを押すと exf ファイルが開きます。 ◆ 2.5.2 他点字ファイルの読み込み 他点字ファイルを開くには、exf ファイルを開くときと同様に、[ファイル]-[点字ファイルを開く]メニューを選択し[点字ファイルを開く]ダイアログを表示します。ファイルの種類を、目的の点字ファイル形式に指定後、点字ファイルが保存されているフォルダに移動し、ファイルを選択して、[開く]ボタンを押すと点字ファイルが開きます。このダイアログで読み込める点字ファイル形式は次の通りです。 点字ファイル形式 拡張子 EXTRA for Windows Version 3/4 .exf EXTRA 2001 .mse 標準点字 .brl BASE .bse コータクン .nab BE .bet BES .bes ブレイルスター2 .ble ブレイルスター3 .bs exf ファイルと mse ファイル以外の点字ファイルには点字情報のみが保管されており、テキスト情報と仮名情報がありません。また、mse ファイルには仮名情報がありません。このため exf ファイルと mse 以外の点字ファイルでは、点字ファイルの読み込みと同時に、自動変換が行われ、欠けているレイヤの情報が補われます。 exf ファイルと、EXTRA 2001 の mse ファイル以外は、文書全体に対して適用される点字の主副言語体系に関する情報を持っていません。EXTRA for Windows Version 4 の主副言語属性の既定値は「日本語-英語2級」ですが、これと異なる点字の主副言語体系を前提にした点字ファイルを開いた場合、点字からテキストへの自動変換が間違った主副言語属性を前提にして行われてしまうため誤変換が起ります。誤変換が発生した場合には、次の2通りのどちらかの方法で対応してください。 1つめの方法は、点字ファイルを読み込む前に EXTRA for Windows Version 4 の主副言語属性の既定値を、読み込むファイルに合わせて変更しておく方法です。主副言語属性の既定値を変更するには、[設定]-[テンプレート既定値設定]のメニューを選択し、[テンプレート既定値設定]のダイアログを表示します。テンプレート既定値のプルダウンリストから、目的の主副言語の組み合わせを選び、[設定]ボタンを押せば主副言語属性の既定値の変更が行われます(テンプレート機能に関しての詳細は、後述の解説を参照してください)。この後、点字ファイルを読み込めば目的の主副言語属性の組み合わせで点字情報を読み込み、正しく自動変換を行うことができます。 2つめの方法は、点字ファイルの読み込み後に、文書の主副言語属性を修正する方法です。修正には、まず、[編集]-[文書主副言語属性設定]のメニューを選択し、[文書主副言語設定]のダイアログを開きます。ここで正しい主副言語の組み合わせを選択し、[設定]ボタンを押します。次に、カーソルを点字レイヤに移動します。続いて、[編集]-[全文変換]のメニューを選び、手動で全文の変換を行います。これで、誤変換が直れば修正は完了です。 ◆ 2.5.3 点字ファイルを印刷用に開く Extra for Windows Version 4 は、ページ番号を除いて全てのページに共通する内容のヘッダーが付けられます。一方、他の点字作成ソフトウェアによって作成された点字ファイルの多くは、各ページに個別のヘッダーを付けることができます。前述の他点字ファイルの読み込み機能を使って、Extra for Windows Version 4 に点字データを読み込むと、最初のページに設定されていたヘッダーの内容が全ページに対して適用されます。 各ページに個別に設定されたヘッダーの内容を読み込んで編集することは Extra for Windows Version 4 ではサポートされていませんが、[ファイル]-[点字ファイルを印刷用に開く]のメニューを選択し、[点字ファイルを印刷用に開く]ダイアログから他形式の点字ファイルを開くと、各ページに個別に設定されたヘッダーの内容を維持して、点字データを読み込むことができます。この操作で開いた文書は、閲覧、エクスポート、印刷の操作しか行えず、文書内容の編集が行えないような制限があります。点字ファイルを印刷用に開くを使ってファイルを開き、別の点字形式にエクスポートを行うと、ヘッダーの内容を維持しつつ他点字ファイル形式に変換できます。 ◆ 2.5.4 テキストのインポート EXTRA for Windows Version 4 は、様々な文書ファイル形式や、様々な漢字コードのテキストファイルから、テキスト情報を読み込むことができます。この操作をインポートと呼んでいます。インポートを行うには、[ファイル]-[インポート]メニューを選択し、[インポート]ダイアログを表示します。ファイルの種類を指定後、ファイルが保存されているフォルダに移動し、ファイルを選択して、[開く]ボタンを押します。サポートされているファイルの種類や漢字コードについては、3章の [ファイル]-[インポート] の解説を参照してください。 [インポート]ダイアログには[テキストと点字を同期する]というオプションが用意されています。このオプションをチェックしてテキストのデータを読み込むと、点字のレイヤとテキストのレイヤのデータが行同期するような改行が補われて読み込みが行われます。 ◆ 2.5.5 エクスポート .exf 以外の点字ファイル形式でファイル保存したい場合や、特定レイヤの内容をテキストファイルとして保存したい場合には、[ファイル]-[エクスポート]メニューを選択し、[エクスポート]ダイアログを表示します。テキストあるいは点字ファイルのファイル種類を指定後、保存先のフォルダに移動し、ファイル名を指定した後、[保存]ボタンを押します。 テキストのエクスポートの場合には、文字コード、改行コード、出力レイヤを指定できます。点字レイヤをテキストファイルとして保存した場合には、NABCC コードで点字情報が書き出されます。 ※注:NABCC コードは、点字関連の周辺機器やソフトウェアが広くサポートしている点字コードです。 ◆ 2.5.6 ドラッグアンドドロップ EXTRA for Windows Version 4 は、ドラッグアンドドロップの機能をサポートしています。エクスプローラ等から開きたいファイルのアイコンをドラッグし EXTRA for Windows Version 4 の文書ウィンドウの中にドロップすると、そのファイルが開きます。サポートしている全ての点字ファイル形式、テキストインポート可能な全てのファイル形式のファイルがドラッグアンドドロップで開けます。 □ 2.6 印刷 EXTRA for Windows Version 4 は点字プリンタへの印刷と、一般の墨字プリンタへの印刷の両方の機能を備えています。どちらの種類のプリンタに印刷するかによって、印刷手順が異なりますので注意してください。 ◆ 2.6.1 点字印刷 点字印刷を行うには、あらかじめ1章の「点字プリンタドライバのインストール」の手順に従ってプリンタドライバがインストールされていなければなりません。プリンタドライバのインストール方法については1章を参照してください。 点字印刷の前に、点字プリンタの設定を行っておく必要があります。[ファイル]-[点字印刷設定]メニューを選択し、[点字印刷設定]ダイアログを表示します。はじめに、[プリンタ機種]に使用する点字プリンタの種類を指定してください。点字プリンタの種類によって、[用紙長]と[方法]の選択内容が変化します。[用紙長]と[方法]を指定した後、プリンタ名をプルダウンリストから選択します。1章でインストールした点字プリンタドライバに設定した名称の、EXTRA Braille PRINTER Driver を選択してください。[OK]ボタンを押せば点字プリンタに関する設定は終了です。 (img/chap3_5.gif) 点字印刷を行うには、[ファイル]-[点字印刷]のメニューを選択し、[点字印刷]ダイアログを表示します。 (img/chap3_6.gif) [印刷部数]、[印刷開始ページ]、[印刷終了ページ]を指定し、[OK] ボタンを押すと、点字印刷が始まります。 ◆ 2.6.2 墨字印刷 墨字印刷を行うには、あらかじめカーソルを印刷したいレイヤに移動します。カーソルの置かれたレイヤが墨字印刷の対象となります。 墨字印刷の前に、墨字印刷用に用紙の設定を行います。[ファイル]-[墨字用紙設定]メニューを選択すると、[ページ設定]ダイアログが表示されます。ここで、墨字印刷する用紙のサイズや、給紙方法、用紙の向き余白等を設定します。 実際に墨字印刷を行う前に、印刷結果を確認するには、[ファイル]-[墨字印刷プレビュー]メニューを選択します。[墨字印刷プレビュー]ダイアログが開き、印刷イメージが画面で確認できます。[縮小]、[拡大]のボタンを押して、プレビューイメージを拡大表示したり、[前ページ]、[次ページ]ボタンを押して他のページの内容を確認することができます。[墨字印刷プレビュー]ダイアログを閉じるには、[終了]ボタンを押します。 次に、[ファイル]-[墨字印刷]メニューを選択し、[印刷]ダイアログを表示します。墨字印刷するプリンタを、プリンタ名から選択した後、[OK]ボタンを押すと、墨字印刷が始まります。 □ 2.7 その他の機能 ここでは、その他の機能について解説します。 ◆ 2.7.1 ヘルプの表示 ヘルプを表示するには、[ヘルプ]-[ヘルプ]メニューを選択します。すると、システム既定値として設定されているウェブ ブラウザが起動し、ヘルプ内容が表示されます。 ◆ 2.7.2 しおり しおりは段落の先頭に対して設定する目印です。しおりを登録しておくと、目的の場所にすばやく移動できます。しおりの情報は、.exf の文書ファイルに保存されるので、exf ファイルを開きなおしてもしおり情報は失われません。長い文書の場合には、各章の頭等にしおりを登録しておくと便利です。 しおりを登録するには、登録したい段落にカーソルを置き、[移動]-[しおり登録]メニューを選択し、[しおり登録]ダイアログを表示します。 (img/chap3_33.gif) しおり名称に登録したい名前を入力し、[OK]ボタンを押すと、しおりの登録が完了します。名前を付けずにしおりを作成することもできますし、すでに存在するしおりと同名の名前を付けることもできます。すでにしおりが付いている段落に対して再度別の名前のしおりを設定すると、同じ段落に二つ以上のしおりを設定することはできないため以前に同じ段落についていたしおりは削除されます。 しおりが登録されると、[移動]-[しおり]のサブメニューに登録されているしおり名称が10個まで表示されます。しおり名称のメニュー項目を選択すると、しおりが登録されている段落にカーソルが移動します。 しおりが10個以上登録されている場合には、[移動]-[しおり一覧]のメニューを選択して、[しおり一覧]ダイアログを表示します。一覧から、移動先を選択し、[しおり位置に移動]ボタンを押すと、しおりが登録されている段落にカーソルが移動します。このダイアログで、しおり名称を選択し、[しおり削除]ボタンを押すと、選択したしおりが文書から削除されます。 また、編集ウィンドウのしおりが設定された段落の行ガイドの一番左側には、しおりの絵が表示されるようになります。 ◆ 2.7.3 テンプレート EXTRA for Windows Version 4 では、新規編集、.exf 以外の点字ファイルの読み込み、インポート時に、新規に文書を作成します。この時、テンプレートと呼ぶ雛形のファイルを読み込み、新規文書の初期状態として利用します。システムには20種類のテンプレートファイルが登録されています。どのテンプレートファイルを、新規文書の作成に使用するかを指定するのがテンプレート規定値です。 テンプレートの規定値を変更するには、[設定]-[テンプレート既定値設定]メニューを選択し、[テンプレート既定値設定]ダイアログを表示します。 (img/chap3_25.gif) ダイアログを開いた時に表示されているのが、現在テンプレート既定値として設定されているテンプレートです。プルダウンリストから、別のテンプレートを選択し、[設定]ボタンを押すと、テンプレート規定値を変更できます。 システムにはあらかじめ、20種類のテンプレートが登録されていますが、独自の文書ファイルをテンプレートとして登録することもできます。文書をテンプレートに登録するには[設定]-[テンプレート登録]メニューを選択します。ファイル名が未設定の場合には、[テンプレート保存]のダイアログが開きます。ここで通常の exf ファイルの保存と同じ手順で exf ファイルを保存します。ファイルの保存後、[テンプレートとして保存しました。]というメッセージが表示されれば、独自文書のテンプレート登録は完了です。既に編集中の文書のファイル名が設定されている場合には、[テンプレートとして保存しました。]のメッセージがすぐに表示されます。 登録したテンプレートを前述の方法でテンプレート既定値に指定すれば、新規に文書を作成する際に参照される文書内容や全ての属性設定等を、ユーザによって作られた文書ファイルの内容にできます。 お使いの点字プリンタに合わせて、ページカラム、ページ行数を設定した本文が空の文書をテンプレートとして登録し、テンプレート既定値に設定しておくと、新規に文書を作成する度にページカラム、ページ行数を設定せずに済むので便利です。また、領収書、交通費清算書、送り状のような定型の文書を作成し、テンプレートとして登録しておくと、テンプレート既定値を作成したい文書の種類に設定した後、新規編集を行い、空欄に文字を埋めるだけで目的の文書の作成が完了するといった使い方ができます。 ◆ 2.7.4 情報処理言語属性の自動付与 コンピュータプログラムの一覧を含む文書を作成する場合には、文書の本文の段落には「日本語-英語2級」を、プログラムを記載する段落には「情報処理-日本語」の主副言語属性を使用するといった使い方が一般的です。このような文書を作成するには、段落ごとに細かく「情報処理-日本語」の主副言語属性を指定していかなければならないため、編集に手間がかかります。 [設定]-[編集設定]メニューを選択して表示する[編集設定]ダイアログの[編集]タブの[情報処理言語属性の自動付与]のチェックボックスをオンにすると、ユーザが情報処理でしか使われないような、特殊な記号 {}[]@~*_|&-+=#<>;: を入力すると、自動的にその段落に「情報処理-日本語」の主副言語属性が設定されるようになります。この処理は、テキストのインポートの場合にも適用されます。この機能を使用すると、情報処理関連の文書作成の手間が軽減できます。 ■ 第3章 機能解説 □ 3.1 [ファイル]メニュー ◆ 3.1.1 [ファイル]-[新規編集] 新規文書の編集を開始します。現在表示されているウィンドウとは別に、新たに文書ウィンドウが表示されます。 新規文書の内容はテンプレート既定値として登録されている文書の内容となります。初期値は、主:日本語、副:英語2級の文書言語属性で、本文が空の文書です。 ◆ 3.1.2 [ファイル]-[点字ファイルを開く] メニューを選択すると、[点字ファイルを開く]ダイアログが表示されます。このダイアログより、点字ファイルを選択します。 (img/chap3_1.gif) 点字ファイルの種類は、[ファイルの種類]リストボックスより選択できます。サポートされている点字ファイル形式は次の通りです。 点字ファイル形式 拡張子 EXTRA for Windows Version 3/4 .exf EXTRA 2001 .mse 標準点字 .brl BASE .bse コータクン .nab BE .bet BES .bes ブレイルスター2 .ble ブレイルスター3 .bs ◆ 3.1.3 [ファイル]-[点字ファイルを印刷用に開く] 点字ファイルを印刷用に開きます。Extra for Windows Version 4 は、ページ番号を除いて全てのページに共通する内容のヘッダーが付けられます。一方、他の点字作成ソフトウェアによって作成された点字ファイルの多くは、各ページに個別のヘッダーを付けることができます。このような他の点字作成ソフトウェアによって作成された点字ファイルを、各ページ固有のヘッダー情報を失わずに読み込むには、[ファイル]-[点字ファイルを印刷用に開く]のメニューを選択し、[点字ファイルを印刷用に開く]ダイアログを表示し、ここで読み込み元のフォルダとファイル名を指定してファイルを読み込みます。 (img/chap3_40.gif) この方法によって読み込んだ文書情報を印刷することや閲覧すること、ファイル内容をエクスポートすることは可能ですが、文書に対する変更は行えません。点字ファイルを印刷用に開くを使ってファイルを開き、別の点字形式にエクスポートを行うと、ヘッダーの内容を維持しつつ他点字ファイル形式に変換できます。 ◆ 3.1.4 [ファイル]-[上書き保存] ファイルを上書き保存します。ファイル名が未設定の場合には、[名前を付けて保存]ダイアログが表示されるので、ここで保存先のフォルダとファイル名を指定します。 (img/chap3_2.gif) 点字ファイルの保存形式は、EXTRA for Windows Version 3/4(拡張子 .exf)のみが指定できます。テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤのすべてのレイヤの情報が1ファイル内に保存されます。 点字ファイルを開いたばかりの時や、ファイルの保存後に内容に変更が加わるような編集を行っていない状況では、ファイルを保存する必要が無いので、[ファイル]-[上書き保存]のメニューはグレー表示され選択できないので注意してください。 ◆ 3.1.5 [ファイル]-[名前をつけて保存] 点字ファイルに別名をつけて保存します。メニューを選択すると、[名前を付けて保存]ダイアログが表示されるので、ここで保存先のフォルダとファイル名を指定します。 (img/chap3_2.gif) 点字ファイルの保存形式は、上書き保存と同様に EXTRA for Windows Version 3/4(拡張子 .exf)のみが指定できます。 ◆ 3.1.6 [ファイル]-[閉じる] 現在編集している文書を閉じます。編集による変更が未保存だと、[ファイルがセーブされていません]というダイアログが表示されます。保存する場合には[はい]、保存しない場合には[いいえ]のボタンを選択してください。 ◆ 3.1.7 [ファイル]-[インポート] ファイルを開き、テキスト情報をテキストレイヤに読み込みます。メニューを選択すると、[インポート]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_3.gif) [ファイルの種類]には読み込むファイル形式を指定します。読み込みたいファイルの置かれたフォルダを選択しファイル名を指定します。サポートされているファイル形式は次の通りです。 ファイル形式 拡張子 Shift-JIS テキスト .txt 自動漢字コード判定テキスト .txt EUCテキスト .txt ISO-2022-JPテキスト .txt UTF-8 Unicodeテキスト .txt UCS2 Unicodeテキスト .txt UCS2-BE Unicodeテキスト .txt UCS4 Unicodeテキスト .txt UCS4-BE Unicodeテキスト .txt UTF-7 Unicodeテキスト .txt HTMLファイル .html HTMLファイル .htm XMLファイル .xml Microsoft Word .doc Microsoft Word .rtf Microsoft Word 2003 .xml PDF .pdf Microsoft Excel .xls Microsoft Excel 2003 .xml Microsoft PowerPoint .ppt 一太郎 .jtd 一太郎7 .jfw Myword3 .mwc Myword5 .mwe 拡張子.jtdについては、一太郎8/Lite/9/10/11/12/13/2004の各バージョンをサポートします。拡張子.xmlについては、Microsoft Word 2003用、Microsoft Excel 2003用の選択項目があります。Microsoft Word 2003、Microsoft Excel 2003で作られたXMLファイルを読み込む場合にはこちらの選択項目を利用してください。 自動漢字コード判定テキストを選択すると、テキストファイルの漢字コードを自動的に判定します。しかし自動的判定の機能は漢字コードを完全には自動判定できません。間違った漢字コードが自動判定される場合には文字化けしてしまいます。このような場合には明示的に漢字コードの種類を指定してください。 EXTRA for Windows Version 4 では、文字の修飾を扱うことができないため、HTMLファイル、XML ファイル、Microsoft Word、リッチテキストフォーマット、PDF、Microsoft Excel、Microsoft PowerPoint、一太郎、Myword等のファイルから読み込むことができるのは、テキスト情報に限られます。 [設定]-[編集設定]メニューを選択すると表示される[編集設定]ダイアログの[ファイル]タブ内の、[インポート時に点字変換を行う]のチェックボックスがオンに指定されていると、ファイルのインポート後に、インポートされたテキストレイヤの情報が、自動的に仮名レイヤ、点字レイヤの情報に変換されます。 [インポート]ダイアログの[テキストと点字を行同期する]にチェックしてファイルを読み込むと、点字の行分割を元に点字とテキストの内容が行同期するような位置にテキスト内に改行が補われます。読み込んだ直後はテキストレイヤの行と点字レイヤの行が行単位で内容同期しています。この状態で墨字と点字を併記できる点字プリンタに印字すると、点字と墨字の内容が行同期した形で印字できます。なお、読み込んだ後の編集によって行同期の状態は崩れる可能性があります。行同期の状態を維持するには手動で行同期を維持するように編集を加えてください。 ◆ 3.1.8 [ファイル]-[エクスポート] ファイルをエクスポートします。EXTRA for Windows Version 4 の標準の点字ファイル形式以外のファイル形式でファイル保存する場合にこのメニューを選択します。 メニューを選択すると、[エクスポート]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_4.gif) [ファイルの種類]より保存したいファイル形式を選択した後、保存先のフォルダとファイル名を指定して、[保存]ボタンを選択します。 [エクスポート]ダイアログでは次のようなファイル形式を指定できます。 ファイル形式 拡張子 テキスト .txt EXTRA 2001 .mse 標準点字 .brl BASE .bse コータクン .nab BE .bet BES .bes ブレイルスター2 .ble ブレイルスター3 .bs テキスト形式で出力する場合には、テキストオプションを選択できます。テキストオプションは、文字コード、改行コード、出力レイヤの3つが指定できます。指定可能な文字コードは次の通りです。 ・Shift JIS ・EUC-JP ・ISO-2022-JP ・UTF-8 Unicode テキスト ・UTF-7 Unicode テキスト ・UCS2-BE Unicode テキスト ・UCS2 Unicode テキスト ・UCS4-BE Unicode テキスト ・UCS4 Unicode テキスト 指定可能な改行コードは次の3種類です。 ・Windows/DOS (CR+LF) ・UNIX (LF) ・MAC (CR) 出力レイヤは、[テキスト]、[仮名]、[点字]のレイヤの中から選択します。[テキスト]もしくは[仮名]を出力レイヤとして選択した場合には、レイヤの内容がそのままファイルに出力されます。出力レイヤとして、[点字]を選択すると、点字レイヤの内容が NABCC コードでファイルに出力されます。NABCC コードは、点字を扱う機器やソフトウェアで広く使われている点字コード体系です。 ◆ 3.1.9 [ファイル]-[テキスト挿入] テキストレイヤの現在のカーソル位置に、指定したファイルのテキスト内容を挿入します。[ファイル]-[テキスト挿入]のメニューを選択すると、[テキスト挿入]ダイアログが開きます。 (img/chap3_41.gif) このダイアログで、挿入したいテキスト内容を持つファイルを選択し[開く]ボタンを押します。[インポート]ダイアログで扱える種類と同じ種類のファイルを挿入できます。 ◆ 3.1.10 [ファイル]-[点字印刷設定] 点字印刷をするには、あらかじめ[ファイル]-[点字印刷設定]のメニューで、[点字印刷設定]ダイアログを表示し、点字プリンタに関する設定を行っておく必要があります。 (img/chap3_5.gif) 設定項目には、プリンタ機種、用紙長、方法、プリンタ名があります。 プリンタ機種は次の中から指定します。 ・NABCC(generic) ・ET インターポイント ・ET インターライン ・エベレスト インターポイント ・エベレスト インターライン ・バーサポイントU ・バーサポイントJ ・ESA721 ・BT5000 ・BT3000 ・TP32 ・ブレイロコメット ・ティールベータX3 ・BT2000 ・BT2000仮名付き ・BMP320 ・BMP320墨字付き ・BMP320仮名付き ・Dog-Multi ・Dog-Multi墨字付き ・Dog-Multi仮名付き ・BT-201 ・BT-201墨字付き ・BT-201仮名付き 用紙長は、次の一覧より選択します。プリンタによっては扱えない用紙長があるため、指定したプリンタの種類によって、用紙長として選択できる候補は変化するので、注意してください。 ・プリンタ既定値 ・10 ・11 ・12 ・13 ・14 ・15 方法は、次の一覧より選択します。用紙長と同様に、プリンタによっては扱えない方法があるため、指定したプリンタの種類によって、方法として選択できる候補は変化するので、注意してください。 ・片面 ・手動両面 ・両面 プリンタ名に、1章のプリンタドライバのインストールで、インストールしたプリンタ名[EXTRA Braille PRINTER Driver]を指定します。 ◆ 3.1.11 [ファイル]-[点字印刷] メニューを選択すると、[点字印刷]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_6.gif) このダイアログでは、印刷部数、印刷開始ページ、印刷終了ページを指定できます。プリンタ機種、用紙長、プリンタ名、方法の項目については、[点字印刷設定]ダイアログで設定した値が使われます。 値の設定後、[OK]ボタンを押すと点字印刷が開始します。 ◆ 3.1.12 [ファイル]-[墨字用紙設定] メニューを選択すると、[ページ設定]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_7.gif) 墨字印刷時の用紙サイズ、給紙方法、印刷の向き、余白を設定できます。また、[プリンタの設定]ボタンを押すと、印刷に使用するプリンタを指定したり、個々のプリンタの固有の設定が行えます。用紙サイズの選択肢は、使用するプリンタによって変化するので注意してください。 ◆ 3.1.13 [ファイル]-[墨字印刷] メニューを選択すると、[印刷]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_8.gif) 印刷に使用するプリンタ、印刷部数や、印刷範囲を指定した後、[OK]ボタンを押すと、墨字印刷が始まります。 墨字印刷の対象は、現在カーソルの置かれているレイヤが対象です。テキストレイヤを墨字印刷するならば、あらかじめカーソルをテキストレイヤに置いておき、[ファイル]-[墨字印刷]のメニューを選択します。同様に、仮名レイヤを墨字印刷するならば、あらかじめカーソルを仮名レイヤに、点字レイヤを墨字印刷するならば、あらかじめカーソルを点字レイヤに置いてからメニューを選択します。 なお、墨字印刷では画面描画用に指定されたフォントと同一の種類のフォントが使われますが、フォントサイズは用紙と行とカラムのレイアウト設定により適切なサイズが自動的に使用されます。 ◆ 3.1.14 [ファイル]-[墨字印刷プレビュー] カーソルの置かれているレイヤの印刷プレビューを表示します。メニューを選択すると、[墨字印刷プレビュー]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_9.gif) このダイアログで、墨字印刷する内容を画面で確認できます。プレビュー表示は[縮小]、[拡大]のボタンを押すと、表示倍率が変化します。[前ページ]、[次ページ]のボタンで、プレビュー表示するページを変更できます。[墨字印刷プレビュー]ダイアログを閉じるには、[終了]ボタンを押します。 ◆ 3.1.15 [ファイル]-[終了] EXTRA for Windows Version 4 を終了します。未保存の文書があると、[ファイルがセーブされていません]というタイトルのダイアログが表示され、文書を保存するかどうかが訊かれます。 (img/chap3_10.gif) 保存する場合には[はい]、保存しない場合には[いいえ]のボタンをクリックします。 □ 3.2 [編集]メニュー ◆ 3.2.1 [編集]-[アンドゥ] [編集]-[アンドゥ]メニューを選択すると、直前の編集操作が取り消され、以前の状態に戻ります。 編集操作を取り消すことをアンドゥと呼びます。アンドゥに関する指定は、[設定]-[編集設定]メニューより表示される[編集設定]ダイアログの[アンドゥ設定]タブで設定します。アンドゥを有効にするには、このダイアログの[アンドゥの使用]のチェックボックスを有効にしておく必要があります。 新規編集をしたばかりの状態や、ファイルを開いたばかりで直前の編集操作が無い場合には、[編集]-[アンドゥ]メニューはグレー表示となり、選択できません。また、[編集設定]ダイアログで、アンドゥを無効に設定している場合や、アンドゥ回数制限を指定しており、アンドゥを制限回数分行った場合にも、[編集]-[アンドゥ]メニューはグレー表示となります。 ◆ 3.2.2 [編集]-[リドゥ] [編集]-[リドゥ]メニューを選択すると、アンドゥで復帰した編集内容を、アンドゥ前の状態に戻せます。 アンドゥ操作を取り消すことをリドゥと呼びます。リドゥ操作は、アンドゥの直後のみ可能です。[編集]-[リドゥ]メニューは、アンドゥを一度も行っていない状態ではグレー表示になっており、選択できません。アンドゥ操作を行うと、[編集]-[リドゥ]メニューを選択できるようになります。アンドゥを行い、リドゥ可能な状態になった後に、文字の入力等の編集操作を行うと、再びリドゥが行えない状態に戻ります。 ◆ 3.2.3 [編集]-[切り取り] [編集]-[切り取り]メニューを選択すると、選択範囲を切り取り、クリップボードに貼り付けます。 ◆ 3.2.4 [編集]-[コピー] [編集]-[コピー]メニューを選択すると、選択範囲をクリップボードにコピーします。 ◆ 3.2.5 [編集]-[貼り付け] [編集]-[貼り付け]メニューを選択すると、クリップボードより文字情報を読み込み、カーソル位置あるいは選択個所に貼り付けます。 ◆ 3.2.6 [編集]-[削除] [編集]-[削除]メニューを選択すると、選択範囲を削除します。 ◆ 3.2.7 [編集]-[検索] メニューを選択すると、[検索]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_11.gif) 検索文字列を指定し、[次候補]ボタンを押すと、文書中の検索文字列が検索されます。検索された結果は、選択された状態で示されます。検索方向は、[上へ]、[下へ]のラジオボタンで指定できます。 テキストの検索の場合には、[大文字、小文字を区別する]のチェックボックスで、検索時のアルファベットの大文字、小文字の区別に関する扱いを指定できます。 点字レイヤを検索する場合には、点字レイヤにカーソルを置き、検索文字列に点字を入力することによって、点字文字列を検索できます。 ◆ 3.2.8 [編集]-[置換] メニューを選択すると、[置換]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_12.gif) 検索文字列と、置換文字列を指定し、[次候補]ボタンを押しすと置換文字列が検索されます。検索された結果は、選択された状態で示されます。この状態で[置換]ボタンを押すと、検索文字列を置換文字列に置換できます。また、[一括置換]ボタンを押すと、全文書中の検索文字列を置換文字列に一度に置換できます。検索方向は、[上へ]、[下へ]のラジオボタンで指定できます。 テキストの検索の場合には、[大文字、小文字を区別する]のチェックボックスで、検索時のアルファベットの大文字、小文字の区別に関する扱いを指定できます。 点字レイヤを置換する場合には、点字レイヤにカーソルを置き、検索文字列と置換文字列に点字を入力することによって、点字文字列の置換ができます。 ◆ 3.2.9 [編集]-[文書主副言語設定] メニューを選択すると、[主副言語設定]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_13.gif) このダイアログで文書全体に対して適用する点字の主副言語属性を指定します。指定できる主副言語属性の種類は次のとおりです。 ・日本語-英語1級 ・英語1級-日本語 ・日本語-英語2級 ・英語2級-日本語 ・日本語-情報処理 ・情報処理-日本語 ・日本語-北米情報処理 ・北米情報処理-日本語 各段落に対して個別に設定された言語属性([編集]-[主副言語設定]メニュー)の方が、文書全体に対して設定した言語属性よりも優先されるので注意してください。 ◆ 3.2.10 [編集]-[レイヤ既定値設定] メニューを選択すると、[レイヤ既定値設定]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_14.gif) このダイアログでは、現在カーソルの置かれているレイヤに関する既定値属性を設定します。設定項目には、段落行頭インデント、行頭インデント、行末インデント、タブ送り、開始ページ番号があります。 行頭インデントはすべての行頭に何文字分のスペースを設けるかの指定です。段落の最初の行には、段落頭インデントと行頭インデントが加算されたカラム分のスペースが設けられます。行末インデントは、各行の右側に何カラム分のスペースを設けるかについての指定です。 タブ送りは Tab キーを入力した場合に、何カラム分のタブ送りとして処理するかを指定するものです。既定値は8カラムです。 開始ページ番号は、ヘッダやフッタに表示するページ番号の開始番号を指定するものです。0やマイナスの数値も設定できます。この場合、0以下のページには、ページ番号は表示されません。表紙や、目次などに0ページが来るように設定すると、表紙や、目次にはページ番号を振らずに、本文についてのみページ番号を表示する使い方ができます。 ◆ 3.2.11 [編集]-[主副言語設定] メニューを選択すると、[主副言語設定]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_15.gif) カーソルの置かれた段落、あるいは選択された段落全体に対して適用する点字の主副言語属性を指定します。指定できる主副言語属性の種類は次のとおりです。 ・日本語-英語1級 ・英語1級-日本語 ・日本語-英語2級 ・英語2級-日本語 ・日本語-情報処理 ・情報処理-日本語 ・日本語-北米情報処理 ・北米情報処理-日本語 段落に対して指定した主副言語属性は、文書全体に対して設定された主副言語属性に優先されます。個別の段落に対して、文書全体に対して設定された主副言語属性とは別の主副言語属性を指定したい時に使用します。 [主副言語既定値]のボタンを押すと、段落に対して個別に設定された主副言語属性がすべて解除され、その段落では文書全体に対して設定された主副言語属性を使用するように設定されます。 ◆ 3.2.12 [編集]-[インデント設定] メニューを選択すると、[インデント設定]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_16.gif) カーソルが置かれているレイヤの段落、あるいはレイヤの選択された段落全体に対して適用されるインデントを設定します。 行頭インデントは行頭に何カラム分のスペースを設けるかの指定です。段落の最初の行には、段落頭インデントと行頭インデントが加算されたカラム分のスペースが設けられます。行末インデントは、行の右側に何カラム分のスペースを設けるかについての指定です。 [レイヤ既定値設定]ボタンを押すと、段落のレイヤに対して個別に設定されたインデント設定が解除され、[レイヤ既定値設定]ダイアログで設定した値が適用されます。 ◆ 3.2.13 [編集]-[タブ送り設定] メニューを選択すると、[タブ送り設定]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_17.gif) カーソルが置かれているレイヤの段落、あるいは選択されたレイヤの段落全体に対して適用されるタブの値を設定します。 [レイヤ既定値設定]ボタンを押すと、段落のレイヤに対して個別に設定されたタブ設定が解除され、[レイヤ既定値設定]ダイアログで設定した値が適用されます。 ◆ 3.2.14 [編集]-[手入力属性] [編集]-[手入力属性]メニューにチェックマークが付いていると、現在カーソルが置かれているレイヤの段落、あるいはレイヤの選択された段落全体に手入力属性が設定されていることを示します。 手入力属性とは、ユーザが編集を行った段落のレイヤであることを示すマークです。自動変換がオンになっていると、手入力属性が付いたレイヤのテキスト情報が変換元となり、手入力属性の付いていない段落のレイヤに変換結果が書き込まれます。手入力属性が付いているレイヤの段落は黒い色で文字が表示され、手入力属性が付いていないレイヤの段落は青い色で文字が表示されます。 [編集]-[手入力属性]メニューにチェックマークが付いている状態で、このメニューを選択すると、現在カーソルが置かれているレイヤの段落、あるいはレイヤの選択された段落全体の手入力属性を解除します。[編集]-[手入力属性]メニューにチェックマークが付いていない状態で、このメニューを選択すると、逆に手入力属性が設定されます。 ◆ 3.2.15 [編集]-[新ページ属性] [編集]-[新ページ属性]メニューを選択すると、カーソル位置の段落に新ページ属性が設定されます。新ページ属性が設定されると、その段落はページの1行目にレイアウトされます。 新ページ属性が設定されると1段落前の段落末が P (img/ff.gif)のマークになります。新ページ属性は、別レイヤには効果は反映されません。 新ページ属性のついた行にカーソルを置き、[編集]-[新ページ属性]メニューを表示すると、メニューにチェックマークが付きます。この状態で、[編集]-[新ページ属性]メニューを選択すると、新ページ属性が解除されます。 ◆ 3.2.16 [編集]-[全文変換] [編集]-[全文変換]メニューを選択すると、カーソルのあるレイヤを元に全文を変換して別レイヤに変換結果を書き込みます。なお、書き込み先のレイヤの段落に手入力属性が付いている場合には変換結果で上書きされません。 たとえば、テキストレイヤにカーソルを置いて全文変換を行うと、仮名レイヤには、仮名変換した結果が、点字レイヤには点字変換した結果が書き込まれます。 ◆ 3.2.17 [編集]-[選択段落変換] [編集]-[選択段落変換]メニューを選択すると、カーソルのあるレイヤのカーソルの置かれている段落あるいは、選択されている段落を元に変換して別レイヤの対応する段落に変換結果を書き込みます。なお、書き込み先のレイヤの段落に手入力属性が付いている場合には、変換結果で上書きされません。 □ 3.3 [設定]メニュー ◆ 3.3.1 [設定]-[自動変換] 自動変換がオンに設定されていると、[設定]-[自動変換]メニューにチェックマークが付きます。[設定]-[自動変換]メニューを選択すると、自動変換機能のオン、オフが切り替わります。この設定では、[設定]-[編集設定]メニューによって表示される、[編集設定]ダイアログ内でも設定可能です。 自動変換をオンにすると、ユーザの入力と同時に、入力した段落の文書内容が変換され、別レイヤに結果が書き込まれます。なお、変換先のレイヤに手入力属性が設定されている場合、自動変換結果で上書きされません。 ◆ 3.3.2 [設定]-[編集設定] [設定]-[編集設定]メニューを選択すると、[編集設定]ダイアログが表示されます。[編集設定]ダイアログには、[ファイル]、[編集]、[表示]、[アンドゥ]の4つのタブがあります。それぞれのタブ内の設定項目は次の通りです。 ◇ 3.3.2.1 [編集設定]ダイアログ [ファイル]タブ [編集設定]ダイアログの[ファイル]タブでは、ファイルの読み込み、書き込みに関する設定が行えます。 (img/chap3_18.gif) ● 一定時間ごとに拡張子 .$$$ の文書ファイルで保存 このチェックボックスをオンに指定すると、一定時間おきに編集中の文書を .$$$ の拡張子で保存します。この機能を自動保存と呼んでいます。保存は、編集内容の変更があったときのみ行われます。 ● 自動保存間隔 自動保存の間隔を分単位で指定します。 ● .bak の拡張子で旧ファイルを残す このチェックボックスをオンに指定すると、文書を保存するときに、保存時に同名のファイルが既に存在する場合には、拡張子 .bak のファイルにファイル名を変更し、ファイルを保存します。 ● アンドゥ情報を exf ファイルに保存する このチェックボックスをオンに設定すると、文書情報と一緒にアンドゥ情報を exf ファイルに保存します。アンドゥ情報は非常に大きいので、ファイルサイズを小さく抑えたい場合には指定しないでください。 なお、このチェックボックスをオフに設定すると、exf ファイルへの保存と同時に現在のアンドゥ情報がクリアされます。自動保存に対しても同様に、保存と同時に現在のアンドゥ情報がクリアされるので注意してください。 ● アンドゥ情報を exf ファイルから読み込む このチェックボックスをオンに設定すると exf ファイルに保存されたアンドゥ情報を、ファイルを読み込む際に文書情報と一緒に読み込めます。 ● インポート時に点字変換を行う このチェックボックスをオンに設定すると、テキストファイルをインポートすると同時に、点字変換し、仮名レイヤと点字レイヤに変換内容を反映できます。 ● exf 以外の点字ファイルオープン時にテキスト変換を行う このチェックボックスをオンに設定すると、exf 以外の点字ファイルをオープンするのと同時に、点字情報を元に変換を行い、結果を、テキストレイヤと仮名レイヤに書き込みます。 ● 行同期オプション選択時に警告を表示 [インポート]ダイアログの[テキストと点字を行同期する]のオプションをチェックしてインポートを行った場合、[注意]ダイアログを表示するかどうかを設定します。 (img/chap3_42.gif) ◇ 3.3.2.2 [編集設定]ダイアログ [編集]タブ [編集設定]ダイアログの[編集]タブでは、編集操作に関する設定が行えます。 (img/chap3_19.gif) ● 点字入力方式 点字の入力方式を設定できます。 6点で始まる名前の入力方式は、キーボードの6個のキーと点字の6点をそれぞれ対応させて点字入力を行うものです。仮名入力は、仮名入力設定のキーボードや IME を利用してテキストを入力する方法です。入力されたテキストは適切な点字に変換されます。6点入力について詳しいことは2章の解説を参照してください。 ● 自動変換を行う このチェックボックスをオンに設定すると、ユーザの入力と同時に、入力した段落の文書内容が変換され、別レイヤに結果が書き込まれます。なお、変換先のレイヤに手入力属性が設定されている場合、自動変換結果では上書きされません。 ● エラー時にビープ音を鳴らす このチェックボックスをオンに設定すると、編集操作等のエラーに対してビープ音を鳴らします。 ● ページ行数にヘッダ/フッタを含める このチェックボックスをオンに設定すると、ページ行数に、ヘッダ、フッタの行数を含めます。 ● 新段落作成時に段落属性をコピーする Enter キーを入力すると新規の段落が作成されますが、このチェックボックスをオンにすると、新規の段落に、Enter キーを入力した段落の段落属性がコピーされます。 ● 情報処理言語属性の自動付与 このチェックボックスをオンに設定すると、情報処理で使われる特殊な記号 {}[]@~*_|&-+=#<>;: が入力されたときに自動的にその段落の言語属性を 主:情報 副:日本語に設定します。また、テキストをインポートしたときにも、該当する段落の言語属性を主:情報 副:日本語に設定します。 ● 仮名入力にIME読み情報を利用 仮名レイヤや、点字への仮名入力時には、IME から読み情報を取得して入力情報としています。たとえ漢字に変換し確定しても、読み情報は常に仮名の情報となります。ところが、一部の IME では読み情報の取得機能が完全でないために、入力した文字の読み情報が完全に取得できないものがあります。このような IME をお使いの場合には、このチェックボックスを外してください。このチェックボックスを外した場合、IME から仮名レイヤや点字への仮名入力の際にはテキストを漢字に変換せず、仮名に変換した状態で確定するようにしてください。 ● 全文変換の完了をダイアログを表示して知らせる このチェックボックスをチェックすると、全文変換の完了時にダイアログを表示して知らせるようになります。 ◇ 3.3.2.3 [編集設定]ダイアログ [表示]タブ [編集設定]ダイアログの[表示]タブでは、画面表示に関する設定が行えます。 (img/chap3_20.gif) ● ツールバー ツールバーのボタンサイズを、[自動]、[小]、[中]、[大]の中から選択して指定できます。また、ツールバーを使用しない場合には、[表示しない]を指定してください。 ● しおり表示 このチェックボックスをオンに設定すると、しおりが設定されている段落の行ガイドに、しおりマークを表示します。 ● 段落番号表示 このチェックボックスをオンに設定すると、行ガイドに段落番号が表示されます。 ● 行番号表示 このチェックボックスをオンに設定すると、行ガイドに行番号が表示されます。 ● ページ番号表示 このチェックボックスをオンに設定すると、行ガイドにページ番号が表示されます。 ● ページ内番号表示 このチェックボックスをオンに設定すると、行ガイドにページ内の行番号が表示されます。ページ内行番号は新しいページに移ると、1から数字がスタートします。 ● 主副言語属性表示 このチェックボックスをオンに設定すると、各段落の主副言語属性が各行の左の行ガイドに表示されます。表示内容の意味は次の通りです。 表示 主言語 副言語 J-E1 日本語 英語1級 E1-J 英語1級 日本語 J-E2 日本語 英語2級 E2-J 英語2級 日本語 J-JC 日本語 情報処理 JC-J 情報処理 日本語 J-NC 日本語 北米情報処理 NC-J 北米情報処理 日本語 ● 手入力属性表示 このチェックボックスをオンに設定すると、行ガイドに手入力属性が記号 > で表示されるようになります。 ● ルーラ表示 このチェックボックスをオンにすると、各レイヤにルーラが表示されます。 ● ステータスバー表示 このチェックボックスをオンにすると、文書ウィンドウの最下行にステータスバーが表示されます。 ● テキストレイヤ表示 このチェックボックスをオンに設定すると、テキストレイヤの編集ウィンドウを表示します。 ● 仮名レイヤ表示 このチェックボックスをオンに設定すると、仮名レイヤの編集ウィンドウを表示します。 ● 点字レイヤ表示 このチェックボックスをオンに設定すると、点字レイヤの編集ウィンドウを表示します。 ● 上下分割 このチェックボックスをオンに設定すると、各レイヤの編集ウィンドウは、文書ウィンドウ内を上下に分割して表示されます。オフに設定すると、左右に分割して表示されます。 ● テキストフォント テキストレイヤ、仮名レイヤの編集に使用するフォントを指定できます。[...]のボタンをクリックすると[フォント]ダイアログが開きます。ここで、編集に使用するフォントを選択します。 (img/chap3_43.gif) ● 点字サイズ 点字の表示サイズを[小]、[大]、[テキストフォントに比例]から選択できます。[テキストフォントに比例]を選択した場合には、テキストフォントで指定したフォントサイズに合わせたサイズで点字が画面に描画されます。 ● ちらつき防止 このチェックボックスをオンにすると、画面表示のちらつきを防止しますが画面の描画スピードは若干低下します。 ちらつき防止は比較的メモリを多く消費する機能であるため、メモリの少ない PC では実行スピードが低下したり、編集できる文書のサイズが小さくなる可能性があります。その場合には、この指定を外すことをお勧めします。 ● タブの表示 このチェックボックスをオンに設定すると、タブ記号を緑色の線で表示します。 ● ブロックカーソル このチェックボックスをオンに設定すると、バー形式のカーソルではなく、ブロック形式のカーソルになります。 ◇ 3.3.2.4 [編集設定]ダイアログ [アンドゥ]タブ [編集設定]ダイアログの[アンドゥ]タブでは、アンドゥに関する設定が行えます。 (img/chap3_21.gif) ● アンドゥの使用 このチェックボックスをオフに設定すると、アンドゥ機能が使用できなくなります。 ● アンドゥ回数無制限 このチェックボックスをオンに設定すると、アンドゥできる回数が無制限になります。チェックをはずすと、アンドゥ回数は指定した回数までとなります。アンドゥは多くのメモリを使用しますので、回数制限付きで使用されることをお勧めします。 ● カーソル移動、選択操作をアンドゥに記録する このチェックボックスをオンに設定すると、カーソルの移動や、マウスやキーボードによる範囲選択の操作も、アンドゥ情報として記録します。 ◇ 3.3.2.5 [編集設定]ダイアログ [MSAA]タブ [編集設定]ダイアログの[MSAA]タブでは、MSAAに関する設定が行えます。 (img/chap3_44.gif) ● MSAAを使う EXTRA for Windows Version 4 は MSAA 機能をサポートしていますが、MSAA 機能は比較的負荷の高い機能であるため、使用しない場合にはこのチェックボックスをオフにするようにしてください。この設定項目は、インストール時のMSAAを使う、使わないの選択よりも優先されます。この設定項目の変更は、EXTRA for Windows Version 4 の再起動後に有効になります。 ● 区切り文字 MSAAの機能を通じて、スクリーンリーダなどのMSAAクライアントに対して行ガイドの内容をどのような区切り文字で伝えるかを設定します。 ● 手入力属性提示文字列 MSAAの機能を通じて、スクリーンリーダなどのMSAAクライアントに対して行ガイド内の手入力属性の存在をどのような文字列で伝えるかを設定します。 ◆ 3.3.3 [設定]-[ページレイアウト] メニューを選択すると、[ページレイアウト設定]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_22.gif) テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤ、それぞれのレイヤの1ページの行数とカラム数を設定できます。 ◆ 3.3.4 [設定]-[ヘッダ] メニューを選択すると、[ヘッダ設定]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_23.gif) 各レイヤの、ヘッダの内容と、ページ番号の表示位置、有無を設定できます。 ◆ 3.3.5 [設定]-[フッタ] メニューを選択すると、[フッタ設定]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_24.gif) 各レイヤの、フッタの内容と、ページ番号の表示位置、有無を設定できます。 ◆ 3.3.6 [設定]-[テンプレート既定値設定] メニューを選択すると、[テンプレート既定値設定]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_25.gif) プルダウンリストから、テンプレート規定値として設定したい文書を選択して、[設定]ボタンを押すとテンプレート既定値を設定できます。 テンプレート既定値は、新規編集やテキストインポート、点字ファイルの読み込みの際に、文書の初期状態として使われる文書です。 本ソフトウェアでは、あらかじめ次の20種類の文書が、文書の初期状態として使えるようにテンプレートに登録されています。初期値はこの中の [主:日本語-副:英語2級(32ます22行)]となっています。 ・主:日本語-副:英語1級(32ます22行) ・主:英語1級-副:日本語(32ます22行) ・主:日本語-副:英語2級(32ます22行) ・主:英語2級-副:日本語(32ます22行) ・主:日本語-副:情報処理(32ます22行) ・主:情報処理-副:日本語(32ます22行) ・主:日本語-副:北米情報処理(32ます22行) ・主:北米情報処理-副:日本語(32ます22行) ・主:日本語-副:英語1級(32ます18行) ・主:日本語-副:英語2級(32ます18行) ・主:日本語-副:英語1級(30ます22行) ・主:日本語-副:英語2級(30ます22行) ・主:日本語-副:英語1級(30ます18行) ・主:日本語-副:英語2級(30ます18行) ・主:日本語-副:英語1級(28ます22行) ・主:日本語-副:英語2級(28ます22行) ・主:日本語-副:英語1級(28ます18行) ・主:日本語-副:英語2級(28ます18行) ・主:日本語-副:英語1級(38ます22行) ・主:日本語-副:英語2級(38ます22行) この20種類の文書はユーザがテンプレート登録解除することはできません。 ◆ 3.3.7 [設定]-[テンプレート登録] メニューを選択すると、現在編集中の文書がテンプレートとして登録されます。ファイル名が未設定の場合には、[テンプレート保存]のダイアログが開くので、保存先のフォルダとファイル名を設定し、[保存]ボタンを押します。 (img/chap3_26.gif) テンプレートとして登録されると、[テンプレートとして登録しました。]というメッセージが表示されます。 (img/chap3_27.gif) テンプレートを登録すると、[テンプレート既定値設定]ダイアログの既定値の候補リストに、登録された文書が表示されるようになります。登録した文書をテンプレート既定値とするには、登録後に[テンプレート既定値設定]ダイアログで、既定値として設定します。 現在編集中の文書が、既にテンプレートとして登録されている場合には、[設定]-[テンプレート登録]メニューはグレー表示され選択できません。 ◆ 3.3.8 [設定]-[テンプレート登録解除] メニューを選択すると、[テンプレート登録解除]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_28.gif) プルダウンリストから登録解除したいテンプレート文書を選択した後、[解除]ボタンを押すと、選択した文書がテンプレートから登録解除されます。テンプレート既定値として設定されていた文書がテンプレート登録解除されると、テンプレート既定値はシステム初期値の[主:日本語-副:英語2級(32ます22行)]となります。 ◆ 3.3.9 [設定]-[ユーザ点訳辞書] メニューを選択すると、[EXTRAユーザ辞書管理]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_29.gif) 変換に使用する単語の追加、変更、検索、削除、更新が行えます。新たな単語を登録する場合には、単語名、読み、品詞を入力します。 ◆ 3.3.10 [設定]-[IME辞書登録] メニューを選択すると、[IME辞書登録]ダイアログが表示されます。このダイアログからIME(かな漢字変換)システムの辞書に単語を登録できます。登録するには、単語とよみを入力し、品詞を選択した上で[追加]ボタンを押します。 (img/chap3_45.gif) ◆ 3.3.11 [設定]-[短文] メニューを選択すると、[短文一覧]ダイアログが開きます。このダイアログで短文の入力、追加、編集、削除が行えます。よく使う文を登録しておくと、短文一覧ダイアログで文を選択して[短文入力]ボタンを押すだけで、文を入力することができます。 (img/chap3_46.gif) □ 3.4 [移動]メニュー ◆ 3.4.1 [移動]-[文頭に移動] メニューを選択すると、カーソルの位置を文頭に移動します。 ◆ 3.4.2 [移動]-[文末に移動] メニューを選択すると、カーソルの位置を文末に移動します。 ◆ 3.4.3 [移動]-[指定行に移動] メニューを選択すると、[指定行に移動]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_30.gif) 移動先の行番号を入力し、[移動]ボタンを押すと、指定した行にカーソルが移動します。 ◆ 3.4.4 [移動]-[指定ページに移動] メニューを選択すると、[指定ページに移動]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_31.gif) 移動先のページ番号を入力し、[移動]ボタンを押すと、指定したページの先頭にカーソルが移動します。 ◆ 3.4.5 [移動]-[しおり] [移動]-[しおり]のサブメニューには登録されているしおりがメニュー項目として10個まで表示されます。しおりのメニュー項目を選択すると、しおりとして設定された段落の先頭にカーソルが移動します。 しおりがまったく登録されていない状態では、サブメニューには[未登録]というグレーのメニュー項目が表示されます。 ◆ 3.4.6 [移動]-[しおり一覧] メニューを選択すると、[しおり一覧]のダイアログが表示されます。 (img/chap3_32.gif) ダイアログにはしおりの一覧が表示されます。しおりを選択し、[しおり位置に移動]ボタンを押すと、しおりが設定されている段落にカーソルが移動します。 しおりを選択した上で、[しおり削除]ボタンを押すと、選択したしおりが削除されます。 ◆ 3.4.7 [移動]-[しおり登録] メニューを選択すると、[しおり登録]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_33.gif) しおり名称を入力し、[OK]ボタンを押すと、現在の段落に入力した名前のしおりが登録されます。しおりの情報は、exf ファイルに保存されます。 ◆ 3.4.8 [移動]-[全文選択] メニューを選択すると、カーソルが置かれたレイヤの全文が選択されます。 ◆ 3.4.9 [移動]-[段落全選択] メニューを選択すると、カーソルが置かれた段落の全体が選択されます。 ◆ 3.4.10 [移動]-[選択解除] メニューを選択すると、選択状態が解除されます。 ◆ 3.4.11 [移動]-[段落頭に移動] メニューを選択すると、カーソルの置かれている段落の頭にカーソルが移動します。 ◆ 3.4.12 [移動]-[段落末に移動] メニューを選択すると、カーソルの置かれている段落の終りにカーソルが移動します。 □ 3.5 [ウィンドウ]メニュー ◆ 3.5.1 [ウィンドウ]-[分割方向変更] メニューを選択すると、レイヤウィンドウの分割方向が、上下分割、左右分割で切り替わります。 [編集設定]ダイアログの[表示]タブの[上下分割]のチェックボックスでも同様の設定が行えます。 ◆ 3.5.2 [ウィンドウ]-[別文書に移動] 文書を複数開いている場合、カーソルを別の文書ウィンドウに移動します。 ◆ 3.5.3 [ウィンドウ]-[テキストレイヤに移動] メニューを選択すると、カーソルをテキストレイヤに移動します。 ◆ 3.5.4 [ウィンドウ]-[仮名レイヤに移動] メニューを選択すると、カーソルを仮名レイヤに移動します。 ◆ 3.5.5 [ウィンドウ]-[点字レイヤに移動] メニューを選択すると、カーソルを点字レイヤに移動します。 ◆ 3.5.6 [ウィンドウ]-[元のサイズに戻す] ウィンドウを最大化する前のウィンドウサイズに戻します。 ◆ 3.5.7 [ウィンドウ]-[最大化] ウィンドウを最大化します。 ◆ 3.5.8 [ウィンドウ]-[最小化] ウィンドウを最小化します。 ◆ 3.5.9 [ウィンドウ]-[文書一覧] メニューを選択すると、[文書一覧]ダイアログが表示されます。 (img/chap3_34.gif) 現在開いている文書の一覧が表示されます。文書名を選択して[表示]ボタンを押すと、選択した文書にカーソルが移動します。 □ 3.6 [ヘルプ]メニュー ◆ 3.6.1 [ヘルプ]-[ヘルプ] メニューを選択すると、ウェブブラウザが開き、ヘルプファイルが表示されます。 ◆ 3.6.2 [ヘルプ]-[バージョン情報] メニューを選択すると、[バージョン情報]ダイアログが表示され、バージョン情報が表示されます。 □ 3.7 アクセラレータ EXTRA for Windows Version 4 では、特殊なキー入力に対して様々な機能が割り当てられています。このようなキー入力をアクセラレータと呼びます。用意されているアクセラレータと対応する機能は次の通りです。 アクセラレータ 機能 Ctrl+1 [点字印刷]ダイアログを表示 Ctrl+2 墨字印刷 Ctrl+3 [しおり一覧]ダイアログを表示 Ctrl+4 [しおり登録]ダイアログを表示 Ctrl+A [タブ送り設定]ダイアログを表示 Ctrl+B カーソルを1字前に移動 Ctrl+Shift+B カーソルを文末に移動 Ctrl+C コピー Ctrl+D 段落全体を選択 Ctrl+E 別の編集文書に移動 Ctrl+Shift+E [エクスポート]ダイアログを表示 Ctrl+F [検索]ダイアログを表示 Ctrl+Shift+F カーソルを1字後ろに移動 Ctrl+G 全文を選択 Ctrl+H 文頭に移動 Ctrl+I [インデント設定]ダイアログを表示 Ctrl+Shift+I [インポート]ダイアログを表示 Ctrl+J [指定行に移動]ダイアログを表示 Ctrl+Shift+J [指定ページに移動]ダイアログを表示 Ctrl+Shift+K 自動変換のオン/オフを変更 Ctrl+L [主副言語設定]ダイアログを表示 Ctrl+M 手入力属性付与 Ctrl+N 次行に移動する Ctrl+Shift+N 別レイヤに移動 Ctrl+O [点字ファイルを開く]ダイアログを表示 Ctrl+Shift+O 新規編集 Ctrl+P 前行に移動する Ctrl+Shift+P 別レイヤに逆順移動 Ctrl+Q 選択を解除する Ctrl+R [置換]ダイアログを表示 Ctrl+Shift+R リドゥ Ctrl+S 上書き保存 Ctrl+T 選択段落変換 Ctrl+Shift+T 全文変換 Ctrl+U 手入力属性解除 Ctrl+V 貼り付け Ctrl+W 段落全体を選択 Ctrl+Shift+W [文書一覧]ダイアログを表示 Ctrl+X 切り取り Ctrl+Shift+X テキストレイヤに移動 Ctrl+Y [短文一覧]ダイアログを表示 Ctrl+Shift+Y 仮名レイヤに移動 Ctrl+Z アンドゥ Ctrl+Shift+Z 点字レイヤに移動 Delete 削除 DOWN 次行に移動 Ctrl+DOWN 別レイヤに移動 Shift+DOWN 次行まで選択範囲を伸ばす LEFT 1字前に移動 Ctrl+LEFT 段落先頭に移動 Shift+LEFT 1字前に選択範囲を伸ばす PgDn 次ページに移動 PgUp 前ページに移動 Ctrl+Enter 新ページ属性の付与/解除 RIGHT 1字後に移動 Ctrl+RIGHT 段落末に移動 Shift+RIGHT 1字後に選択範囲を伸ばす UP 前行に移動 Ctrl+UP 別レイヤに移動 Shift+UP 前行まで選択範囲を伸ばす Home 文頭に移動 End 文末に移動 □ 3.8 点字特有の記号 点字特有の記号をテキストレイヤで入力するには以下の文字を使用してください。 点字特有の記号 点表記 点字 入力文字 開き第一指示符 5の点、36の点 (img/chap3_47.gif) 【 閉じ第一指示符 36の点、2の点 (img/chap3_48.gif) 】 開き第二指示符 5の点、36の点、36の点 (img/chap3_49.gif) 〔 閉じ第二指示符 36の点、36の点、2の点 (img/chap3_50.gif) 〕 開き第三指示符 56の点、36の点、36の点 (img/chap3_51.gif) 《 閉じ第三指示符 36の点、36の点、23の点 (img/chap3_52.gif) 》 開き第二鈎括弧 56の点、3の点 (img/chap3_53.gif) 〈 閉じ第二鈎括弧 6の点、23の点 (img/chap3_54.gif) 〉 開き第二括弧 5の点、2356の点 (img/chap3_55.gif) { 閉じ第二括弧 2356の点、2の点 (img/chap3_56.gif) } 開き点訳者注 2356の点、2356の点 (img/chap3_57.gif) [ 閉じ点訳者注 2356の点、2356の点 (img/chap3_58.gif) ] □ 3.9 起動オプション EXTRA for Windows Version 4 の実行ファイル名は exw32.exe と exw32msaa.exeです。exw32.exeはMSAA機能をサポートしない実行ファイルで、exw32msaa.exeはMSAA機能をサポートする実行ファイルです。この2つの実行ファイルはいくつかの起動オプションをサポートしています。サポートしている起動オプションは次の通りです。 ◆ 3.9.1 ファイル名 「ファイル名」を指定すると、起動後に指定されたファイルを開きます。 ◆ 3.9.2 /print ファイル名、/printbraille ファイル名 「/print ファイル名」もしくは「/printbraille ファイル名」の起動オプションを指定すると、起動後に指定されたファイルを開き、点字印刷ダイアログを開きます。 ◆ 3.9.3 /printsumitext ファイル名 「/printsumitext ファイル名」の起動オプションを指定すると、起動後に指定されたファイルを開き、墨字印刷ダイアログを開きます。墨字印刷の対象はテキストレイヤとなります。 ◆ 3.9.4 /printsumikana ファイル名 「/printsumikana ファイル名」の起動オプションを指定すると、起動後に指定されたファイルを開き、墨字印刷ダイアログを開きます。墨字印刷の対象は仮名レイヤとなります。 ◆ 3.9.5 /printsumibraille ファイル名 「/printsumibraille ファイル名」の起動オプションを指定すると、起動後に指定されたファイルを開き、墨字印刷ダイアログを開きます。墨字印刷の対象は点字レイヤとなります。 ◆ 3.9.6 /convert ファイル名 「/convert ファイル名」の起動オプションを指定すると、指定されたファイルを開き、点字ファイル(デフォルトは exf 形式)を出力し、Extra for Windows Version 4 を終了します。出力ファイルは入力ファイルの拡張子を出力形式に合わせて変更したものになります。バッチファイルで大量のファイルをコンバートする場合に利用できます。 ファイル名の拡張子が .txt の場合には、漢字コードを自動判定します。自動判定がうまくいかない場合には「/in=コード名」のオプションを、/convert のオプションの後ろに1文字以上の空白文字を入れた後に指定してください。指定できるコード名は次の通りです。 コード名 意味 shift_jis Shift-JIS テキスト auto 自動漢字コード判定テキスト euc EUCテキスト iso2022 ISO-2022-JPテキスト utf8 UTF-8 Unicodeテキスト ucs2 UCS2 Unicodeテキスト ucs2_be UCS2-BE Unicodeテキスト ucs4 UCS4 Unicodeテキスト ucs4_be UCS4-BE Unicodeテキスト utf7 UTF-7 Unicodeテキスト 出力の点字ファイルはデフォルトで exf ファイル形式ですが、これ以外の形式を出力としたい場合には「/out=出力形式」のオプションを/convert のオプションの後ろに1文字以上の空白文字を入れた後に指定してください。出力形式として指定できるものは次の通りです。 出力形式 意味 exf EXTRA for Windows Version 3/4 txt Shift-JIS テキストファイル mse EXTRA 2001 brl 標準点字 bse BASE nab コータクン bet BE bes BES ble ブレイルスター2 bs ブレイルスター3 ◆ 3.9.7 /initprofile ユーザによって設定された設定値を全て初期値に戻します。 □ 3.10 MSAAサポート技術詳細 EXTRA for Windows Version 4はMSAA (Microsoft Active Accessibility) 2.0に対応し、編集中のアプリケーションの情報を外部のスクリーンリーダ等に提示できるようになりました。 MSAAをサポートするアプリケーションはIAccesibleというインターフェースを通じて、アプリケーションの各オブジェクトに関する情報を提示します。 EXTRAの、文書編集ウィンドウクライアント領域に対応するIAccesibleインターフェースは、テキストレイヤルーラ、テキストレイヤ、仮名レイヤルーラ、仮名レイヤ、点字レイヤルーラ、点字レイヤ、ステータスバー以上7つの子オブジェクトを公開します。それぞれのオブジェクトはIAccesibleインターフェースを持っています。 ──────────────────────────────────────── 文書編集ウィンドウクライアント領域 テキストレイヤルーラ テキストレイヤ 仮名レイヤルーラ 仮名レイヤ 点字レイヤルーラ 点字レイヤ ステータスバー ──────────────────────────────────────── テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤの下に、子オブジェクトとして行情報のIAccesibleインターフェースを公開します。また、各レイヤのルーラのIAccessibleインターフェースは画面上のカーソル位置もしくは選択位置に関する情報を提示します。 これ以外のメニューやダイアログなどについてはMSAAの提供するデフォルトのIAccessibleインターフェースを用いて画面上の情報を提示しています。検索ダイアログ、置換ダイアログ、ヘッダ設定ダイアログ、フッタ設定ダイアログで用いられている「1行点字編集ボックス」はシステム標準部品ではないため、独自にIAccessibleインターフェースを公開しています。 各部品のIAccessibleインターフェースの提示内容は次のとおりです。 ◆ 3.10.1 文書編集ウィンドウクライアント領域 Name - Role クライアント Status 選択できます。フォーカスできます。 Value Extra編集領域 Description - ◆ 3.10.2 ルーラ: テキストレイヤルーラ,仮名レイヤルーラ,点字レイヤルーラ Name テキストレイヤルーラ Role インジケータ Status 標準 Value 「C:行数:カラム数」もしくは「S:行数:カラム数:行数:カラム数」 Description 「X行Xカラムにカーソルがあります。」もしくは「X行Xカラム目からX行Xカラム目までが選択されています。」 Valueの値がC:で開始する場合は画面がカーソル状態であることを意味し、Valueの値がS:で開始する場合に画面が選択状態であることを意味します。 ◆ 3.10.3 レイヤ: テキストレイヤ、仮名レイヤ、点字レイヤ Name 「テキストレイヤ」「仮名レイヤ」「点字レイヤ」のいずれかの値 Role 第2ウィンドウ Status 「選択できます。フォーカスできます。」フォーカスがある場合には「フォーカスされています。」が付きます。 Value - Description - ◆ 3.10.4 ステータスバー Name StatusBar Role テキスト Status 標準 Value ステータスバーに表示されている内容 Description - ◆ 3.10.5 行 Name ガイド行の内容 Role 編集可能なテキスト Status 「選択できます。フォーカスできます。」フォーカスがある場合には「フォーカスされています。」が付きます。 Value 行の内容 -- 音声合成にこの情報が使われることを想定 Description NABCCによる行の内容 -- 点字ディスプレイにこの情報が送られることを想定 ◆ 3.10.6 1行点字編集コントロール 1行点字編集コントロールは、「検索ダイアログ」「置換ダイアログ」「ヘッダ設定」「フッタ設定」の各ダイアログで表示されます。「検索ダイアログ」「置換ダイアログ」については、点字レイヤにカーソルが置かれた時のみ1行点字編集コントロールが表示されます。 ウィンドウのクラス名 BRILLECTRL Name 点字編集ボックス Role 編集可能なテキスト Status 選択できます。フォーカスできます。 Value かな訳した結果の内容 -- 音声合成にこの情報が使われることを想定 Description NABCCによる編集内容 -- 点字ディスプレイにこの情報が送られることを想定 Help カーソル位置の点字情報 カラム位置 カーソル位置は数字で表現されます。点字ディスプレイにこのカーソル位置が表示されることを想定しています。カーソル位置の点字情報は、「1 2の点 カラム5」のような形式のテキストです。ただし行末の場合には「エンド カラム6」、空白の場合には「スペース カラム6」のようなテキストになります。カーソル移動のタイミングで、この文字列が読み上げられることを想定しています。 ◆ 3.10.7 NotifyWinEventによるイベント通知 NotifyWinEvent()にてMSAAクライアントに対して次のイベントを通知しています。 ◇ 3.10.7.1 EVENT_OBJECT_SELECTION カーソル位置や、選択の変更については、EVENT_OBJECT_SELECTIONのイベントを通知しています。 ◇ 3.10.7.2 EVENT_OBJECT_FOCUS フォーカスがセットされた時に、EVENT_OBJECT_FOCUSのイベントを通知しています。 ◇ 3.10.7.3 EVENT_OBJECT_DESTROY 各オブジェクトの破棄についてはEVENT_OBJECT_DESTROYのイベントを通知しています。MSAA 2.0の仕様にあるように、EVENT_OBJECT_DESTROYを送ったオブジェクトの子オブジェクトは親オブジェクトの破棄と同時に破棄しても良いことになっていますが、念のため、子オブジェクト側もできる範囲でEVENT_OBJECT_DESTROYの破棄通知を送っています。また、実際には、オブジェクトの破棄後にIAccessibleのインターフェースをコールされてもエラーを返せるように、EXTRA for Windows Version 4はIAccessibleのproxyを実装しています。